京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

物理

物理の2014年2月15日の内容はこちら

実習指導

川畑 貴裕(原子核ハドロン物理学研究室 准教授)

チューター

村田 求基(修士課程 1回生)

ボランティア

古野 達也(修士課程 2回生)

実施場所

理学研究科5号館 501号室

実習内容

コバルト60線源から引き続いて放出される2本のγ線を同時に計測して、その角度相関からコバルトの崩壊によって生成されるニッケル60原子核の角運動量を求めた。
γ線の計測にはコバルト線源を中心とする円周上に設置した2つのNaIシンチレーション検出器を用い、検出器のなす角度を適宜変更しながら2つの検出器に同時にγ線が入射する事象の数を数えた。
そして、バックグラウンドとなる自然放射線による事象や、線源中の違う原子核から偶然同時に放出されるγ線を検出してしまう事象の数を評価し、計測を目指した事象の真の数を導出した。
最後に、その数を検出器のなす角度の関数としてグラフにし、ニッケル原子核の励起状態の角運動量について考えうるさまざまな仮定の下で求めた理論的な予想と比較した。

線源からγ線が出ていることをオシロスコープで確認する
線源からγ線が出ていることをオシロスコープで確認する

検出器について説明をうける検出器について説明をうける


和気あいあいと解析を進める
和気あいあいと解析を進める

和気あいあいと解析を進める


受講生の感想

  • 今日の実験内容は原子核の角運動量の測定。私の関心のある分野。この類にすごくロマンを感じる。最後のELCAS、今までで一番楽しかった。そして今までで一番深くまで理解できた。実験をし、解析をし、考察をした。自主性のもとで自分たちの思うままに活動ができた。理解が伴ってこそできることだ。教科書に書いてあることがすべてではないと改めて認識させられた。本日まで半年間お世話になりありがとうございました。将来は科学者になりたいと思っています。2年後に京大理学部に合格できるように頑張ります。本当にありがとうございました。
  • 今までよくわかっていなかった角運動量について知れて楽しかったです。また、実際に実験をしてみて分析するときにどういったことが原因で値が変わっているのか私にはまだ分かりませんでしたが、自分が大学生になって実験した時にちゃんと分析できるようになりたいなと思いました。今回でELCASは最後ですが物理らしくわいわいとやれたのでは、と思います。終わってしまうのが残念です。6カ月間良い体験ができました。ありがとうございました!!
  • 原子核は回転運動している。今回の体験では原子核のγ崩壊に伴う角運動量の減少をもとに、原子核の持つ角運動量の測定を行った。具体的にはγ崩壊によって放たれたγ線の量から角運動量のベクトルで表したx、y、z成分を(ある程度)決定する。実際に回転運動していることがこのような測定からわかることに驚いた。誤差などから、なかなか測定が上手くいかなかったが、アバウトにも分かってよかった。
  • 今日は60Coから放出されるγ線の角運動量を測定しました。角運動量という言葉自体は聞いたことがあったけど、量子力学での角運動量をわかりやすく説明していただき、測定の仕方などをよく理解して測定に臨むことができました。また、なぜ角運動量の大きさが整数または半整数倍の値しかz成分の値がとらないのか詳しく知りたいと思ったので、また調べてみようと思います。測定結果が実際のW(θ)の式に近いようにでたので少し感動しました。また、量子力学について詳しく勉強してみたいと思います。
  • 今日は講義がややこしかったですが何とか理解して楽しく実験に取り組むことができました。角運動量、それも原子核極微の世界のものをこうした実験で考察することができるというのが驚きでした。実験の解析をみんなで協力して行ったり実験の待ち時間にメンバーと交流したのも非常に面白いものでした。今日でELCASは最終回となりますがとてもよい経験になりました。ありがとうございました。
  • γ線の検出数と角運動量保存の法則からの実験という始めてみる実験で、計算式の意味を理解するのも難しかったのですが、何とかグラフが出ました。データ量が足りなく、期待していた結果と違うものになってしまったので、次は精密にやってみたいです。
  • 今回は、γ線を1度に2つ放出する原子核(60Co)について、放出されるγ線の角度相関を測定して、放出されるγ線が持つ角運動量を求めて、60Niの励起状態のスピン(内部角運動量)を角度相関から決定するという作業をしました。普段経験することのできない貴重な体験ができました。このような場を用意してくださったELCASには本当に感謝しています。

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