京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]生物学

2017年2月4日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科1号館101号室

  • 当日の講師

    船山 典子 准教授(生物科学専攻 生物物理学系 分子発生学分科)

  • チューター

    大川 真澄

  • 実習の内容

    前回の内容について個別にメールが質問があったとのことで、担当の生物物理学系理論生物物理学分科の岩部先生より10分ほど、置換と進化について、補足説明があった。
    発表時間が12分であるため、PowerPointのスライドを多くても11枚程度にまとめた方が良いこと、発表者は1人でも複数でも良いなどを説明した。受講生からは、1つの実習だけで良いのか、どちらの班も同じ実習に関してでも良いのかについて質問があった。自分たちで相談して3人ずつ2つのグループに分かれ、これまでの生物学の実習内容から、自分達が発表したいものを決め、資料などを振り返りながら、各班、活発に相談しながら、PPTスライドを作成した。 今年度はどの人もパソコンを持ってきていなかったので、準備しておいたことは良かったと思う反面、まとめについて事前に説明があったら自分の慣れたPCを持ってきたかった人もいたのかも知れないと思った。予想していたことだが、自分のスマートフォンでかなり検索している様子だったため、ELCASのPCを用いインターネット接続を行った。

  • 生物学_実習風景班ごとに発表の準備をしている様子
  • 生物学_実習風景
  • 生物学_実習風景

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 他の人のノートのまとめ方は参考になった。私は時系列などを気にせずに書いて、後々何を書いたのかわからなかったりするが、他の人のノートを見ると、整理して綺麗に書いてあるなという印象を受けた。性格の違いなどもあるのかもしれないが、やはりきれいにまとめた方があとで見返す時にも良いので、見習っていきたいなと思った。他にもパワーポイントを作る時も他の人のやり方が自分のやり方よりも良いなと感じたり、文章一文打つだけでも3人で考えることでより良いものができたりと、共同作業でものを作ることの良さを実感できたと思う。また、複数の人で共有することで実は分かっていなかった部分が分かったり、逆に新たな疑問が出てきたりと一つの講義でいろいろ広げられたと思う。他の講義でもいろんな人と話してみたいなと思った。
  • 僕は発表の題材を一番印象に残っている、トリ胚を通して発生学を学ぶ実験にしました。実験をしていない生徒にも理解できるように手順や経過をこと細やかに書いたつもりですが、自分でもこれは伝わらないのではないか、と思う部分もありどのように説明すればよいか苦心しました。実験を行うだけでなく、それを人に伝えることはなかなか難しいことだと思い知りました。

2017年1月21日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科1号館106号室

  • 当日の講師

    岩部 直之 助教(生物物理学教室・DNAタンパク質情報学講座)

  • チューター

    髙橋 慶祐

  • 実習の内容

    「コンピュータを使って生物の進化を探る」
    (1)分子細胞生物学の基礎知識を学ぶ(DNA、RNAの塩基配列情報、タンパク質のアミノ酸配列情報および突然変異・置換などについて解説)
    (2)分子進化学の基礎知識を学ぶ(分子時計、分子進化の中立説、分子系統樹推定法などについて解説)
    (3)コンピュータを用いてアミノ酸配列データ(hexokinaseなどの解糖系の6つの酵素のデータ)をBLAST検索により収集する(受講生自身がインターネット経由でアメリカの国立生物工学情報センター(NCBI)のデータベース(GenBank)からヒト、マウス、ニワトリ、グリーンアノール、アメリカアリゲーター、スッポン、ネッタイツメガエル、メダカの配列データを収集した)
    (4)(3)で収集した配列データについてコンピュータを用いて分子系統樹(加重平均距離法と近隣結合法)を推定する
    (5)推定した分子系統樹から鳥類(ニワトリ)、爬虫類の3つの系統(有鱗類(グリーンアノール)、ワニ類(アメリカアリゲーター)、カメ類(スッポン))、および哺乳類(ヒト、マウス)の間の系統関係について検討する
    (6)得られた結果について比較検討・考察を行う
    高校1、2年生向けの実習としてはやや高度な内容だったと思われるが、研究の本質に触れるような質問も幾つかあり、コンピュータを用いて遺伝子・タンパク質の配列情報から生物の進化に関する情報を得ることの意義を認識・理解するよいきっかけになったのではないかと思われる。

