京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

海洋生物資源の科学

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実習指導

佐藤 健司 (海洋生物機能学 教授)

チューター

淺井 智子 (海洋生物機能学)
早野 翔悟 (海洋生物機能学)
白子 紗希(海洋生物機能学)

ボランティア

なし

実施場所

吉田キャンパス 農学部総合館 N567, E-104, 農学生命棟117室 

実習内容

ヨシキリザメとトラフグの肝臓、およびカロテノイドを採取するために培養されている微細藻類のドナエリアをサンプルとして、これらのサンプル中のグルタチオンの定量を行った。これらのサンプルは十分に利用されておらず、付加価値をつけることが求められている。グルタチオンは経口摂取で肝機能改善等の有益な作用が知られている。サンプルを還元剤の存在下で酸抽出し、グルタチオンを還元型のまま抽出した。さらにアルカリ処理後、アミノ基誘導化剤でグルタチオンを誘導化し、逆相HPLCでの分離を可能として、タンデム型質量分析計により定量を行った。いずれのサンプルもグルタチオンが検出できた。本実習により、海産未利用資源の有効利用の視点、さらに液体クロマトグラフィータンデム質量計を用いた高感度・高特異的な定量の経験と、そのための前処理の重要性を実習を通し理解させた。また、その際に化学反応を理解することの重要性も合わせて教授した。

試料を生理食塩水中で粉砕する説明を受ける
試料を生理食塩水中で粉砕する説明を受ける様子

 LC-MS/MSの使用方法の説明を受ける
LC-MS/MSの使用方法の説明を受ける様子

研究の目的、実験の手順を学ぶ
研究の目的、実験の手順を学ぶ様子


受講生の感想

  •  今、十分に利用されていない海洋資源にグルタチオンという抗酸化、解毒作用に重要な働きをする低分子ペプチドがどれだけ含まれているのか定量しました。今回、液体クロマトグラフィーの説明を受けて、自分が知らなかったことが多く、前からあった知識の上に上乗せされました。またなぜこの薬品を入れるのかや、この薬品がどういうはたらきをするのかを知って、このような実験をするうえで化学の知識は不可欠なんだなと思いました。
  •  まず、高校で習う酸素の電子配列は実際とは違うのだと聞かされ驚き、聞いた言葉の方がずっと少ないような講義を受けてあたふたし、今回、は非常に学びの多い回でした。対象物質を定量するためにある物質と反応させる必要があり、それによって生じる問題を解決するために別の物質と反応させるという分析化学はパズルのような様相で、とても面白かったです。帰宅後、とりあえずは高校の化学に、ではありますが、一層打ち込む所存です、貴重な体験ありがとうございました。
  •  今回のELCASでは、私にとっては難しい話もたくさん出てきたが、LC-MSという普段では絶対に目にすることもない機械を使わせていただき、貴重な経験になった。私はELCASに参加するまでは目に見えない成分などの研究にとても興味があったわけでないのだが、様々な体験をさせていただいているうちに生物に含まれる特有の成分が人体に及ばす影響にも興味がわいてきて、特に海洋生物はまだまだ謎が多くて面白いと思った。
  •  サンプルを分離したときに、サメの方は油が液のままだったのに、フグの方は乳化していたのは何故なのか。化学っぽい内容が多めだったので、化学が好きな私にとってはとても楽しかった。
  •  高校2年生だけど、まだ理論化学と無機を並行して習っているだけで、有機のこととか、酸とアルカリの平衡とかはわからなくて戸惑うところもありましたが、複雑なものを複雑なものを使って対処してる感じがして凄いなと思いました。「実験をする」って結構普通に使う言葉だけどそれをするためには実験方法を確立させないといけなくて、そこから大変なんだなあと思うと、今日一日とても貴重な体験をさせていただけたんだなあと改めて実感しました。ありがとうございました。またクラゲ好きの学生さんとお話してみたいです。
  •  今まで基盤コース後期でお世話になった先生方の研究室とは異なった化学的な実験をさせていただきました。まだ発表されていないデータを見せていただいたり、高価な機器を使わせていただいたりする中で、海洋生物と化学との関わりをより一層深く感じられるようになりました。また、今回話して下さった化学的な内容は習っていなかったので、とても難しいものではありましたが、分かりやすく教えていただいたので何となく理解できました。家でも復習しておきたいです。ありがとうございました。

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