京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]社会基盤・都市・環境の科学

2017年2月4日

  • 実施場所

    桂キャンパス C-1-1-117

  • 当日の講師

    須﨑 純一 准教授(社会基盤工学専攻 空間情報学講座)

  • チューター

    日下部 哲、山田 真実、辻野 雅博

  • 実習の内容

    発表会で使用する資料作成
    ・グループでの発表内容、テーマの決定
    ・発表スライドのコマ割り(紙に書き出し)
    ・具体的なスライド作成

  • 社会基盤_実習風景発表資料作成の様子
  • 社会基盤_実習風景

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 普段の学校の発表では、パワーポイントに大量の文を貼りつけてしまっている。教授の方に指摘していただいて気づいたが、長い文や、小さい文字は見えにくいから相手に伝わりにくい。自分には相手に見ていただくという配慮が欠けていたと思う。
  • 今までの講義内容の理解が高まった。また、powerpointの扱い方等。
  • 発表の資料の作り方。
  • パワーポイントは案外文字を大きくしないととても見づらい。

2017年1月21日

  • 実施場所

    工学研究科 附属流域圏総合環境質研究センター

  • 当日の講師

    田中 宏明 教授(流域圏総合環境質研究センター環境質予見分野)
    山下 尚之 講師(流域圏総合環境質研究センター環境質予見分野)
    中田 典秀 助教(流域圏総合環境質研究センター環境質予見分野)

  • チューター

    井原 賢、朴 畯遠

  • 実習の内容

    日常生活における水の利用と排水処理に関する講義、水質モニタリング実習、消化実験実習、微量分析実習、顕微鏡観察実習、水質モニタリング結果解析実習

  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景オゾン処理で短時間に脱色される様子に驚く受講生
  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景下水処理水で簡易水質分析のために採水
  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景実験試料の簡易水質分析
  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景水質の微量化学物質分析の前処理の方法を聞く

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 毎日およそ220キログラムもの水をお金を払えば手に入れられることはどれだけ恵まれているか、またその背景にはどれほどの労力がかかっているかがよく分かった。そのため今まで以上に水を使う量を減らすように、また排水がきちんと下水処理場できれいになるかを考えるように心がけようと思った。僕は、今回の活動の前、魚の保護から見た水環境における懸念は工業由来の有害化学物質がほとんどだと思っていたが、最近先進国ではそれ以上に外来魚と病気や水温上昇、そして何より医薬品に対するものが大きいと分かり大変驚いた。医薬品は1ナノグラム毎リットルでも魚に影響する場合があると聞いたので恐ろしいと感じた。このような問題を解決するために水環境中の微量汚染物質の分析の研究が進歩し続けなければならないと思った。
  • 活性汚泥の働きによって各物質が減少・増加していることを確認出来た。また、浄水作業の過程と、地理的条件によって起こる各地域の方法の違いについても学ぶことが出来た。

2017年1月7日

  • 実施場所

    工学研究科附属流域圏総合環境質研究センター

  • 当日の講師

    松田 知成 准教授(環境質管理分野)

  • チューター

    Teng Mu

  • 実習の内容

    1. 流域管理に関する講義(30分)
    2.琵琶湖水のサンプリング(30分)
    3.琵琶湖水中の微生物の顕微鏡観察、(試料調整、実態顕微鏡観察、高倍率蛍光顕微鏡観察)(2時間半)

  • 社会基盤_実習風景琵琶湖での採水
  • 社会基盤_実習風景顕微鏡観察

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 周りに藻や石などの固形物がない部分の湖の水には想像以上に微生物の数が少なく、生き物は固形物を中心として生きているということがわかった。遠心分離機が想像以上に騒音があまり出ないように作られているのは、騒音が発生することは無駄なエネルギーを消費していることと同値であるから、できる限り無駄なくエネルギーを物質に伝えるためだとわかった。
  • 理科的なことではなく、どちらかというと地理的なことですが、1つは琵琶湖は北湖と南湖に分けられていること。もう1つは、琵琶湖から淀川・瀬田川・宇治川がでており、私の身近な神戸も生活用水に淀川の水を利用しているということがわかった。水の再生利用は無駄な水の消費を止めるだけでなく、1つの水を再生利用によってより遠くへも運用できることを知り、人類の科学の進化に感動した。

2016年12月17日

  • 実施場所

    桂キャンパスCクラスター

  • 当日の講師

    後藤 仁志 教授(工学研究科社会基盤工学専攻沿岸都市設計学分野)
    原田 英治 准教授(工学研究科社会基盤工学専攻沿岸都市設計学分野)
    五十里 洋行 助教(工学研究科社会基盤工学専攻沿岸都市設計学分野)

  • チューター

    清水 裕真、江尻 知幸、居村 光孝、野本 雄基

  • 実習の内容

    自由水面流れの数値シミュレーション入門 として講義とシミュレーション実習を実施した。
    自由表面流れの数値シミュレーションに関しての考え方の流れを講義し、実際に海岸部の防災施設に設計に使われている先端的な計算手法の一つである「粒子法」を使って、シミュレーション実習を実施した。
    波は岸に近づくにつれて波高が高くなり、波の前面の傾きが急になる。そして波としての形を保てなくなると砕破する。前回で扱った理論では、砕波以降の波と流れが入り交じった状態を扱うことができない。水面の複雑な変形やそれに伴う水粒子の動きを明らかにするには、流体の運動方程式を正確に解くことが必要になる。前半の講義では、運動と変形の記述法・流体運動の方程式・数値流体シミュレーションについて平易に解説し、シミュレーション実習への導入とした。後半は、講義で解説した内容を具体化したコード(計算プログラム)を使って流体の数値シミュレーションの実習を行った。シミュレーション結果の動画を作成し、流体の変形過程を確認した。

  • 社会基盤_実習風景自由表面流れの計算シミュレーションの講義
  • 社会基盤_実習風景数値シミュレーション実習
  • 社会基盤_実習風景水の流れの数値シミュレーション

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • コンピュータは人間の知能に優っているんじゃないかと思っていましたが、波の演算が遅いのはコンピュータが追いついていないからだよと聞いてなるほどと思いました。
  • 今回はより実習の比重が大きかった。しかし講義では偏微分など、最難かと思われた前回を易々と上回る内容が登場し、かなり苦しい時間であった。いずれ大学で再び対峙することになると思うので、出来るところまで理解を深めておきたい。実習では、壁・水粒子などを自由に配置して水の流れをシミュレーションした。力んでフィールドを広げすぎたために演算量が莫大になり、結果的に動画としてみることの出来るコマ数が減ってしまった。グループメンバーの作った配置はどれも独創的で、前半の講義で疲れた脳を癒すのに最適であった。

2016年12月3日

  • 実施場所

    桂キャンパスCクラスター

  • 当日の講師

    後藤 仁志 教授(工学研究科社会基盤工学専攻沿岸都市設計学分野)
    原田 英治 准教授(工学研究科社会基盤工学専攻沿岸都市設計学分野)
    五十里 洋行 助教(工学研究科社会基盤工学専攻沿岸都市設計学分野)

  • チューター

    清水 裕真、野本 雄基、春名 慧、小林 祐司

  • 実習の内容

    水面波の物理入門 として水面波の物理の講義と実験および実習を実施した。
    海岸に打ち寄せる波は崩れるが、今回の実習で紹介する理論は崩れない(波高すなわち波の高さが十分に低い)波に適用できる理論を対象にした。前半の講義では、高校レベルの数学(三角関数)で可能な波の表現を扱った。水面波の特徴をなるべく直感的に(数式を使わず)解説することから始めて、水面波が伝わるときの水粒子(水分子ではなく、水の小さな塊)の運動を表現するための数式(分散関係式)を示した。また、一歩踏みこんだ双曲線関数を用いた分散関係式についても概説した。講義の最後では、今回の講義で扱った波の表現と現実の波との相違について説明し、次回の実習内容(コンピュータシミュレーション)との関連を示した。
    後半は造波水槽を用いた実験を実施した。講義で解説した水面波の特性について実験を通じて確認した。最初に実験で使用する造波装置の構成と構造と計測機器(容量式波高計と電磁流速計)について説明した。次に実験前のキャリブレーションの実習を通じて容量式波高計の仕組みを示した。水面波の実験では、ポイントゲージを用いた波速の計測・電磁流速計による水粒子速度の計測・染料の動きの観察による水の動きの観察・斜面上に設置した波高計による波形の記録および波の浅水変形過程の観察を実施した。実験終了後、実験で記録したデータの処理方法とデータのまとめ方に関して実習形式で説明し、波速・水粒子速度振幅・浅水変形について実験結果と理論値を比較した。

  • 社会基盤_実習風景水面波の物理の講義
  • 社会基盤_風景水面波の実験(波高計のキャリブレーション)
  • 社会基盤_実習風景実験結果の整理に取り組む

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 高校で今習っている、波・ベクトル・微積といったものを使って実際の世の中に存在する自然現象を数式で表せるということに感動した。普段高校で授業を受けている際に単なる知識として頭に詰め込んでいたものが将来的には意味を成してくると身をもって感じたので、高校の授業に対する姿勢がこれからは今までより180度変わったものになると思う。
  • 波の原因(復元力)や水中での水粒子の運動を学んだ。L(波長)/h(水深)の値によって粒子の運動が異なる(水深が浅いと底の影響を受け、深海の場合の水粒子の運動の式とは異なる式を用いる)ことも学んだ。

2016年11月19日

  • 実施場所

    桂キャンパス C1-117

  • 当日の講師

    立川 康人 教授(工学研究科社会基盤工学専攻 水文・水資源学研究室)
    萬 和明 助教(工学研究科社会基盤工学専攻 水文・水資源学研究室)

  • ボランティア

    田中 智大

  • 実習の内容

    ・水文予測、洪水予測の社会的意義、これらの予測技術を実現するために数学、物理学の重要性を説明した。この講義の後に、洪水予測を実際に体験するために、グループに分かれて洪水予測モデルを作成し、自身で作成した洪水予測モデルを発表した。
    ・アラル海を例にとり、人間活動が水循環に及ぼす影響を説明した。
    ・神戸市の都賀川を例にとり、急激な洪水が発生した状況を説明した。また、その流域における洪水予測の重要性と都賀川流域を対象に構築した洪水予測モデルの概要を説明した。
    ・パーソナルコンピュータを用いて洪水予測モデルの構築方法の体験実習を実施した。
    ・2名でグループを構成し、グループごとに自身で洪水予測モデルを構築した。
    ・全体のまとめを行い、質疑応答を行った。

  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景講義の様子
  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景洪水予測モデルの実習

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • まず工学の分野では自然現象を非常に厳密に把握し、数式に当てはめているということがよくわかりました。また、そのような研究内容は社会の要求とも非常に密接にかかわっているということもわかりました。今回の活動では半分以上の時間が川に流れ込む水の量のシミュレーションでした。実際にやってみることで、シミュレーションのやり方がよくわかりましたが実際にシステムを利用するのは非常に困難でした。何度も何度もやり直してもなかなかうまくいきませんでした。結局1からじっくりやり直すことにして、活動の終了間際にようやく自分たちが選んだ川のシミュレーションの結果を出すことができました。苦労した分結果が得られた時の喜びは大変大きかったです。粘り強く取り組むことの大切さが身をもってわかりました。
  • アラル海のように乾燥地帯にある湖は蒸発量が多く、ひとたび湖水が大幅に減ると、湖水を温めるのに使われる熱量が減って大気を温めるのに使われる熱量が増えてしまうので、それによって温まった大気が原因でさらに蒸発量が増えてしまい、アラル海が干上がってしまうという深刻な事態に陥ってしまいかねないということ。山間部で例え集中豪雨が降っても、水がある程度地面にしみこむため、急激な川の増水は比較的起こりにくいが、都市部では雨水は土にはしみこまず、一気に下水へ流れ込み、一気に川へ放流されてしまうため、川が急激に増水しやすいということ。川の水の流れのシミュレーションをPC上で行うには複雑なプログラミングの設定が必要で、うまいシミュレーションを作るのはとても難しいということ。

2016年11月5日

  • 実施場所

    桂キャンパス C1-171

  • 当日の講師

    市川 温 准教授(工学研究科社会基盤工学専攻 水文・水資源学研究室)
    萬 和明 助教(工学研究科社会基盤工学専攻 水文・水資源学研究室)

  • 実習の内容

    ・地球上の水循環や、水と人間活動との関係、水文学・水資源学に関する概要を説明した。
    ・気象観測と水象観測の目的、方法について説明した。
    ・桂キャンパスに設置されている降雨レーダーを見学した。
    ・レーダーを用いた雨量観測の原理について解説した。
    ・雨滴粒径分布観測データの解析に関する演習を行い、雨滴粒径分布が指数分布に従っていること、片対数紙にデータをプロットすることで粒径分布のパラメタを推定できることを確認した。また推定したパラメタ値と文献値を比較し、その違いについて考察した。
    ・全体のまとめを行い、質疑応答を行った。

  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景桂キャンパス設置の降雨レーダー見学
  • 社会基盤・都市・環境の科学_実習風景観測データ解析演習

今回の活動を通して学んだこと(抜粋)

  • 「水文学」という水にまつわる学問分野について、今回は特に雨量の計測に焦点を置いて学習した。漏斗と鹿威しを組み合わせたような形をした雨量計は、単純ながらよく考えて作られたもので、実際に動いているのを見るだけでも飽きが来なかった。2時限目は雨量レーダーについて学んだ。電波を飛ばして、帰ってくる量や強度からおおよその降水量を調べるというもので、これも考え方自体は簡単なものだが、実際には雨粒の量だけではなく大きさなども含めた関数になっていて、複雑なものであったが、丁寧に説明してもらうことが出来た。3時限目には指数・対数関数の概要説明と、データを用いて上記の関数の比例定数を導き出すという実習を行った。ここではじめて同じグループの人と協力して対数をとったり指数を直したり、と学校ではまだやっていない高度な処理も体験した。
  • 今回のテーマの水の観測の仕方。また、水についてのいろいろなことを学んだ。メーターによる雨量観測を学んだことで今までの気象予報の図がどのようにできているのか分かってスッキリした。雨滴粒径分布をグラフにしたことで雨の強さについての理解が深まった。

平成28年度 実施レポート

過去の実施レポート