京都大学ELCAS(エルキャス)

平成27年度以前のレポート

生物

生物の2013年12月21日の内容はこちら

実習指導

高田 彰二(理論生物物理学研究室 教授)

チューター

佐久間 航也(修士課程 1回生)
清水 将裕(修士課程 1回生)

ボランティア

高木 勇輔(修士課程 1回生)
齋藤 真美(修士課程 2回生)
坂井 冬樹(博士課程 3回生)

実施場所

理学研究科1号館 201, 202号室

実習内容

分子ビューアーソフトを用いて、ノイラミニダーゼ-オセルタミビル複合体の結晶構造を観察する。変異型ノイラミニダーゼと野性型の構造を比較し、オセルタミビル耐性の変異型タンパク質がなぜ耐性をもつのか、構造生物学的に考察した。

分子ビューアーソフトを使った実習の様子
分子ビューアーソフトを使った実習の様子

タンパク質と小分子(薬剤)との結合過程についての解説
タンパク質と小分子(薬剤)との結合過程についての解説


変異型と野性型のノイラミニダーゼの活性中心近傍の比較
変異型と野性型のノイラミニダーゼの活性中心近傍の比較


受講生の感想

  • 今日は、インフルエンザのタンパク質とワクチンに関する講義だった。通常のウィルスには効く薬が変異したウィルスには何故効きにくいのかを学習した。パソコンを使って三次元グラフィックスで両者を比較し、自分たちで構造の違いを観察、推測した。また、インフルエンザに効く代表的な2つの薬を比較し効きやすさ、効きにくさも勉強した。病気は生物にとって大きな敵であると思うので、構造の分析をすることで新薬開発に大きなメリットを与えてくれることをとても楽しみにしている。大学での勉強にもこんなものもあるというのが分かった。
  • 今回はウイルスに対して薬がどう効くのか、を見ていきました。今まで何も考えずに薬を飲んでいつの間にか治っている、という感じだったので、はじめて薬がきいている所を分子単位でみて、とてもおどろきました。私にとってリレンザやタミフルは身近なもので、これについて見ることができてよかったです。家庭科の時間に分子モデルを見たことがあったのですが、その形をパソコンでみて自分で好きに動かしたり消したりすることができたので、好きに動かしていると不思議な形のものが出てきたりして、それが何かを自分で探してみたりするのが、とてもおもしろかったのですが、1つだけわからないまま見失ってしまったのがあったので少し残念でした。今回やったことは家でもできる、ということもきいたので、家でまた自分の好きなものなどを見てみようと思います。
  • 今日はインターネット上にタンパク質のデータを3Dでうつしだして、インフルエンザウィルスに使われるリレンザとタミフルについてよく調べました。まず第一にインターネット上に3Dのデータが入っているサイトがあるということが驚きました。英語ばかりの画面に、「このアミノ酸をこういう状態で出してください」という命令を打ち込んだり、画面をいっぱい引き出して見比べたりしていると、あれ…何やってたんだっけ…? となることもありました。でも今回は若干薬学の部分に触れられて楽しかったです。野生型と変異型とでは効く薬も変わるということはなんとなく理解できますが、なぜ効いていた薬が効かなくなってしまったのかがわからないので、薬が変わるといっても、どうすればいいのかわからないわけです。ですが今回のように形の変化を見比べて、薬の形がはまらなくなったのだということがわかるとなんだかすっきりします。変異型が出たら出た分薬をパワーアップさせていけばいいじゃないかと思うわけですが、人体への影響も調べながらやっていかないといけないので、難しいのだと思いました。家でもぜひやってみようと思います。ありがとうございました。
  • 「ウイルスに対し薬が効く」というのはどういうものなのかが分かり、もっと深く知りたいと思いました。またパソコンからのタンパク質データを取得する方法が分かり、その中で、タンパク質の表示方法を色々と変えることができることに感動しました。よくテレビの科学番組などで必ず出てくるようなものを自分の手でパソコンを操作して表示するのはなんて楽しいことだったでしょうか。また自分のパソコンを使ってやってみたいと思いました。
  • 今回の実習では、インフルエンザウィルスの構造を見、タミフルがなぜきかなくなったのかということを学習しました。274番目のHがYに変わっただけでタミフルがききにくくなるというのは知りませんでした。タミフルがききにくくなるのは野性型のインフルエンザのときではうまいこと結合するためよくきくが、変異型だとむりやり形をかえてはまろうとするため長い時間結合することはできなくなり、ききにくくなるというのは初めて知りました。今日はありがとうございます。
  • 学校で習ったインフルエンザのことがこんなに奥深いと思わなかった!根本の根本を探っていくとなぜそうなるのか?というところが分かってきて面白かった。PDBjというサイトも初めて知ったし、構造をあんなに明確に示せるなんて作った人天才やなと思った。身近に聞いたことのあるタミフルやリレンザの仕組みやそれがウィルスに効いていく仕組みを知ると改めて人間の体もそれに合った薬も偉大だと感じた。ノーベル賞を受賞した人は根本の根本を突き詰めていく人なんやなと感動した。私は難しいことやめんどくさいことになると興味があったことも投げ出してしまいがちなので納得の行くまで、面白いと思えるまで追究したいと思った!知れば知るほど疑問が出てくるしもっと知りたいなと思う。自分の知っている知識の浅はかさをいつもここに来ると感じる(笑)次回もがんばります!!
  • 今日の実習で、インフルエンザの治療薬のリレンザ(これは商品名で、本当の物質の名前はザビミナル)の構造のモデルを見て、こんな形で本当にインフルエンザに効くのかと驚きました。思っていたよりもシンプルかつ単純な構造でびっくりしました。また、H1N1の野生株の274番目のタンパク質が変異するだけで、リレンザ(ザナミビル)300倍もの耐性がつくことに一番驚きました。私は「たかが一個のタンパク質が置き換わっただけで」と思っていましたが、それは大きな間違いだと気づくことができてよかったと思います。今回の実習も非常に面白かったです。

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