京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]化学工学

2017年2月4日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-450

  • 当日の講師

    河瀬 元明 教授(化学工学専攻 反応工学分野)
    渡邉 哲 講師(化学工学専攻 界面制御工学分野)
    井上 元 助教(化学工学専攻 反応工学分野)

  • チューター

    中西 健、前田 将輝、大蔵 達也

  • 実習の内容

    第1回〜第6回に実施した内容をまとめ,発表会用のプレゼンテーション資料を作成した。

  • 化学工学_実習風景これまでの実施内容についての説明
  • 化学工学_実習風景これまでの検討で得られたデータの解釈についての説明
  • 化学工学_実習風景発表スライドを作成する

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • ついにまとめと発表準備に入った実習だが、今日は主に発表資料作りのための心構えを学んだ。具体的にはpowerpointで資料を作る中で、いいたいことをしっかりとまとめるということ。因果関係を正確に捉えるということ。言い回しについての注意点や漢字の使い方、そしてデザインや文章の書き方などだ。また、実際に発表する際の流れを確認するなかで、改善点が山ほどあることがわかった。これから本番にむけて、資料をさらに充実させ、原稿なども考えていきたい。
  • 今回は今までにやってきた実験等の復習を行い、発表の為のパワーポイント作りなどを行った。僕は最初のマイクロデバイスのパートがあまりよく分かっていなかったけど、友達の作ったパワーポイントを見てなるほど、と理解できた。発表は少し不安だけど皆で協力していい発表が出来るように頑張りたい。

2017年1月21日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-450

  • 当日の講師

    井上 元 助教(化学工学専攻 反応工学分野)
    佐野 紀彰 准教授(化学工学専攻 分離工学分野)

  • チューター

    林 琨、牧野 優作、竹原 凪人

  • 実習の内容

    前回作製した燃料電池を用いて発電試験を行った。水素は水素生成器より、酸素は空気として電動ポンプより供給し、精製水を通じて電池に供給した。この電池を電子負荷装置に接続し電流-電圧特性を計測した。またその結果を基に1人一つずつ作製した電池の出力性能を比較し、その要因を議論した。またこの電池を複数直列に繋ぎ、プロペラ付きモーター、LED、電子オルゴール、小型の車模型が動くことを体験した。

  • 化学工学_実習風景燃料電池接続の様子
  • 化学工学_実習風景電流-電圧特性評価
  • 化学工学_実習風景複数電池の並列と発電(左上プロペラ、右下車模型)

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 電流を多く流した時、電圧が変わらない電池が理想的だが、実際の電池では必ず電圧が下がってしまう。電圧の下がり方が緩やかな電池が性能のよい電池だ。 燃料電池の理想電圧は1.2Vで、それ以上になることはない。1.2Vに近い電圧の燃料電池が性能がよい。より高い電圧を発生させたい場合は、複数の燃料電池を直列につなぐ。自動車では、たくさんの電池を積むと、重たくなってしまうことが課題だ。
  • 流路やセルの組み立て方によって燃料電池の性能が大きく異なること。
  • 今日は燃料電池を実際に動かして性能評価をした。結果は全員の中で最も悪かった。理由はいくつか考えられる。一つ目は、組み立て直してしまったことだ。組み立て直してしまったことでぴっちりとしまって空気が入らないようになっていたのに違うようになってしまった。知らなかったので残念である。二つ目は、それが単純に自分の作った流路の性能であるという可能性だ。その場合流路の設計が悪かったということになる。

2017年1月7日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-450

  • 当日の講師

    井上 元 助教(化学工学専攻 反応工学分野)
    佐野 紀彰 准教授(化学工学専攻 分離工学分野)

  • チューター

    作田 純一、中村 琢海

  • 実習の内容

    前回設計した燃料電池用ガス流路のコンセプト説明と3Dプリンターで作製した現物の確認を行った。次にガス流路を型枠にはめこみ、これを用いて集電用金網、白金触媒層付き電極層、電解質膜を挟み込み燃料電池を作製した。触媒層は白金担持カーボン触媒と電解質ポリマーを混合した触媒インクを所定量電極層に滴下し、ホットプレートで乾燥させて成膜した。またガスケットの切り出しとトルクレンチを用いた一定締め付け作業を行った。

  • 化学工学_実習風景作製したガス流路
  • 化学工学_実習風景燃料電池作製の様子
  • 化学工学_実習風景作製作業(左)と完成した燃料電池の一例(右)

