京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

生物

生物の2011年12月17日の内容はこちら

実習指導

井上 英治(人類進化論研究室 助教)

チューター

川添 達朗(博士課程 4回生)
坪川 桂子(修士課程 1回生)

ボランティア

なし

実施場所

嵐山モンキーパークいわたやま

実習内容

京都市西京区の嵐山モンキーパークいわたやまにて、ニホンザルの観察およびデータ解析方法の解説を行った。実習は研究者が実際に行う、データ収集と解析を追体験することを目的として以下のような内容で行った。

 午前中は参加者に二人一組のペアを組んでもらい、ペアごとに決めた特定の個体を1時間追跡して瞬間サンプリングという手法を用いて行動観察とデータ収集を行った。その後、昼食をとりながら、チンパンジーのビデオを、ニホンザルとの類似点や相違点などの解説を加えながら視聴した。午後からはニホンザルの形態に関する理解を深めるために、特に顔と手足に注目してそれぞれの構造の詳細な観察を行った。さらに、講師の指導を受けながら午前中に取ったデータ分析をし、データ解析の手法に触れてもらった。

観察小屋で形態の観察を行う
観察小屋で形態の観察を行う

二人一組のペアで個体追跡をしながら行動観察と瞬間サンプリングによるデータ収集を行う
二人一組のペアで個体追跡をしながら行動観察と瞬間サンプリングによるデータ収集を行う


収集したデータの分析を行う
収集したデータの分析を行う


受講生の感想

  • 近くでニホンザルをよく観察したのは初めてだったので、とても新鮮でした。私は順位が高いおばあちゃんザルを観察しました。1分ごとに行動を記録するのを1時間続けていくのは大変な作業でした。それでも1時間のうちに、ピーナッツやリンゴをもらって食べたり、毛づくろいをしたりされたりしていました。じっとして寝ていたりと、サルも様々な行動をしていることがよく分かりました。オスとメスの性別の違いや、階級の違いによっても、行動に差があることも、データから確認できました。サルをずっと観察してデータを集めていく作業はとても大変なんだなということがよく分かりました。また実際にピーナッツやリンゴをあげましたが、必死にエサをもらおうとしていて驚きました。ピーナッツの中身の無い殻だけをあげてみても、すぐに中身がないことに気づいてポイッと捨てていました。とても賢いいなと感じました。今回、身近にサルを観察できてとても貴重な体験ができました。楽しかったです。ありがとうございました。
  • 今日は嵐山モンキーパークでの体験学習でした。午前中に1時間1匹のサルを追跡して行動分析をするということをしました。私たちが担当した「クビカシゲ」という30歳のオスは、お年寄で孤独が好きなせいか毛づくろいを全くしませんでした。こんなサルもいるのかと驚きました。また、午後に、金網越しにエサをやったのですが、サルにいたずらしようと思って殻だけのピーナッツを渡すと、投げたり怒ったりしてだまされなかったので、賢いんだなと思いました。とても楽しかったです。ありがとうございました。
  • 初めて本格的なサルの行動観察をしました。性別や順位など様々な違いによって行動が異なった。私が観察したのは、順位の高いオスだったのだが、そのサルは、今がちょうど交尾期なのもあって、メスの近くで座っているか、自分のお気に入りのメスや、その他のメスを求めて歩き回っていた。メスのサルや、順位の低いサルでは、エサを食べたり、毛づくろいをしたりすることもあったようだ。サルが足を伸ばして座っているともう着ぐるみを着た人間が座っているとしか思えず、金網の間から器用に手を伸ばしてエサを食べる姿は人間そのものと思えた。やはりサルは人間に近いと改めて実感したが、その反面、思わず笑ってしまうようなところもあり不思議だなと思う。一日実習ができたので、とても楽しかったしいい経験ができました。
  • 今日初めて動物行動学の研究に触れることができた。実際に、ある一つの個体を追いかけてデータを取るという体験ができて、実際の研究がとても大変であるということを感じた。今まで、サルをはじめとする動物は、観察するといっても何となくしか見なかったが、これからは今日学んだことを生かして新しい目線から行動を観察するということをやってみたい。また、今まで知らなかったサルの意外なことを学べてとてもよかった。合宿に行きたいです。
  • 今日はとてもサルが賢いのだなと改めて感じました。池に落ちた子ザルを近く似た人のせいだと思って怒っていたのを見て、常に考えながら動いているのだなと感心しました。また統計による理論的な調査で本当にサルに階級があるということが分かって人間の社会にとても近いなと思ったし、やはり人間の祖先はサルなのだなと人間と比較して思いました。エサをもらおうとしてももらえなかったりすると怒っていて、サルにも感情があるのだなと思いました。今日の科学的な検証の仕方を自分が大学生になった時のためにしっかりと覚えておきます。
  • 初めて決められた1頭のサルを追いかけてその猿がどのサルと一緒にいるのかどのサルが嫌いなのか、どんなことをして過ごしているのか、どんな性格をしているのかなど細かいところまで観察して楽しかった。サルの研究をしている人は100時間くらい追いかけると聞いたとき、すごい精神がいると思った。またサルの手や顔を細かく観察して新たな発見をたくさんした。データを見ても、オスとメス、階級の違いで生活が全く違って小さな社会がサルの間にあることが実感できた。動物園とかでサルを見かけたら1匹をじっと見てみたいです。

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