  • 生物学_実習風景アメリカの国立生物工学情報センター(NCBI)のデータベース(GenBank)からBLAST検索によりアミノ酸配列データをインターネット経由で収集し、得られた配列データについて解析用のコンピュータソフトウェアを用いて分子系統樹を推定しているところ。
  • 生物学_実習風景

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 今回の講義が今までで一番難しかった。系統樹は教科書でみたが、その枝分かれに置換が関係している事は初めて知った。正直、分子系統樹の推定の仕方の原理はあまり分かっていないが、置換の数によって枝の長さが変わるので、分子時計があまり正確でなくても枝には関係がないという事は理解できた。加重平均結合はもう一度話を聞かないと分からないなと思った。今回与えられた近隣結合法のいくつかの系統樹を見て思ったのは、哺乳類は置換が多く、特にマウスが人よりも多いなと思った。人の方が知能的にも発達しているのに、変異が少ないのは多少疑問に思ったが、中立説を考えると、変異=進化ではないのかなと思った。また、同じ爬虫類でもなぜかワニ類と鳥類の方が系統が似ているという結果が多いのも疑問に思った。むしろ鳥類は同じ恒温動物の哺乳類と似ていてもおかしくないのに、なぜなのか。調べてみると先生がおっしゃっていた鳥類が恐竜の生まれ変わりという説がやはり出て来た。確かに、その説に沿っていけば鳥類がワニ類と系統が似ていることも納得がいく。ここまでくると、鳥類は爬虫類の一種なのかなと考えた。ただ、置換が鳥類は爬虫類に比べて少し多くなっているので、この置換の過程で飛ぶという能力を得たのかなと思った。メダカは独立して置換がとても多いことも分かった。魚類のなかでの系統樹も見て、てみたい。また、ナマコなどの軟体生物の系統樹も見たい。カエルは比較的に置換が起きてないように思えたので、このなかで一番種の起源に近いのは両生類だと考えられると思った。全体的に系統樹を見て思ったのは、データが少ないほど全体的に置換が多く、多くなると置換が少なくなっていた。またデータが少ないほど、特殊な結果が出ていた。これらのことから、やはりデータ量が多いほど正確な平均値が出やすいのかなとも思った。少し疑問に残ったのは系統樹の書き方である。同じ枝分かれの仕方でも、哺乳類が上の方に書かれてたり、爬虫類が上だったりと微妙に変わっていた。これらに意味があるのかまた調べて見たい。
  • どんな実験でも生物は様々な科目と融合して取り組むものが多かったのですが、今回は僕の最も苦手な数学だったので少し不安でした。僕は将来、生物学者になりたいので進化の研究がいかに重要かは知っていました。しかし今回まさか数式を使うとは思っていませんでした。 基本的に加重平均結合法と近隣結合法の2つの方法があり、状況によって使い分けます。この計算法が確立できたのは、日本の生物学のトップと数学のトップが協力して作り上げた努力の結晶なのです。研究は様々な分野が折り重なることで実を結ぶものだということを学びました。

2017年1月7日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館403、404号室

  • 当日の講師

    今元 泰 准教授(分子生体情報学)

  • チューター

    馬渕 諒真、西尾 幸実

  • 実習の内容

    1.メダカの走流性のもととなる視運動反応(視覚刺激の方向に向かって動く反射行動)を解析した。
     ・周囲の縞模様を回転させることができる円筒形の水槽を用意した。
     ・メダカを円筒形の水槽に入れ、縞模様を静止したままで15分間メダカの様子を録画した。
     ・縞模様を60°/秒で回転させながら15分間メダカの様子を録画した。
     ・得られた画像データを ImageJ で白黒に二値化し、メダカを黒点であらわした。
     ・wrmtrckで自動的にメダカを追跡し、時間ごとのメダカの位置の直交座標(x, y)を得た。
     ・直交座標を極座標(r, q)に変換し、角速度を算出した。
     ・背景の回転に追随して泳ぐことが数値的にあらわされることを確認した。
    2.分光光度計を使用して、色素タンパク質の吸収スペクトルを測定した。
     ・バクテリオロドプシン(紫色のタンパク質)の吸光度を、700nm~400nmまで10nmおきに計測した。
     ・最も吸光度が大きい波長が550nmであることを確認した。
     ・550nm付近の光の色を観察し、見える色と吸収する光の色が補色になっていることを確認した。

