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平成27年度以前のレポート

微生物のバイオテクノロジー

微生物のバイオテクノロジーの2014年12月20日の内容はこちら

実習指導

小川 順 (農学研究科 応用生命科学専攻 教授)

チューター

光川 侑輝 (農学研究科 応用生命科学専攻 博士1年)
福田 大 (同 修士2年)

ボランティア

なし

実施場所

吉田キャンパス北部構内農学部2号館第4セミナー室

実習内容

当日の実習は大きく3つの内容(① 微生物酵素の利用に関する講義、② ラッカーゼを利用した脱色実験、③ 培養微生物の単離・観察)に沿って進行した。

まず、小川順教授から実習で用いるラッカーゼを中心とした微生物酵素の社会的利用に関する講義が行われた(①)。

次にチューターが用意したラッカーゼ反応液をメチレンブルーで染色した画用紙に塗布してもらい、ラッカーゼによる青色色素の脱色反応を観察してもらった(②)。

その後、前回の実習で植菌、培養にかけた微生物の経過および今回の培養微生物の単離作業の概要を説明し、実際に単離作業に取りかかってもらった(③)。

各人の分担した単離作業が終了次第、前回からの培養で得られた微生物の一部を顕微鏡で観察してもらった。最後に実習内容の振り返りと質疑応答を行い、感想用紙を記入、提出してもらって当日の実習は終了した。

社会における微生物利用についての小川先生による講義

社会における微生物利用についての小川先生による講義(①)


受講生の感想

  • 今回の講義ではラッカーゼの機能について学んだ。キノコが生成する酵素であるラッカーゼはその効果を高めるメディエーターを利用することで、環境ホルモン「ビスフェノールA」を完全に分解することが分かった。このような環境汚染物質への対応のほかに、ローズマリーとラッカーゼによるメチルカプタン消臭、バイオマス利用など様々な用途に使われていた。今まで知らなかった物質であるラッカーゼが、私たちの近くで素晴らしいはたらきをしていることを知れただけでも今日の体験は大きな収穫だった。 微生物の画線と単離を行った。微生物は肉眼ではどのような機能があるのか分からないので、識別が困難だったが、小川先生や光川さん、福田さんのサポートのおかげでなんとか作業を終えることができた。 Q.バイオ燃料での利用で、中性pHで高機能なラッカーゼを見いだすとありますが、脱色の時は弱酸性のものを使った理由、また2つの違いは何ですか?
  • 前回採集した植物などについた微生物を生やしたシャーレを見た。思っていた以上に多くの微生物が生えており、驚いた。どうやら私のグループは他のグループより多くの栄養分がかん天培地に含まれていたようであった。おそるべし。それから各微生物(主にカビ)を単離した。自分は不器用で他の人よりも作業が遅く焦ったが、他の人たちが協力してくれてなんとか終了することができた。有り難い。実際に生えたものを顕微鏡で見せて頂いたが、菌糸がよく見え、また、微生物によって形が違い、その多様性というものの一端を見た気がした。
  • 今日、一番面白かったのは、ラッカーゼを用いた脱色(分解)を体験したことだ。私は絵ごころがないので絵自体は上手くかけなかったが、目の前で実際に酵素がはたらいていくのを見るのはとても興味深かった。また、もしこのラッカーゼを今日用いたもの以外の染料(例えばこの紙に印刷されたインクなど)に塗っても効果が現れるのかということを疑問に感じた。微生物の単離作業は増殖した微生物を見分けるのが難しかった。次回、単離した微生物がどのように増殖しているか、その中にちゃんと目的の微生物を発見することができるか、少し不安でもあり楽しみにも感じられる。
  • 今日の内容は前回に比べてずっと理解しやすかったです。講義の中でベンゼン環などについて詳しく教えてくださったので有り難かったです。 講義の中に出てきた「ビスフェノールA」とそれを分解する「ラッカーゼ」の話で微生物の力を実感することができました。さらにそのラッカーゼで絵を描くという作業は微生物をすごく身近に感じることができました。また、前回培地に入れた微生物が目に見える形でカラフルにコロニーを作っていて、すごくおもしろいなと感じました。単離する作業も最初はPDAをひっかいてしまってうまくいかなかったけれど、先生に教えていただいた後はきれいに作業することができました。次回がとても楽しみです。
  • 再度談義を受け、今まで「なぜ」と思わなかった点に気づけるようになりました。だから繰り返し、することは大切だなって思いました。 心まちにしていた培地もすべてコロニーなどできていて良かったですが、思っていたより多くなくて(はげしくなくて)残念でした。 C班のようになると思っていたのですが…。でもその原因を知ることができたしなるほどなってすごく思えました。今日は単離をさせてもらったので次回どうなっているかたのしみです。また、ラッカーゼを用いたいろいろな話、すばらしいなと思いました。お絵かきしたのも、たのしかったです。記念にのこることができてよかったし、消息効果の話もっと聞きたいなと思いました。
  • 今回は前回彩集した菌が培養したものの単離ということで、ずっと楽しみにしていました。NとCで明らかに菌のバリエーション(.色.など)が異なり、私はA班のため、C班ほど多種多様なようではありませんでしたが、とても興味深く、またどういった菌がいるのか、今後がとても楽しみです。ラッカーゼによる分解反応で酸化反応によりベンゼン管から電子がとれ、不安定になり反応が進む、というプロセスでは電子3つとった場合反応がどう変わるのか、またラッカーゼ以外の物質にも興味が湧きました。個人的には能勢でのダイオキシンの話が衝撃的だったので(ヤゴをよく採りにいくので)、調べようと思います。また、ラッカーゼの多岐に渡る応用性(絵、ジーンズ、ガムex)を知り、研究の大切さ、凄さを改めて実感しました。 また生物によって腸の中の菌が違うのならば様々な生物を調べても面白いのでしょうか? T2ファージを顕微鏡で見れないでしょうか…? また、ラッカーゼのジーンズは、洗濯、において何か問題はあるのでしょうか?
  • 初めの講義では、前回の講義に次ぎ、より深く微生物が環境のためになしている役割について知れた。人間よりもはるかに大きな多様性、機能をもっと最大限に活用して循環型社会をつくる、ということに私も貢献したいと思った。まだ学校で、ベンゼンかんなどの有機物の構造についての話は習っていないが、今日の講義で少しその話に触れ、わかりやすく説明してくださったので対称性が維持できる物質は安定で分解しにくく、それを分解するためにキノコなどの微生物を用いるということがよくわかった。単離の作業は今日初めて行ったが異なる微生物を選び出すという作業がとても楽しかった。また、顕微鏡で菌糸を初めて見て、細かく枝分かれしていてきれいだった。次回はパルプに微生物をうえつける作業をするが、自分が今日単離した微生物の中で、パルプで生育できるものがあるかとても楽しみだ。
  • 体験実験ではラッカーゼを使い色の変化を見て、とてもおもしろく、今日の段階では色がまだピンクのような色だったのですが、明日には白くなると聞いたので楽しみにしています。また、単離を行い、はじめてやったので、見分け方に少しとまどいましたが、様々な種類の菌株を見ることができました。顕微鏡で観察するのもはじめてだったので貴重な体験になりました。次回も楽しみです。
  • ダイオキシンの分解や脱臭を行う微生物の様子などについての話を聞きました。食品だけではなく、私たちの身の回りの環境をよくしていることに微生物のすごさを感じました。前回作ったシャーレの中に微生物を確認することができました。多くの微生物を確認することができましたが、これからパルプに植えつけていきますが、その中からパルプの中で生きのびる微生物がいるのか不安ですが、どうか1匹でも見つかってほしいです。

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