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 今回の実習は、燃料電池の組み立てということで、実験ではなく、作業に近かったのですが、それでも、なかなか難しい工程が多かったです。しかし、その分、試行錯誤しなければならなくて、やりがいがありました。手順が一つでも違えば、燃料電池はうまく作用しないので、今回の自分の燃料電池がうまくできているのか不安ですが、楽しみでもあります。
  • 燃料電池の具体的な構造を学んだ。今までに学んだ理論が組み立てられていくのを実感して、完成への期待感が高まった。また、今組み立てている部品にはそれぞれ意味があり、理論には直接関係がなくとも、この仕組みを支えているのだと思い感動した。作り終わった燃料電池のセルは、なんだかかっこよく、まるで海に浮かぶ洋上発電施設のように思えた。そしてそれは、未来のエネルギー問題に対する一つの解のように見えた。

2016年12月17日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-450

  • 当日の講師

    井上 元 助教(化学工学専攻 反応工学分野)
    佐野 紀彰 准教授(化学工学専攻 分離工学分野)

  • チューター

    田中 茉莉亜、上村 修平、三井 亮輝

  • 実習の内容

    固体高分子形燃料電池の発電原理とその内部の現象について概説を行った。特に電池システムとして電極触媒表面の反応に加え、酸素・電子・水素イオンの供給が重要であることを説明した。次にガス流路の形状を数値流体シミュレーションを活用して設計した。この形状を3Dプリンターを用いて作製し、次回実習にて燃料電池に組み込んだ。

  • 化学工学_実習風景燃料電池の概要説明の様子
  • 化学工学_実習風景PCを用いた流路形状の設計
  • 化学工学_実習風景作成した流路形状の一例

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 燃料電池は中学校で少し習っていたのでだいたいわかるだろうと思っていたが、今回の活動を通して中学校で習っていたことはほんの表面的な内容だったんだということを改めて実感した。今までの活動でマイクロミキサーの流路設計や白金ナノ粒子を作ったりしてきたが、ほとんどがこの燃料電池を作ることにつながっているんだということも学んだ。まだわからない箇所もあるが燃料電池はとても奥が深く、大変興味深いものだと分かった。
  • 今回は流れ計算のソフトを使って流路の設計をしました。特に難しいと感じたのが、流路に均等に流れるようにするために流路を設計し直すことです。流路の幅を狭くすると流れにくくなってしまったり、流路に広い部分を残すと流れない部分ができてしまうので、流れにくい部分は幅を広くし、流れない部分には分岐点などの障害物を付けて設計し直しました。しかし、流路に障害物を増やすと流路全体の面積が狭くなってしまうので、混合が十分にできなくなってしまいます。そのため、ちょうど良い設計をするのは難しく、私が作った流路は面積が小さくなってしまいました。

2016年12月3日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-402, A3-450, A3-117

  • 当日の講師

    渡邉 哲 講師(界面制御工学)
    長嶺 信輔 准教授(材料プロセス工学)
    牧 泰輔 准教授(環境プロセス工学)

  • チューター

    湊 敦史、藤原 篤史、川田 拓夢

  • 実習の内容

    ・第2回に実施したマイクロミキサーの混合性能評価実験で得られた結果を整理・比較し,受講生間で混合性能に影響を与える因子について議論した。
    ・プラチナナノ粒子をマイクロミキサーを用いて合成し,得られた粒子のサイズ分布を測定した。
    ・電子顕微鏡の原理について解説した上で,第2回に合成した金ナノシェル粒子を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。

  • 化学工学_実習風景実験結果の整理・評価を行う
  • 化学工学_実習風景プラチナナノ粒子の合成実験
  • 化学工学_実習風景電子顕微鏡を用いた金ナノシェル観察実験

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 白金ナノ粒子は茶色で、触媒機能があること。
  • 前回の実験結果のグラフから、マイクロミキサーの流量が大きいほど、圧力損失が大きく、速く混ざることがわかった。また、そのことから、マイクロミキサーにおいては、できるだけ圧力損失が少ないもので、速く混ざるものが有能であると気づいた。金ナノシェル合成実験の前提から、金の膜の長さを僕は、求めることができたので、嬉しかった。また、白金ナノ粒子を作る上で、白金はどんどん小さくしていくと波長の関係で、色が黒になるとわかった。電子顕微鏡を初めて触り、その解像度の良さに驚き、また、自分でも操作してみて、とても良い経験となった。

2016年11月19日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-450、402

  • 当日の講師

    河瀬 元明 教授(反応工学)
    牧 泰輔 准教授(環境プロセス工学)
    長嶺 信輔 准教授(材料プロセス工学)

