京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

生物学

生物学の2014年12月20日の内容はこちら

実習指導

井上 敬  (理学研究科 植物学教室 講師)

チューター

早川(柴野) 郁美  (理学研究科 植物学教室 博士3年)
橋村 秀典  (同 修士2年)

ボランティア

伊藤 照悟  (理学研究科 植物学教室 助教)

実施場所

吉田キャンパス北部構内理学研究科2号館3階

実習内容

真核生物の大系統の概説と「系統樹パズル」を通して、真核生物の多様性の大半は原生生物に負っていることを学び、様々な原生生物が活動している姿を顕微鏡を使って観察した。顕微鏡をのぞくだけではわからない細胞の運動は、タイムラプス撮影によってはっきり認識できること、緑色蛍光タンパク質 (GFP) を導入した細胞を用いて、生きた細胞における特定の分子の分布変化を観察できることを体験した。今回撮影した動画を材料として、ImageJを用いた画像解析の一端も体験した。また、生物の系統関係の解明にDNAの塩基配列の解析が大きな役割を果たしていることの解説のあと、実際に細胞性粘菌のリボソームRNA遺伝子をシークエンサで調べ、どのように塩基配列が読み取れるのかを学んだ。
まとめのウェブサイト http://cosmos.bot.kyoto-u.ac.jp/csm/t/elcas/2014/index.html

生物学2

生物学1


生物学3


受講生の感想

  • 粘菌については今まであまり学ぶ機会がなかったので、このような学びの場を与えていただき嬉しく思います。子実体の柄になった細胞が死んで、胞子を形成する細胞を支えるという話が印象に残っています。そのときにどのように柄・胞子に分かれるのかが非常に気になりました。 初めて勉強するだけにいろんなことが興味深かったです。
  • 今日は実際に粘菌を顕微鏡で観察することができて、微生物好きにとってはとても楽しかったです。今まで粘菌は親しみがなかったのですが今日観察したことで一気に親近感がわいて、粘菌がかわいく思えてきました!! どのように蛍光タンパクを使った観察、塩基配列のよみとり、動きの遅い生物の観察をするのかも教えていただき、高校では習わないようなことだったのでとても興味深かったです。粘菌についても細かいことまで教えていただいたので (子実体の柄のでき方や移動体についてなど)家で培養してみたくなりました。培地は寒天でOKですか?
  • 今日のトピックは粘菌ということでしたが、僕は粘菌に初めて出会いました。生物の中ではだいぶんと変わりモノの様で、とても興味深かったです。また僕は「進化」についてとても興味があるので、系統分類の話もとても楽しく聞きました。 また、パッと見た感じ、動きそうもない粘菌も長時間で撮った写真を動画にすると動き出したのも印象的でした。 僕は最近種の境界はどこにあるのだろうと疑問に思い始めていたので、今日の話で、「植物」「動物」「菌類」などとはっきり分けてしまうのはナンセンスだということを聞き、目からウロコでした。
  • 粘菌という存在を知ったのは今回が初めてであり、分類をしていくうえでアメーバの仲間というのにも驚いた。 その存在について塩基配列の解読などで様々な研究法で調べていくところに感銘を受けた。また、粘菌を調べていくと生活環がとてもおもしろく、興味深いものだった。 光学顕微鏡やGFPを用いて粘菌の移動体に関する動きなどを見ると、私たちがいつも見ている土の中で粘菌という生物が周期的な生活環を送っているのだということに驚いた。
  • 粘菌というものがどういうものか想像しにくいなと思っていたけど実際に原生生物界や菌界など色々な分野をさまよっていたものなのだなと思いました。系統樹パズルをやってみて、アクラシスやシイタケなどは予想外のところに入っていることがわかり、見た目が似ていても全く違うものであったり見た目は全然違っていても同じ系統である生物がいるのだなと思いました。 DNAの塩基配列から同じ系統かどうかを探るというのは大変な作業だなと感じました。実際に顕微鏡で粘菌を見てみることができて楽しかったです。子実体の柄の部分は死んでいるというところはとても興味深かったです。
  • 今日は、粘菌について学びました。私は初め、粘菌の存在を知りませんでした。ですが、顕微鏡で観察する中でいろいろな種類があり、動きがあることを実感して、驚くことも多かったです。系統樹に分けるのが難しかった理由も少し分かった気がしました。顕微鏡もいつも学校で用いるものよりもずっと細かい部分まで観察でき、実際にどのような形なのか、自分の手を動かしながらみることができて良かったです。GFPを用いたアクチンの動きも進行方向ではなくらせん状に動くから横向きに見えていたというのも、そのようなことが蛍光によって分かるのだな、と初めて知りました。 小さいけれど生きるために様々な工夫をしたり、(柄の部分が死んでしまってまで胞子をより生かそうとする所や、移動体が光を求めて動くことなど) していることを知り、改めて生物の力を感じました。倒立顕微鏡でアクラシスのアメーバの動きが感動しました。 丁寧な説明を頂き、納得しながら進めることができ、驚くことも多かったですが、楽しかったです。
  • 今回は「粘菌」についての観察を中心に学習した。実体顕微鏡を用いての観察や、移動体にGFPをつけた蛍光顕微鏡での観察を行い、かなり粘菌について知ることができた。また、分子系統樹についてもクイズ形式で学ぶことができ、見た目で似ているものがかなり種類 (?)の違うものだということが分かり、驚いたりもした。 粘菌についての学習では特に、子実体の「柄」となる細胞が「実」となる大多数の細胞のために死ぬという話が興味深かった。 毎回時間が限られているが、次回は実験を行いたい。また、生物学選択の皆と仲良くなりたいと思う。
  • 今回のテーマが「粘菌」であるときいたとき、あまりぴんと来ませんでした。でも、顕微鏡で直接目で見て、粘菌についてのことが少しは分かった気がします。説明をきけばきくほど、不思議な生物であることが分かったし、そのような生物が私たちの身近に存在することから生物の不思議さを改めて感じました。分類や進化についても、分子系統解析など初めて聞くような内容のことも多く、今回もたくさんの知識を吸収できたと実感しています。同時に、理学部や農学部の学習内容のようなことも教えていただき、役に立つ情報にしていきたいと思います。 粘菌のような小さな生物でも柄の構造や走行性など便利なように生きているということにも、おもしろさを感じました。
  • 今日は本当におもしろかったです。粘菌は名前と写真を見たことがあるくらいで、前まではあまり興味をもっていませんでした。しかし今回のお話をきいて、粘菌の魅力がとてもよくわかりました。子実体の柄ができる過程はなんだかとても感動的ですばらしいと思いました。また、移動体ができるときの集合の様子や、移動体が移動する姿は一つ一つの細胞 (アメーバ)があんなうごきをしているのかととても驚きました。 DNAの塩基配列を調べるときや、GFPをつかった観察のときには「蛍光」という言葉がキーワードになっていて、生物学もやはり、様々な学問の恩恵をうけているんだなぁと思いました。
  • 今まで分類を分けるというと動物と植物といったところからの分け方しか知りませんでしたが、DNAの塩基配列の違いや詳しい見た目の類似点によってより細かく分けられていることが分かりました。コンブとアオサといった同じ分類だと思っていたものが実はかけ離れた分類であると知り、驚くとともに、科学的により詳しく事象を分析することへの興味がわきました。DNAだけでも見た目だけでもなく、様々な視点から調べて分類をしているということで、一方向からでない見方で周囲に発表できるようにする大切さに気づきました。 また、細胞性粘菌といった今まで知らなかったものが、えさがないと集合したり、子実体になるときに柄になる部分の細胞は死んだりと、複雑な仕組みをもっていることに生物の多様性を感じました。

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