  • 生物学_実習風景視運動反応の実験装置。まわりの縞模様が回転する。
  • 生物学_実習風景分光光度計の使い方を説明。
  • 生物学_実習風景赤ランプのもとで暗室実験

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • メダカを円筒形の水槽に入れ、周囲の縞模様を回転させると、それに追随する動きを見せるが、それを数値化して客観的に評価するために、今回はコンピュータを使った。画像データをImageJで処理したあと、wrmtrckで追跡し、移動の角速度に関するグラフを作ると、明らかに縞模様に追随していることがわかった。僕は、はじめ、そのうちメダカは学習して動き続けるのではないかと考えたが、これは反射的な反応で学習する事はないと聞き、納得すると同時にコントロール実験の必要性がわかった。また、この実験は、単にメダカの習性を調べるものではなく、実際は、遺伝子や分子レベルでの変化が、メダカ(特に視覚)にどのような影響を与えているのかを調べるために使われるものであると聞いた。分子レベルのミクロな生物学であっても、その分子などの働きを理解するためには、個体レベルのマクロな生物学も必要であり、大きさの階層を越えて研究していくことが大切なのだとわかった。高校では今年、課題研究があるので、そのときに、動物の行動の客観的な数値化のためにImageJやwrmtrckを利用してみたいと思う。
  • 今回の活動では、実際に大学生や大学院生が使われているソフトを使いこなすということが難しかった。特に、メダカの画像3600コマ分のものを白黒画像にした後、メダカ以外のものを消すという作業はとても時間がかかったし、集中力も必要とした。メダカが泳ぐ時に、周りにしま模様をつけてそれをまわすと、そのしま模様について行くというのは教科書で何度も見たことがあるが、画像解析からメダカの動いた位置を数値化したのは新鮮だった。また、普段Excelをあまり使ったことがなかったが、大体の使い方がわかったので、グラフや散布図を作成する際にも活用していきたいと思った。

2016年12月17日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科2号館422号室

  • 当日の講師

    田所 竜介 助教(動物発生学分科)

  • チューター

    工藤 凌、鹿谷 有由希

  • ボランティア

    川地 輝明

  • 実習の内容

    脊椎動物の胚発生を理解するために、トリ胚を題材として胚の観察を行った。生物学において観察が大切であることを参加者に教え、実際に胚操作・解剖そしてスケッチを行ってもらい能動的に胚発生についての理解を深めた。1)トリ胚発生 0日目、1日目、2日目、3日目、4日目、6日目、12日目を観察した。2)体節の形成を観察した。3)血管パターンがどのように変化するかを観察した。デモンストレーションとして蛍光色素を血管にインジェクションし、血管パターンを見てもらった。

  • 生物学_実習風景ハサミを使ってトリの卵に穴を開ける
  • 生物学_実習風景トリ胚を観察するために卵にインクを注入
  • 生物学_実習風景指導風景

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 第四の細胞と呼ばれる、神経堤細胞というものがあることを学んだ。鳥のエンブリオがそれぞれの発生の段階で、どのような形になっているかを学ぶことができた。胚の観察に墨を使うことを学んだ。鳥のエンブリオ観察の手順を実際に楽しく体験し、学ぶことができた。ガラスキャピラリーという器具を初めて見た。鳥胚の周りには、目に見えないような予想外に多くの血管が広がっていること。血管の観察に蛍光塗料を使うこと。鳥胚の体節形成は90分毎でした。
  • 動物分野では初の本格的な実習となった。ニワトリ胚の研究については一次選抜の講義で学んで、それで生物学を選択しようと思ったのだが、改めて自分でやってみて様々な発見があった。2日胚、3日胚、4日胚、6日胚、12日胚とみるみる大きく複雑になっていく様をこの目で見、また解剖できたのはとても稀有な体験だった。ただけがをしていたのもあるが、思ったより難易度が高くて観察用の墨を入れ過ぎて卵を何個か無駄にしてしまった。また体節の数を数えるのも、かなりあいまいな部分が多くて教科書の図のようにはっきりと数えられず、改めて観察の難しさを実感した。

2016年12月3日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科2号館

  • 当日の講師

    森本 直記 助教(自然人類学研究室)

  • 実習の内容

    自然人類学において最も重要な課題のひとつである、壊れた化石の修復を体験した。材料として、東北地方で出土した縄文人の頭蓋骨を用いた。CT(コンピュータ断層)装置により得られた3次元データをもとに、全員が同じ材料を用いてコンピュータ上でのバーチャルな修復に取り組んだ。3チームに分かれ作業を行った。修復のために、骨の形態観察、解剖学書を用いた各骨の同定など、各チーム内で役割分担しながら作業を進めた。コンピュータ上での作業の他、実際の縄文人骨や頭蓋骨模型を手に取り観察しヒトの頭蓋骨の構造を学習した。また、古人骨の収蔵庫を見学することで、博物館の意義についても学習した。

  • コンピュータ上に映し出された修復途中の頭蓋骨で作業。
  • コンピュータ上での作業の様子。
  • 修復後の縄文人頭蓋と複眼を立体視。

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 自然人類学とは、生物の一分野であり、ヒトの進化を知ることを目的としている。その方法は化石を復元したり、ヒトに近い現生種をヒトと比較する方法などがある。化石をCTでデジタル化することで、コンピュータ内で復元したり、内部構造のデータを取り出したりすることができる。今回は縄文人の頭の部分の骨を復元した。頭蓋骨はヒトが生まれるとき、頭を小さくすることが出来るように、いくつかの骨が組み合わさってできている。また、頭蓋骨の内側は滑らかになっていると考えていたが、実際には、すじや模様が入っていてこれも復元の手がかりとなった。顎の骨は歯が抜けたまま生活していると、歯が生えていた穴がふさがる。歯がなくなっても生活できていたということから、社会的な扶助関係があったこともわかると聞いて、化石というものだけから生活の様子までわかるということに驚いた。復元する作業の過程で(骨に関する)知識の必要性と、骨の厚さや、模様、特徴的な構造などから推測していくおもしろさを感じた。骨を復元した後は現代人の骨と皮や筋肉のつき方の関係を参考に、顔を復元していくそうだ。復元された縄文人の顔は、えらが張っていて、頬骨が出ていて、おでこが広いなどの特徴があった。僕は縄文人が硬いものを食べていて、よく噛む必要があったということが、これらの特徴があった要因の一つではないかと考えた。化石から非常に多くの様々な情報が分かり、また、復元の過程でヒトの骨について少し詳しくなれたので、有意義な学習だった。
  • 化石は昔のことを知る手がかりになることは理解していたが、せいぜいその当時にどんな種類の生物がいたかを知ることしかできないと思っていた。しかし、今回の講義で、私たちの祖先の骨を見ることで、当時の暮らしが分かったのは驚きだった。特に印象的だったのは、歯の話である。下顎を見るだけで、歯がいつ抜けたのかが分かるだけでなく、その当時にすでに人と人との助け合いがあったことまで分かるのは面白いなと思った。他には、完成した縄文人の顔と現代人の顔を比べた時、エラがしっかりしてたのは、当時は今に比べて食べ物が固かったのかなと思った。もう一つ疑問に思ったのは、バーチャルで復元した人骨の年齢である。老化によって歯が抜けたのかそれとも別の理由なのか気になった。また、今回はバーチャルの便利さにも体験できた。今まで、自然に実際に触れてこそ生物だと思っていたが、バーチャルだからこそできることもあるから、そことうまく付き合っていくことが、今後の研究には必要なのかなと思った。

2016年11月19日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科2号館107号室

  • 当日の講師

    長谷 あきら 教授(生物科学専攻 植物生理学分科)

  • チューター

    大西 功人、菊池 美里、櫻井 裕子

  • 実習の内容

    1)スライドを用いた植物の光応答の基本の説明(講義)
    2)スライドを利用した光の基本的性質の説明(講義)
    3)赤・青色混合LED光源のデモ(実験)
    4)分光放射照度計を用いたスペクトル測定(実験)
    5)スライドを用いた植物の光応答の分子機構の説明(講義)
    6)スライドを用いたフィトクロムの説明(講義)
    7)各種植物組織の抽出液処理(実験)
    8)抽出液の回収(実験)
    9)フック解消応答の動画観察(実習)
    10)フック内側、外側の顕微鏡像の解析(実習)
    11)切り紙によるフック解放応答の再現(演習)
    12)光屈性実験のための、試料設営(実験)
    13)植物の環境応答に関する質疑応答、議論(講義・演習)

  • 生物学_実習風景顕微鏡像の解析
  • 生物学_実習風景植物組織抽出液
  • 生物学_実習風景光屈性の実験結果

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 植物が「光を感じる」といえば光合成などが一番に思いつくが、実際はただただ日光を浴びているのではなく、その強さや向きなどを目で見るように判断していることが分かった。植物どうしの生存競争では日陰の個体と日当たりの良い場所の個体では成長の仕方が異なることはよく知られているが、同一個体内でも生存競争が行われていて様々な育ち方があると知って驚いた。また今回はかなりいろいろな実験をしたが、カメラを使った長期実験など高校ではやったことのないものが多かったので、新鮮であったとともに大学でのより詳細な実験への期待が膨らんだ。
  • 今回の実習では、植物が光を感じる仕組みについて学んだ。私は、植物は暗いところでは光合成を行うことができないため、すぐに枯れてしまうのではないかと考えていた。しかし、植物が発芽してすぐの「芽生え」の時期は、親から栄養をたくさんもらっているため暗い中でもずいぶん長い間生きることが出来るということを知った。また明るいところでは葉っぱを早く広げ始めるが、暗いところでは、茎を伸ばそうとするなど植物の機能を改めて素晴らしいと感じた。植物間の生存競争は身の回りでも観察出来るのではないかと考えたので、観察したいと思う。

2016年11月5日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科2号館314号室

  • 当日の講師

    伊藤 照悟 助教(植物学教室 形態統御学分科)
    小山 時隆 准教授(植物学教室 形態統御学分科)

  • チューター

    磯田 珠奈子、中澤 詩風

  • 実習の内容

    種子植物の単子葉類に属するサトイモ科のウキクサ植物の形態を観察することで、分裂組織からフロンド原基が分化成長してくる様子を理解する。発芽時(胚発生時)に決定すると考えられる、分裂組織の右・左ききを観察するとともに、花成シグナルを感知した場合に主・副メリステム領域のどちらから花芽が発生してくるのか観察して理解を深める。遺伝子発現変動ををリアルタイムで非侵襲的にモニターすることの出来るルシフェラーゼレポーターについて理解し、肉眼でその生物発光を観察する。

  • 生物学_実習風景実習内容についてのイントロを説明
  • 生物学_実習風景ウキクサ植物を解剖し、分裂組織から葉原基花芽原基が発生してくるところを観察
  • 生物学_実習風景ウキクサ植物を解剖し、分裂組織から葉原基花芽原基が発生してくるところを観察

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 生物学の中に時間生物学という学問があることにとても驚きました。僕は植物より動物の方に関心が強く、ましてやウキクサのように小さくて目立った特徴のないものに興味がありませんでしたが、実験を通して顕微鏡使ったりしながらこんな小さな生物でも生きるためにさまざまな工夫をしているのだと分かり、生命の神秘を感じました。それだけでなくウキクサにまつわる様々な用語をたくさん知ることができ、顕微鏡でしか見ることのできない世界最小の花やここでしか見ることのできない光るウキクサ、そしてまだ名前のついていないウキクサに自分で和名をつけたりすることにとても興奮しました。生物はどんなものにでも規則があり、それに従って成長していることが分かりました。 
  • 今回は水田などでよく見かけるウキクサの観察を行った。京都大学でしか見ることのできない発光するウキクサや世界一小さい花を顕微鏡で観察した。実際の研究室は思ったよりも整理整頓されているというよりは、まさに今研究を行っていることを強く感じる部屋だった(本などが多く積まれていたり黒板に難しいことが書かれていたりするところ)。実際のところ、ウキクサを利用する方法などはないと思っていたが、工業廃水を浄化したり将来の新たな資源となるバイオエタノールとして利用する多種多様な分野に利用できると分かった。時間生物学という分野も聞いたことがなかったが、人の行動パターンを明らかにすることで、薬の投与の時間の参考にする分野で生物の分野は幅が広いと感じた。

平成28年度 実施レポート

過去の実施レポート