京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

生物

生物の2010年3月6日の内容はこちら

実習指導

平野 丈夫(教授)

チューター

田中 洋光(博士2回生)
横山 まりえ(修士1回生)

ボランティア

なし

実施場所

 

実習内容

神経細胞間には情報伝達の場であるシナプスがあります。シナプスを介しての情報伝達に重要な働きをしているのがカルシウムイオンです。シナプス前細胞から後細胞に神経伝達物質(グルタミン酸など)が放出されると、後細胞では膜電位が大きく変化し、それに伴って細胞内にカルシウムイオンが流入します。 カルシウムイオン濃度の変化は、カルシウムイオン濃度によって色が変化する分子(Fura-2)を用いて視覚的に観察することができます。 今回の実習では培養した小脳プルキンエ細胞や海馬の錐体細胞にグルタミン酸を電気泳動投与し、細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇する様子を観察してもらいました。 また、ノックアウトマウスの観察も行いました。小脳にはグルタミン酸受容体δ2というシナプス形成やシナプス可塑性に関与する分子があります。このグルタミン酸受容体δ2を欠損させたノックアウトマウスと野生型マウスの運動能力を比較してもらいました。

顕微鏡のセット。この上に細胞を載せ、グルタミン酸を投与します。
顕微鏡のセット。この上に細胞を載せ、グルタミン酸を投与します。

細胞にグルタミン酸を投与するための装置。ちょうどスイッチを入れる瞬間です。
細胞にグルタミン酸を投与するための装置。ちょうどスイッチを入れる瞬間です。。


Ca2+イメージングの映像を見て、Ca2+の上昇を確認している所です。
Ca2+イメージングの映像を見て
Ca2+の上昇を確認している所です。


受講生の感想

  • プルキンエ細胞と海馬神経細胞がグルタミン酸によってカルシウムイオン濃度が上がる反応を見ました。実際に自分の脳内でも同じような反応が起きているんだなと実感して、神経伝達の不思議さを感じました。ノックアウトマウスは一見すると違いはわかりませんが、よく観察すると細かな動作に違いがあることがわかりました。とてもかわいくて家で飼ってみたいとつい思ってしまいました。今日はとても興味深い実習をすることができてよかったです。ありがとうございました。
  • 教科書だけでしか見たことのなかった神経細胞を見ることができて良かったです。脳の働きが活性化する過程はとても興味深かったです。実際は思っていたよりうまくいかないことも多く成功させる難しさも分かりました。マウス可愛かったです。
  • シナプスに刺激を与えて変化を見た。カルシウムイオンの変化を見たが他のイオンも同じ様な結果になるのか気になった。ノックアウトマウスを見たが、遺伝子を欠損させるとよたよたになってしまうので、ちょっと怖いなあと思った。
  • 今日は、小脳の神経細胞にグルタミン酸をかけた時の反応を見ました。結果は1勝3敗1引き分けでしたが、とても反応がはっきりと見えた時はすごいなあって思いました。
  • 今回の実験ではニューロンを見ました。生物の教科書でしか見た事がなかったのですが、実際に顕微鏡で見ると、自分が思っていたより複雑でした。シナプスについてもあまり詳しく知らなかったのですが、今回の実験でとても興味を持ちました。また、ノックアウトマウスを見たのも初めてだったのですが、特定の遺伝子を欠損させるだけで、顕著に行動に出て驚きでした。
  • 今日の実験は、神経細胞についてでした。刺激の伝わり方を見るのは、とても刺激的でした (冗談ではなく)。
    ノックアウトマウスも見せてもらいました。見た目は普通なのに歩き方が少しヨタヨタしていました。

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