京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

天文

天文の2010年9月18日の内容はこちら

実習指導

平田岳史 (相関地球化学分野 教授)

チューター

なし

ボランティア

なし

実施場所

理学部1号館151号室

実習内容

化学反応を利用した隕石の鑑定実験を行った。地球上の岩石にはニッケルは殆ど含まれない(地球の核に取り込まれてしまったため)が、隕石にはニッケルは普遍的に含まれる。このニッケル存在量の違いを利用して隕石かどうかを判別するのが今回の化学実験による隕石鑑定実験である。適当な大きさにカット(0.05グラム程度)した隕石を参加生徒全員に配布し、各人が隕石鑑定を行った。全ての実験は、理学部1号館内のクリーンルーム(無塵室)内で行った。クリーンルームは実際の研究で使用している設備であるため、入室に際し参加生徒全員がクリーンルーム専用白衣・スリッパ・帽子を着用した。生徒が入室すると室内の塵カウンター(クリーン度をモニターする装置)が急激に上昇する様子もみることができ、室内の清浄度を維持することがいかに難しいかを体験できたと思う。隕石鑑定実験は、時間的制約から元素分離が不十分であったが、全員が「陽性」となり、隕石である可能性が示唆された。本化学実験(化学反応を用いた隕石鑑定)は、化学分解、元素分離、錯形成反応による元素検出という化学実験重要3項目を網羅したものである。また特殊な薬品を用いない実験であり、高校での化学実習に応用することも可能である。

全員がクリーンルームスーツを着用し、いざ実験室に全員がクリーンルームスーツを着用し、いざ実験室に


 クリーンルームに入って隕石鑑定実験の開始 クリーンルームに入って隕石鑑定実験の開始


最初は慣れないピペット操作も、実験が終わる頃には手慣れたもの。最初は慣れないピペット操作も、実験が終わる頃には手慣れたもの。


受講生の感想

  • 今回は前回とうってかわって隕石に関する内容でした。地球の外からきた物質だというだけで驚きでしたが、太陽系外から来たと考えられる部分が入った隕石もみることができた。宇宙は普段の生活では身近ではないが、隕石を見ると宇宙の壮大さを感じた。今回の実験はニッケルを検出することで隕石の鑑定を行うものだったが、溶媒抽出法を初めて知り印象に残りました。今回は隕石と分かっているものを鑑定したが、未知のものを判定したらもっと感激したと思う。天文学といっても天体を観測するか隕石を分析するなどいろいろとあって幅広いことがわかった。
  • 今回は隕石の鑑定を行いましたが、隕石中の鉄がうまく分離できていなかったためか途中で試料が濃緑色になって焦りました。結果的に目標の赤い沈殿ができ、ニッケルの存在を確認できたのでよかった。
  • 今回の実験はあまりうまくいかなかったですが、赤色にはなったので成功と考えてよいと思いました。薬品が手についたり刺激臭が強かったので気分が少し悪くなったりもしましたが楽しくできたのでとてもよかった。隕石の珍しいものはとても美しくすばらしいと感じた。人間では作れない模様が隕石にあることも初めて知った。高校ではやらない溶媒抽出法やジメチルグリオキシム法のやりかたをある程度は理解することができた。隕石についてはさらに沢山知ってみたいと関心がわいた。
  • 今回の内容はすべて初めて知ったことだった。ニッケルが地球表面には少ないことも、その理由も教えていただいたが、地球に大きな天体がぶつかってドロドロになったのだというのがとても驚いた。実際に隕石を使っての実験も、事前に説明を受けていたので今自分が何の操作をしているのかを理解しながら実験することができ、とても有意義であった。
  • 今回は天文の部分と化学の部分があり色々学べることができた。本物の隕石を見ることができたのが新鮮であり、ましてや隕石を使った実験なんて初めてでよい経験になった。実験結果は上出来とはいえないが、色の変化を見るのは楽しかった。地表にニッケルが少ないことや、隕石の地球への衝突の話が興味深かった。化学も好きなので今日は薬品を使った実験ということで一挙両得であった。
  • 隕石を生で見ることができて感激であった。ニッケルを調べることで隕石鑑定できることを初めて知った。白衣や帽子を身につけての実験は学校でもしたことがなかった。今までに見たことのない実験や器具をみることができてうれしかった。今回の実験で参加した生徒みんなの面白いところもみれてうれしかった。隕石を買いに行きたいと思う。頭の中はヘトヘトだけれどすごく楽しかった。
  • 学校の実験では使ったことがない薬品を使ったりしたので面白かった。液体が分離する性質を使って元素を分離することを考えた人はすごいと思った。鮮やかな赤色は出なかったが隕石であることが示せてよかった。難しい実験だったけど、高校に化学班をつくってまたやりたいと思った。実際に白衣を着てクリーンルームに入って実験をしたので本物の研究者になったみたいでうれしかった。今回の実験は6時間かかるが、次回の最先端機器を使った実験は短時間でできるので、最先端技術はすごいと思う。
  • 何をするのかと楽しみにやってきたらずっとやりたかった化学実験だった。隕石の成分も知らなかったし、地球にニッケルが少ない理由も知らなかった。溶媒抽出法での色の変化が感動的であった。鉄の分離が不十分だったため、溶液の色がどす黒くなってしまったが、ニッケルが存在する赤い色が見れてよかった。隕石のことに興味はあったが成分などを調べたことがなかった。今日の実験を通じてもっと隕石について知りたいと思った。高2から始まる化学実験が楽しみになった。

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