京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

未来を拓く高分子化学

未来を拓く高分子化学の2016年1月23日の内容はこちら



実習指導

澤本 光男  (工学研究科高分子化学専攻澤本研究室 教授)
大内 誠   (工学研究科高分子化学専攻澤本研究室 准教授)
寺島 崇矢 (工学研究科高分子化学専攻澤本研究室 助教)

チューター

東 勇佑   (工学研究科高分子化学専攻澤本研究室)
松本 真由子 (工学研究科高分子化学専攻澤本研究室)

ボランティア

なし

実施場所

桂キャンパス AクラスターA3-413 

実習内容

「高分子の誕生を目で確かめよう(目に見える高分子合成)」と題して、以下二種類の高分子合成実験を行った。
実験1:界面重縮合によるナイロン66の合成
 ジカルボン酸塩化物のヘキサン溶液とジアミン水溶液で二層の溶液をつくり、この界面に生成したナイロン66皮膜を引き上げて、繊維状のナイロン66を得た。
実験2:発泡ポリウレタンの合成
 ポリプロピレングリコールとジイソシアネート、少量の水と触媒を混合すると、発泡しながら(二酸化炭素が発生)重合反応が進行し、発泡ポリウレタンを得た。ここでは、ポリプロピレングリコールの種類や撹拌の仕方の違いにより、堅さの異なる発泡ウレタンを合成できることを体験した。

高分子の講義を受けている様子
高分子の講義を受けている様子

界面重縮合により高分子の誕生を目で確かめている様子
界面重縮合により高分子の誕生を目で確かめている様子

発泡ポリウレタンの試薬をドラフトで添加している様子
発泡ポリウレタンの試薬をドラフトで添加している様子


受講生の感想

  •  今日はナイロン、ポリウレタンなど、普段聞いたことがあり、身近にある高分子に関する実験だったため、高分子を身近に感じることができ、実験にも入りこみやすかった。普段身近にある高分子の誕生を実際に一目ではっきりと見ることができ、高分子についての理解がさらに深まった。そんな身近な高分子ではあるが、ポリウレタンの場合はジオールとトリオールでは性質が異なったり、複雑な化学式のものがあったりと、奥が深いというところがおもしろかった。実験が終わった後も、難しい装置について丁寧に説明し、理由なども説明していただいたおかげで、高分子についてさらに理解を深めることができた。
  •  ・ナイロン66は2つの液体の境で膜ができる、という、あたり前のようで不思議な反応でできた。微量の粉末が、あれほどの体積になったことにも驚いた。・ポリウレタンは、まさにカップケーキのようだった。高分子の構造によって溶質に溶けるか解けないかがはっきり分かれた、分子の構造を実感できた。・組み合わせによって何でもつくれてしまいそうな高分子を知った。・半日間ありがとうございました。
  •  最近、「界面」が化学反応が起こる場所になることが多く、界面でのエネルギー効率を上げたりすれば結果としてエネルギー問題をできるかもしれない、というような内容を化学の渡邉先生の研究室紹介で見ました。今回も界面でおきる反応を路用していたので、つながったと思いました。澤本研究室の研究内容は、「二重結合だったモノマーが結合してポリマーになると単結合になる」というのは「二重結合をいったん分解して単結合にしてから反応させる」という、ELCAS前期基盤の松原先生の講義で出てきた付加反応と一緒だということに気付けたのが嬉しかったです。中村研究室で使われていた、GPCや、赤木研究室での電解重合での話が今日も出てきて、今まで学んできたことがつながっている」と感じた実習でした。
  •  今まで行った研究室では高分子の誕生がわかりにくく、「本当にできているんだろうか」と感じることが多かったですが、今回の実験では目に見えて繊維ができ、目に見えてウレタンがふくらんでいき、すごく反応を実感しました。自分たちの着ている服の繊維がこうやってできるんだな、と少し感慨深かったです。高校の授業で有機化学を習いだしたところなので、内容が理解しやすく、今までよりも経験を”自分のもの”とすることができました。ますます化学に興味が深まりました。進路決定の参考にしたいと思います。ありがとうございました。
  •  まぜるというかそそぐだけで境界面で反応がおきて、ナイロンができるのはすごいなと思いました。ジオールとトリオールという物質の違いだけでなく、まぜる回数などによっても固さやふくらみが違って驚きました。お話や実験器具の説明などもとても分かりやすくておもしろかったです。途中うとうとしてすいませんでした。
  •  界面重縮合はどちらかのものがなくなるまで続くのがおもしろかったです。高分子の大きさについて数学的に計算できるとは全く思わなかったです。OH結合は高校の化学でもよく出てくるし、エルキャスでもよく利用していたので、使い勝手が良いのだなあと思いました。ジオールとトリオールのふくらみ方は構造の違いよりかきまぜ方だったのは期待はずれでした。
  •  まさに高分子、という感じで、作るのは楽しかったです(ナイロンもうまくできました)。ナイロンや発泡ポリウレタンといった、日常生活に身近な材料が工業的に作られているという実感をつかむできました。また、やっておられる研究の話を聞くと、長さや結晶化の度合い、温度など様々な要因で様々な性質の高分子ができるということで、この分野に可能性の広がりを感じました。

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