京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

化学

化学の2013年9月21日の内容はこちら

実習指導

田中 隆行(集合有機分子機能研究室 助教)

チューター

大田 健介(修士課程 2回生)
石田 真一郎(修士課程 1回生)

ボランティア

米田 友貴(博士課程 2回生)

実施場所

理学研究科6号館 北棟8階

実習内容

ピロールとペンタフルオロベンズアルデヒドを酸触媒により縮合した後に、DDQ(ジクロロジシアノパラベンゾキノン)を用いて酸化することで、環拡張ポルフィリン類の合成をおこなった。反応混合物をアルミナに通し、ロータリーエバポレータで濃縮した後にシリカゲルカラムクロマトグラフィを用いて分離し、きれいな紫色をしたヘキサフィリンを単離した。

実習中は2グループにわかれ、反応剤や酸化剤、溶媒を加える操作を順番に行ってもらった。実験の待ち時間には、研究背景や反応機構についての説明や、質量分析装置などの研究室内の装置についての説明をおこなった。

待ち時間に研究室内の見学ツアー
待ち時間に研究室内の見学ツアー

TAさんの反応スキーム説明
TAさんの反応スキーム説明


カラムで精製した紫色の純粋なヘキサフィリンの溶液
カラムで精製した紫色の純粋なヘキサフィリンの溶液

反応混合物をカラムクロマトグラフィにかけ、ヘキサフィリンを分ける
反応混合物をカラムクロマトグラフィにかけ、ヘキサフィリンを分ける


受講生の感想

  • 化学の研究室でイメージするような物とは全く違い、視覚に頼ったりと割とアナログな方法が用いられているのだなあと思いました。まだ化学基礎のほんの少ししか習っていないのですが、極性・無極性と水・油への溶けやすさの話など、最近習ったことと実験が重なると化学への理解につながるような気がします。ベンゼン環などはまだよくわかっていませんが、自分で調べてみることをしてみたいと思います。今回のクロマトグラフィは、溶けやすさ、溶けにくさを使ったもので,化学でやったペーパークロマトグラフィに本当によく似ているなあと思いました。ヘキサフィリンの合成のやり方の説明をみると、“一晩攪拌”などの言葉が多く、時間のかかる分野なのだなあと思います。物質が安定したがるということと、ジクロロジシアノベンゾキノンを使うということの関連が面白いと思いました。ヘキサフィリンを取り出すにはHが邪魔で逆にDDQは安定するためにHが欲しい、そういった物質同士の特性であったりを考えながら混合させるなどのことは面白いことだと思います。もっと科学を勉強したいと思いました。
  • 前回出席できなかったので今回がELCAS初となりました。最初は、「難しそう・・・。全然分からん!!」と思っていましたが、TAの方がとても優しく丁寧に説明して下さったので、ざっくりと理解ができました。「カラムクロマトグラフィ」をしたり、テレビ等で見る物がいっぱいあって実際見ることができて良かったです。これから2月まで月2回とても楽しみです!!
  • 化合物をつくり出す苦労がわかったような気がする。様々な薬品を混ぜ合わせたり多量の溶媒を加えたりと多くのものを必要とするだけでなく、ロータリーエバポレータを用いて溶媒を除去して固体だけにするなど今回は非常に時間のかかる作業で疲れた。化合物の生成だけでなく、今回、研究室で見学させてもらった様々な機器もとても特徴があり機会があれば利用したいと思う。前回の核磁気共鳴で分子を分析したという内容とは今回は大きく違っていて、さらに化学的なことができたような気がした。再来週、またこの同じ研究室で、今回の続きが行うことができるということを知り、とても楽しみだ。
  • 私は今回が初めての参加になりましたが興味深いことばかりで、とても有意義な時間でした。今回は有機化学の実験でどういった操作をするのか、ということがわかりました。ロータリーエバポレータを使うことができたり、カラムを実際に作っているところを見ることができておもしろかったです。また、大学等で行う本格的な実験では微量の物質を扱うと考えていましたが、溶媒などに関してはそうとは限らないと知りました。実際におこなった反応は正直難しかったですが、少しは理解できたと思います。有機合成についてももっと知りたくなりました。次回の分析も楽しみです。
  • 今日は有機化学の研究室を訪問したが、とてもおもしろい実験が体験できた。まず驚いたのは実験室の様子で、高校の化学の実験室とは異なり、見たこともないような様々な分析機器や多くの試薬びん等のすばらしい設備にとても感動した。次に驚いたのは反応スキームを見た時で、とても複雑そうな反応だったから理解できるのか不安だった。しかし、チューターの方が自分の質問にも分かりやすく丁寧に答えてくださったので反応過程について納得できた。今回実験でインパクトに残っているのはエバポレータを扱ったこととシリカゲルクロマトグラフィによるヘキサフィリンの単離だ。前者は普段では絶対に使えないような機器なので、実際に扱って実験に用いたことはとても印象に残っている。後者は構造の違いがはっきりと色の違いとして見れたのでとても興味深かった。また、実験の間に大学等についていろいろな話を聞けたのでとてもありがたかった。次回は今日扱ったものを分析ということで特に1H NMRでのスペクトル解析(あるかな?)が楽しみだ。次回もよろしくお願いします。
  • ELCASの体験では有機の実験をすごく楽しみにしていたので、有機の研究室へ行くことができ、本当によかった。体験では様々な器具、機器を紹介して頂き、また実際につかうこともできた。また化学で物質を合成する際に、合成自体よりも、そこから不純物を取りのぞき目的物だけを得るのがどれほど大変であるか実感した。一度カラムに通してから溶媒をとばし、それにまた溶媒を加えた時には少し驚いた。しかし、一つ一つの手順で何をしているのかやその必要性を教えていただいたので納得できた。今回の実験は生成物が色あざやかで目で見て反応が確認でき分かりやすかった。今日、合成し、取り出したヘキサフィリンの結晶が次に見られるのが待ち遠しい。分かりやすく教えてくださったTAの先生、ありがとうございました。
  • 今回はヘキサフィリンの合成というものをやった。ヘキサフィリンはポルフィリン類縁体の一つでピロール環を6個もつ有機化合物だ。しかし、はっきり言って何のことかさっぱり分からなかった。まず、ポルフィリンはクロロフィルやヘモグロビンのヘムの構造の一部の形である。特長としては、クロロフィル、ヘモグロビンに見られるようにはっきりとした色がついている。ヘキサフィリンはポルフィリンがピロール環というユニットが4つついているのに対して6個ついている。ヘキサフィリンもポルフィリンと同じように色がついていて、紫色である。これを研究室でみんなと作った。初めて研究室の中で何かを作っているのを見たが、かなり時間のかかるものなのだと感じた。また、ヘキサフィリンを作ろうとしているのに、他の様々な物質も混じっているので、それを分離するのにクロマトグラフィの方法を使っていることもとてもおもしろかった。
  • 今回は気分的に(?)初めて研究室に入りました。高校ではまずみかけない機器を見て、次回それらを使うことを聞くと、期待で胸が高鳴るようです。実験ではヘキサフィリンの精製を行いました。有機化学に関してまだ学校で学んでいない範囲なので、「そんな物があるのか」という理解にとどまりましたが、様々多々な操作を経るうちに、有機化学に対する理解が、「そんな物があるのか」という線を越えることができた気がします。明日は文化祭直前にエバポレーターを組み立てなくてはいけないという時に、今回の実験でエバポレータに触ることが出来て良かったと思いました。

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