京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

物理

物理の2013年12月21日の内容はこちら

実習指導

高田 淳史(宇宙線研究室 助教)

チューター

小田  真(修士課程 1回生)

ボランティア

なし

実施場所

理学研究科5号館北棟

実習内容

2次宇宙線であるミューオンの観測を行った。PMTを接続した2枚のプラスチックシンチレータを上下に平行に置き、その同時計数をみることでミューオンのカウント数を測定した。この測定はシンチレータの角度を天頂角で0度、西に20度、東に20度それぞれ傾けた条件に場合分けして、結果を比較した。宇宙線到来方向の東西効果から予測される値とは異なる結果となり、その理由を考察した。

さらにセットアップを組み直し、ミューオンのスペクトル測定も行った。

また、ミューオンの飛跡が視覚的に分かる検出器スパークチェンバーの動作を実際に観察した。

セットアップを組み、カウント数を計測する
セットアップを組み、カウント数を計測する

実験の目的とシンチレータ検出器の説明を受ける
実験の目的とシンチレータ検出器の説明を受ける


スパークチェンバーの動作を観察する
スパークチェンバーの動作を観察する

スペクトル測定から宇宙線の成分を読み取る
スペクトル測定から宇宙線の成分を読み取る


実際の飛跡の様子
実際の飛跡の様子


受講生の感想

  • 今回は、宇宙線を実際に測定した。測定器を東に傾けた時、西に傾けた時、傾けなかった時に分けて宇宙線の量を測定してみると東と西の値がほぼ同じだった。唯、本来は西側の時の方が値が大きくなるそうだ。この違いは建物の構造が影響しているようで、実験の難しさがよく分かった。又、宇宙線のスペクトルも測定した。この測定は時間がかかるので結果が出るまで他の実験室ものぞかせて頂いた。とても貴重な体験をさせていただき、ELCASには深く感謝しています。
  • 前回に続き分かり易い解説の下、実験に取り組ませてもらえたので、自分が今していることを十分に理解し、自分なりに別のことを考えて意見を出す余裕もあった。本日は宇宙線の検出がメインだった。シンチレータとPMT(光電子増倍管)を使って、東西方向で宇宙線の検出量が異なるということや線源の有無とエネルギー量から宇宙線のスペクトル部分を解析するなど、どれも初めて知る現象や実験の方法で非常に興味深かった。スパークチェンバーで目で見て今どこにミューオンがとんでいるのかが分かるのは爽快で、欲しいと思ってしまった。自分でも機会があればつくりたい。近い将来に気球で高度数十kmに飛ばすという最新の検出器を見たり、話を聞き、自分もいつかそのような最先端をつくっていく一人になりたいと改めて思った。本日も有難うございました。
  • 今回は宇宙線が時間あたりどれだけ来ているかカウントしてみようというもので、真上、西へ20度、東へ20度の3つの場合を測定しました。やはり真上が一番多く、宇宙線って結構ふってきてるのだなあと感心しきりでした。また、東と西では東西効果から西へ20度のときの方が多くなるはずだったのですが、東へ20度のときの方が多くなり実験の精度を上げるって難しいんだなぁと実感できました。でもそこが実験の面白いところでもあるのかなと思いました。また物理に興味をもつようになったきっかけになったスパークチェンバーをより近くで見ることができ嬉しかったです。間に鉛を挟むことでミューオンが崩壊してできた電子が曲がっているということをちゃんと目でみることができ、感動しました。理論でいわれていることが実際目で見て結果として分かるというところに実験のよさを感じました。
  • 今回は前回に引き続き、シンチレータという検出器を用いて、宇宙線とよばれる宇宙から飛んでくる高エネルギーの物質の検出を行いました。とはいえシンチレータは様々な粒子に反応してしまうため、検出する粒子の条件を「宇宙から」ということに絞るため検出器を縦に2つ並べた形にするという工夫がなされていました。ただ検出器は検出するのみで、その軌道がどのようであったかを把握するのは厳しいようです。そこで軌道を電気によって分かるような「スパークチェンバー」という装置も見させていただきました。地味ながらとてもくせになります。体験した検出の発展形が今なお世界中で気球実験として行われているようで、さらに興味が湧きました。
  • 今日は、宇宙線を測定して、グラフで実際にその存在をみてみるということ主にしました。私が一番印象に残ったのは、その測定結果がでるまでの時間に見た、“スパークチェンバー”というものです。上と下におかれたシンチレータの間を通るミューオンの軌跡を見ることができて、エネルギーの強弱や入った角度方向によって通りかたや、鉛を間に置いた時の曲がり方がちがうということを実感しました。また、今後気球でとばされて宇宙線を観測するだろうγ線カメラを見てその仕組みを教えていただき、結構繊細な実験なのだな、と感じました。また長く待った末に、宇宙線らしきものを確かめることが出来て良かったです。
  • 今日はずっと実験をしていましたが、「宇宙線」という普段は殆ど関わることのできないものを計測する実験だったので、あっという間でした。特に印象に残っているのはスパークチェンバーとガンマ線カメラです。スパークチェンバーはとても美しく、また分かりやすくて他のELCASメンバーといっしょに盛り上がることができました。ガンマ線カメラは自分が生涯見てきた中でも最もすごいものでありました。そんなものを間近で見て研究者の方の話を聞くことができたはとても貴重な体験でした。ありがとうございました。次回のELCASも楽しみです。

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