京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

生物学

生物学の2016年2月6日の内容はこちら



実習指導

疋田努 (動物系統学研究室 教授)
岡本卓 (動物系統学研究室 助教授)

チューター

森山純 (動物系統学研究室 専攻)
牧野智久  (動物系統学研究室 専攻)

ボランティア

なし

実施場所

吉田キャンパス  理学研究科2号館 417号室 

実習内容

PCR-RFLP法による2つの遺伝子座のDNA型の解析と,頭部の鱗の形態観察に基づき,ヒガシニホントカゲとその近縁種オカダトカゲの伊豆半島周辺地域における地理的分布を調べる.その結果に基づき,両種のたどってきた歴史と現在の種間関係について考察する.

研究の背景についての講義
研究の背景についての講義

DNAの電気泳動の結果の確認
DNAの電気泳動の結果の確認

液浸標本の外部形態の観察
液浸標本の外部形態の観察

得られた結果に基づくトカゲの分布図の作成
得られた結果に基づくトカゲの分布図の作成


受講生の感想

  • はじめてトカゲを近くで見て、うろこにも種類がいろいろあり、それで分類ができることなどを知りとても勉強になりました。また、陸地がつながっていたら種類がぐちゃぐちゃになりそうだと思っていたのですが、きれいにトカゲは分布がわかれており驚きました。トカゲの種類とウロコの種類が一致していてびっくりしました。どのようにしてトカゲを保存しているのかや、解剖の仕方を教えていただき、良い経験になりました。
  • 日本に、ヒガシニホントカゲ、オカダトカゲといった違う種がいることを初めて知りました。昔、山に行ったときに見つけたニホントカゲが、オカダ型かヒガシニホン型かを、写真を見て判断したいと思いました。ピペットマンの正しい使い方やしてはいけないことを教えていただきました。トカゲのミトコンドリアDNAと、トカゲの核DNAからそれぞれアガロースゲル電気泳動によって泳動像を得た実験では、オカダ型とヒガシニホン型が明確にわかれていておどろきました。ミトコンドリアのDNAのほうが変異が多く表れるが、核DNAのほうを見ないと、ハイブリットかどうかわからないということを教えていただき、それぞれの利点と、2つの必要性がわかりました。伊豆半島の生き物とフィリピン海プレートとの関係をより知りたいと思いました。鱗の形質の違いを見るのはとても楽しかったです。
  • おもしろい実習をありがとうございました。電気泳動で、オカダトカゲとヒガシニホントカゲの区別をする実習でははっきりとした違いが見られたのでよかったです。制限酵素をうまく利用しているなと思いました。同じ種の中でも塩基配列が異なる場合があるのは知らなかったです。外部形態の違いでは種を見分ける実習では本当にうろこの形が違っていてこんな違いがあるんだと驚きました。知っていても細かく見ないと気付かないので細部まで観察することは大切だなあと思いました。伊豆の分布のしかたからかつての列島の予測ができるのはすごいなと思いました。成体形(転記者註:本文ママ、成体の形態のこと?)を観察することで昔の地形などを予測するのも楽しそうだなと思いました。
  • 小さいころヤモリやカナヘビやトカゲが大好きでよく家で飼っていましたが、日本でこんなふうに色んな種類がいることは知りませんでした。鼻の横のうろこで見分ける方法はすごくよく考えられているなと感じました。また、オカダトカゲとヒガシニホントカゲの分布の境界が地質図と比べてみるとぴたりとプレートと一致していて驚きました。伊豆半島が昔、島だったというのにも納得です。今回は近縁な二種がけっこうきれいにわかれて分布していましたが、二種が交じっていたり共存したりしているところはどういう土地なのか、なぜそのような分布になったのか、気になりました。そういう場所の地質図は他の生物を調べてみても面白そうだと思いました。とても楽しい実習でした。ありがとうございました。
  • とてもおもしろい実習でした。電気泳動の方法も再確認できてよかったです。電気泳動の結果より分布を調べると伊豆半島に入るとオカダトカゲの分布が多くなっていておどろきました。ヒガシニホントカゲは、そのまわりを囲むようになっているのもよくわかりました。DNAの抽出もやってみたいと思いました。沖縄や、アメリカ、メキシコ、日本はそれぞれ分布の仕方が違っているようなのでその原因が何なのかとても興味がわきました。
  • ハ虫類の中で1番トカゲが好きなので、今日の実習は非常に興味深いものだった。LSU、c-mosの電気泳動をすることでヒガシニホントカゲかオカダトカゲかニシトカゲかハイブリットかを判別でき、オカダトカゲの分布の境目がフィリピン海プレートの境界と綺麗に一致することに驚いた。アルコールづけの標本はトカゲの鱗の硬さや爪の鋭さ、色彩など様々な観点で魅了された。身近に野生として生きているトカゲを見てみたい。
  • 今日はトカゲのDNAを見ることで分布を調べました。DNAで分布を調べるということが自分にとって新しく、題名を見たときから何が始まるのかと不思議に思ってました。実習を終えて、トカゲの分布は土地の歴史の影響を受けていると知って、環境とそこにいる生物はつながっているなぁとしみじみ思いました。
  • 標本を使って観察したのは初めてで実物を見ることでどれくらいの違いがあるのかということがよくわかりました。また、ミトコンドリアのリボソームのDNAとc-mosのDNAの両方を調べることで交雑種であるか否かを判別することができたので、様々な観点から判断することが大切だと思いました。トカゲの分布の線とプレートの構成が一緒ということだったのでやはり自然環境によってかなり左右されるのだと思いました。

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