  • チューター

    森 美幸、藤原 篤史、仲谷 郁哉

  • 実習の内容

    前回設計したマイクロミキサーを用い、混合性能の評価、およびコアシェル型粒子の作製を行った。 まず、マイクロミキサーの2ヶ所の入口から水を供給し、ミキサー内部での圧力損失を測定した。水の流量を変化させ、圧力損失との関係について考察した。続いて、中和と酸化還元の並列反応をマイクロミキサーで実施した。この反応系では混合が不十分であると還元反応が進行し着色するため、反応後の溶液の吸光度により混合性能の評価を行うことができる。原料溶液の流量を変化させ、流量と混合性能の関係について考察した。また、各受講生の設計した流路と圧力損失、混合性能を比較し、効率的に混合を行うミキサーを作製するための設計指針について説明した。 最後に、還元剤を含むシリカ粒子の分散液、および金イオン溶液をマイクロミキサーを用いて混合し、シリカ表面を金で被覆したコアシェル型粒子を作製した。各自2種類の異なる流量で作製を行い、得られた粒子分散液の可視光吸収スペクトルを測定した。これらの粒子は次回電子顕微鏡(SEM)を用いて観察する予定である。

  • 化学工学_実習風景マイクロミキサーの圧力損失測定
  • 化学工学_実習風景中和、酸化還元の並列反応によるマイクロミキサーの混合性能評価実験

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • マイクロミキサーは、よく混ぜることだけでなく、圧力損失のことも考えなければならないとわかった。マイクロミキサーに流す水の流量と、圧力損失、吸光度の関係を考えることができた。マイクロミキサーを使うと、バッチ法に比べて吸光度は大幅に減らせることがわかった。金粒子は、赤色をしていて、シリカとシェル状にすると、青っぽい不思議な色になることが確認できた。
  • マイクロミキサーの実験で、管を細くしたり、液体を速く流したりすると、2液がすばやく混ざり、酸化還元反応を抑えることができる。しかし、管を細くする、複雑にする、液体を速く流すということをすると、圧力損失が大きくなり、大きな力、エネルギーが必要となる。だから、液体が十分に混ざった後に流れる経路は流れやすくするなど工夫しなければならない。

2016年11月5日

  • 実施場所

    桂キャンパス A3-450、402、A4-017

  • 当日の講師

    河瀬 元明 教授(反応工学)
    牧 泰輔 准教授(環境プロセス工学)
    渡邉 哲 講師(界面制御工学)
    殿村 修 助教(プロセスシステム工学)
    村中 陽介 助教(環境プロセス工学)

  • チューター

    矢田部 翔多、岡本 和樹、平井 大輝

  • ボランティア

    谷口 智、浅野 周作

  • 実習の内容

    マイクロデバイス1 -マイクロミキサーの設計-
     最初に溶液の混合のさせ方よって異なる反応結果が得られることを体験してもらいました。この実験を通して、混合すなわち物質移動が反応に大きな影響を与える場合があることを説明した。次に、反応条件でのみ決定される真の反応結果を得るためには、溶液の混合を非常に迅速にする必要があることを説明し、マイクロメートルサイズの流路を有するマイクロミキサーが有効であることを紹介した。 マイクロミキサーの設計にあたり、流路の中を流体がどのように流れるのかCFDシミュレーションで観察し、流路内の流速、圧力、濃度の計算を通して、流路のサイズや形状が溶液の混合にどのように影響するか予想した上で、迅速な混合を実現するマイクロミキサーの設計図を作成した。 最後に3Dプリンタを用いて各自が作成した設計図を元にマイクロミキサーを作成した。この自作のマイクロミキサーは次回以降の実習においてナノ粒子やナノシェル粒子を合成に利用する。

  • 化学工学_実習風景反応と物質移動の実験
  • 化学工学_実習風景CFDシミュレーション
  • 化学工学_実習風景マイクロミキサーの設計

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • まず酸化還元反応を体験してとても化学への興味が湧いた。どうしたらヨウ素反応が抑えられるかを考えるのは難しかったけど考えれば考えるほど答えに近づいていったので面白かった。それとマイクロミキサーの設計についてはシミュレーションはパソコンをあまり使ったことが無い僕にとってはとても難しかったけど、パートナーや先生たちにおしえもらったりしながらなんとかやり遂げることができたのが嬉しかったし現在はこんなにもパソコンの技術が進んでいるんだということを学んだ。さらに、ミキサーを自分で設計するのは最初はいまいちやっていることがわからずに難しく感じたが徐々に慣れてきたので次に3Dプリンタで作製して実際に完成品を見るのがとても楽しみです。今日の活動を通して化学の難しさと楽しさを改めて知ることができた。
  • 今回の活動で興味深かったのは、中和反応と酸化還元反応を組み合わせた複合反応、そして、フローリアクターです。まず複合反応では、吸光度を小さくするために、中和反応が酸化還元反応より早く起こることを利用するのがとても面白いと思いました。また、今まで私が実験で化学反応をさせる時に利用したバッチリアクターとは違うフローリアクターを初めて知りました。CFDシミュレーションでは、T字型の円菅という簡単な形のシミュレーションなのに手順も多く、これが複雑な形や立体の場合だったらさらに細かい設定もあり、難しいのだろうと思い、シミュレーションの大変さを感じました。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート