京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

化学

化学の2012年12月15日の内容はこちら

実習指導

林 重彦(理論化学研究室 准教授)

チューター

田村 康一(博士課程 2回生)
野口 志保(修士課程 1回生)

ボランティア

谷口 信平(理学部 4回生)
土本 真史(理学部 4回生)

実施場所

理学部6号館 252号室

実習内容

担当教員から基礎的な講義を受けたあと、各自が選んできた分子をソフトウェア上で構築し、量子化学計算で構造最適化を行った。計算された軌道やエネルギーを調べ、分子の性質について議論した。その後、視覚の初期過程における分子メカニズムについての講義を受け、光受容分子様ポリエンを構築し、Schiff塩基とそのカウンターイオンの役割を量子化学計算によって解析した。

ポリエンのエネルギーをグラフで表示する
ポリエンのエネルギーをグラフで表示する

ソフトウェア上で分子を構築する
ソフトウェア上で分子を構築する


受講生の感想

  • 今回は先週のつづきで、様々な分子にNaやKやClなどを近づけHOMOとLUMOのエネルギー差の変動をMopacというソフトを使って求めました。中々予想通りにはいかないことがありましたが、それぞれにもきちんと理由があり、単純にはうまくいかない、ということをTAの人達に教えてもらいました。エクセルでグラフを作ったりもして実際の計算値が視覚化され連続性のある物だということもわかりました。学校では習わない量子力学に触れることでまた新しい化学という勉強分野の一面を見ることができ、良かったです。今回は色々つきっきりで教えて下さったTAの人達に感謝しています。ありがとうございました。
  • レチナールの呈色については、以前のELCASの授業で視覚的に確認したことがあったので、それが物理的にこのような仕組みで起こるということがわかりより身近に感じました。シュレーディンガー方程式でHOMOまでの軌道がわかるのはまだ感覚的に納得できますが、LUMO以降の軌道がわかるのはすごいなと改めて思いました。今回扱ったような原子の数でも膨大な演算が必要なのに、タンパク質のような高分子では想像もつかないほどの計算が必要だろうと思うと、目で見えないほど小さな世界の運動は途方もないと感じました。
  • 今まで化学は実験をして現象を調べるイメージが強かったのですが、今月の2回の実習を通して、化学の新たな一面を見ることができたと思います。ずっとパソコンのソフトを使って計算して、エクセルでデータをまとめるというようなことは、まさか化学分野でやるとは思っていなかったです。視覚の光化学について勉強したのですが、電子レベルのところまで詳しく知ることができたので良かったです。今回の内容はとても難しく、自分の理解をこえるような点がいくつかあったのでしっかり復習したいと思います。
  • 化学にこんなに論理的に迫ることができるってすてきだなと思いました。人が色をどうやって認識しているか、さっくりとですが分かった気がします。一つのレチナール分子が3種類もの色を分けてうけとることができるのは確かに不思議で、実際にイオンが作用することでエネルギーが変化しているのを計算で見ることができるのは、なんというかすごく嬉しかったです。理論化学で構造を知ることで、いろいろなことが分かるのだと知りました。私は今回、シュウ酸をつくって構造をみたのですが、OHの位置をいろいろかえてみても計算可能で、そのエネルギー差が分かったのが感動でした。家でもソフトを使っていろいろつくってみたいなと思います。
  • 前回、出席できなかったので、初めどんなことをするのか分からず不満だった。しかし、ちゃんと前回の説明もして頂いたので嬉しかった。また、今、有機化学を学校で習っている最中なので、学校の授業の理解をより深め、またとても難しい発展的なことまでできてよい経験になった。分子をここまで立体的に分かりやすく触れ合うことができ、良かった。また人間の見る視界の色のことについて分かりやすく説明して頂き参考になった。
  • 今回も、量子力学の計算をしました。前半は、自分が調べてみたい分子について、エネルギーを変えたときの変化を見てみました。後半は、目の仕組みを量子力学の側から考えて、量子力学の計算をして、目がどのように色の吸収を制御をするのかということを調べてみました。化学は実験して、起こった現象をただ見て楽しむことが良い所だと思っていたのですが、今回のように、計算をして、化学の現象を論理的に考えることもおもしろいのだとわかりました。

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