京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

宇宙地球

宇宙地球の2016年1月9日の内容はこちら



実習指導

風間 卓仁  (測地学研究室 助教)

チューター

伊東 優治  (地震予知研究センター 防災研究所)

ボランティア

なし

実施場所

吉田キャンパス 理学研究科1号館462室, 及び北部構内

実習内容

 最初に,地球物理学,測地学の概要や歴史を講義し,測地学は地球物理学における「観測方法」についての学問で,地球物理学内の他分野と連携して研究されていることを説明した.
 次に,測地学の観測方法の1つであるGPS測量の原理とその長所及び短所を説明し,スマートフォンのナビ機能等の身近な応用例も紹介した.その後は,GPS観測セットを持って北部構内を歩いて回り,移動の軌跡を測る実習を行った.
 講義室に戻ると,位置決定精度が異なる2つの方法で観測データを解析した.その結果,スマートフォンと同じ「単独測位」方法よりも精度が良いとされる「相対測位」方法を用いることで,実際に良い精度で移動の軌跡を測れたことを確認した.しかし,部分的には相対測位でも上手く軌跡が測れていなかったので,その原因を受講生同士で議論し,各々の考えを発表した.
 最後に,GPSを利用した地震学,火山学,気象学,地球電磁気学等の研究例を紹介した.

測地学について講義中
測地学について講義中の様子

GPS観測セットを持って散歩中.黄色いケースに受信機やバッテリーやメモリーカードが入っており,持ち手付きの緑の物体が電波を受けるアンテナ
GPS観測セットを持って散歩中.
黄色いケースに受信機やバッテリーやメモリーカードが入っており,持ち手付きの緑の物体が電波を受けるアンテナ

観測データの解析結果の議論中
観測データの解析結果の議論中の様子


受講生の感想

  •  「測地学」とは何なんだろうという最初の疑問を実地で体感することができ,とてもいい経験になりました.たしかに,父や母から「最近ちゃんと高速を走ってくれる」という話を車の中で聞いたことがありましたが,私は何が何やらわからないままでした.今日,3mと1mの円をえがいて,なるほど,何も天をさえぎるものがない場所ではきれいな軌跡が見え,さえぎられる所では,とてもいびつでした(自分の円がちゃんとえがけてなかったのは,少しくやしかったです).衛星はどんどん正確な位置を求められるよう運行されてきている.けれどまだまだ足りない.私達が社会に出るころには,今よりももっと便利になっているのかと思うと,ワクワクします.
  •  とったデータをパソコンでわかりやすく表示することが何より楽しかったです.自分が歩いた跡が客観的に分かって,おもしろいなと思いました.同時に,GPSが思っていた以上に精度のないものだとも感じました.私は,道路をずれずに情報をうつすカーナビをみてGPSはとても精度のたかいものだと思っていましたが,今回カーナビのようにズレを補正しないデータをとって決して完璧なわけではないことを感じ,まらGPSの情報伝達のしくみを身をもって学ぶことができました.GPSはなんとなく,民間人が使用するものというイメージがあったのですが,研究にたくさん利用されていると知り,おどろきました.
  •  私は宇宙地球の中でも,特に地球の方に興味があったので,今日は初めての地球分野ということでとてもわくわくしていました.初めに測地学とGPSに関する仕組みを説明してからの実習なので,実習でもとても楽しむことができました.GPS測位の時,建物の近くでした時は,本当に電波が届くのだろう,と疑問に思いましたが,円を描いた結果を見ると,その影響がはっきりとあらわれており,GPSの弱点が良く分かりました.また花折断層も見学することができ,とても充実した実習となりました.ありがとうございました.
  •  今回はGPSを使った観測によって普段何気なく使っているカーナビや位置の情報がどのように取得されているのか理解できたと思います.建物によって電波が乱れる様子,単独測位と相対測位のデータの正確性の差異が実際に見ることができました.マイクロ波による位置情報が自分たちの身の周りでとても多く利用されているとは知らなかったので,地球の観測に関して知れたとてもいい機会になったと思います.今回は本当に,ありがとうございました.
  •  普段私達が何気なく使っているGPSは実は4つ以上の衛星を使用している事や,補正を色々と掛けなければならない事など高度な技術の結晶なのだな,と感心しました.また,20000km上空から1mの移動を正確に感知できるのも技術のおかげだと感じ,その技術を形作るまでの測量学の積み重ねはさぞ大変なものだっただろうと思いました.私はこれまで地球物理学という分野をこれまでよく知らなかったのですが,地震などには前々から興味を持っており,今回断層のことなどの話を聞き.もっと詳しく地球のことを知りたいという気持ちになりました.次回もよろしくお願いします.
  •  今までのELCASでは,ずっと宇宙のことをやってきて,私自身,宇宙にばかり興味をもっていて,地球という自分が住んでいる星についてはまったく知りませんでした.知らないことを実感させられました.今日は京大の中でも見られる断層を見にいきましたが,あんなに普通に断層があるのは面白いなと思いました.断層のおかげで琵琶湖からそ水が流れていると教わりましたが,もし地震などが起きて断層がずれ,地面の別の場所が盛り上がったら,水が流れてこなくなるのだろうか,と心配になりました.また,今回はGPSからの情報を受信して,自分たちが歩いた跡の図をパソコンでデータ化して見ることができました.自分たちの描いた(歩いた)跡の部分の記録はきれいにとれていましたが,他の場所を見るととてもジグザグしたり歩いていない場所に跡があることが多くて不思議でしたが,建物が関係しているとは思いませんでした.というのも,私は建物の中でもGoogleマップを使えていたので,GPSは建物があっても使えるものだと思っていたからです.しかし実際には,建物の中で使っていたマップは,GPSに頼っていないことを知って本当に驚きました.今の技術はとても進んでいることを感じれました.
  •  今日は,いつも私が感心を抱く分野とは少し違った講義をしていただけて,すごく新鮮でした.初めに先生がおっしゃっていた,「宇宙のことがよく分からないって言うけど,地球のことどれだけ分かってますか?」という言葉がすごく胸にささりました.私が宇宙に興味をもったきっかけが,幼い頃宇宙について抱いた素朴な疑問の答えがまだ無くて,驚いたことでした.自分の生きている環境のことを知らずに生きるなんておそろしい!と思い,勉強するようになったのですが,地球のことだって何も知らないことを今日の講義で痛感しました.宇宙よりももっと身近で実用的な学問だと感じました.重力についてとても興味があるので(重力波等),次の授業とても楽しみにしています.勉強して頑張って理解できるようにしてきます!!
  •  測地学のこと,地球物理学のことを初めから丁寧に説明してくださったのでとてもわかりやすかったです.GPSは位置情報だけで無く地震,火山,噴煙,氷河,海,起床など様々な観測に利用されていることを初めて知りました.(測地学は奥が深い…)GPS観測で建物の影響で上手く円が描けなかったのが残念です.「地表から12km下までしか見ることができないのにそのさらに下は謎すぎる」という言葉が衝撃的でした!!宇宙だけでなく,地球にも興味を持った瞬間でした.

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