京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[専修コース]昆虫世界の謎解き

農学研究科 応用生物科学専攻

2016年8月7日 11:00〜17:00

  • 実施場所

    吉田キャンパス N-159 昆虫飼育室

  • 当日の講師

    松浦健二 教授

  • チューター

    藤田忠英、前田崇彰

  • 実習の内容

    本日はまず、残りのデータを解析した。直接相関しないような要素同士に見られる相関の扱いなどを学んだ。 次に、京都大学博物館企画展を案内した。ここでは様々な研究について学んだことはもちろんだが、松浦教授の展示説明を実際に見ることで、分かりやすく、興味深いと聴衆に感じさせる説明の仕方も学んだ。 その後、発表準備に移った。今回は図や写真をまとめ、分かりやすく興味深い発表になるよう構成や展開を考えた。

  • 昆虫世界の謎解き_実習風景データ解析と発表準備
  • 昆虫世界の謎解き_実習風景京都大学博物館企画展案内

受講生の感想

  • 企画展の見学はとても楽しかった。何より松浦教授の説明が面白かったし、想像以上の展示の充実に驚いた。今日はかなり長い間データの処理をしていたが(パソコンは自分ではいじっていないけど)、様々な関連性を見出すことが、特に等高線のグラフがとても興味深かった。プレゼンの原稿を作ることはできなかったが、シナリオを考えるのはやはり楽しかった。ELCASで自分が感じたことをどうやったら人にも少しでも伝わるかを考えることが楽しい。家から直接通っていたから、というのもあるが、専修コースは基盤コースよりもはるかに内容を面白く感じた。これも4日間引っ張ってくれた松浦教授やTAの藤田さん、前田さんのおかげです。本当に有り難うございました。
  • 今回はデータ解析の続きと京大博物館の昆虫特別展の見学を行いました。データの解析を行っていけばいくほど新たな発見があり、そこらじゅうにある宝を掘り出していくようで本当にわくわくしました。それも、このデータを集める段階の大変さがあってのことだと思います。そして最後の最後に、今回の専修コースでの実験から1つの大きな結論にたどりつくことができ、研究の大きな感動を初めて味わうことができました。特別展は、京大の昆虫研究について知る良い機会となりました。これまでよりも昆虫の深い世界に興味が出ました。松浦教授の案内や説明も、とても勉強になりました。TAの藤田さん、前田さん、そして教授の松浦さんには本当に感謝しています。4日間ありがとうございました。

2016年8月6日 11:00〜16:00

  • 実施場所

    吉田キャンパス N-159 昆虫飼育室

  • 当日の講師

    松浦健二 教授

  • チューター

    藤田忠英、前田崇彰

  • 実習の内容

    本日はまず昨日開始した擬似卵運搬アッセイのデータをとった。 次に、10種の卵の総タンパク量と総脂質量を定量した。それぞれの溶液の吸光度から、検量線を用いて総タンパク量と総脂質量を算出した。すべての実験を終えた後は、データの解析を行った。得られたデータセットを用いて様々な要素について相関関係を明らかにしながら、データの解析法や作図法を学んだ。また、データによっては相関がないことも重要であり得ることから、データの解釈の仕方も重要であることも学んだ。

  • 昆虫世界の謎解き_実習風景擬似卵運搬アッセイの結果を確認する
  • 昆虫世界の謎解き_実習風景ピペッティングについて学ぶ
  • 昆虫世界の謎解き_実習風景データを解析する

受講生の感想

  • 基盤コースではデータの処理が大変だなと感じたが、今回はパソコンの操作は教授がしてくださったり、様々なデータの相関を見たり比べたりするのがとても面白かった。多重比較は少しややこしかったがパズルみたいで楽しかった。いつかは自分もパソコンを駆使してデータの処理、グラフ作成をできるようになりたいと思った。 昨日同様、マイクロピペットの操作では気泡が入ったりと苦戦したが少しだけ慣れたように感じる。ELCAS全体として普段使えない実験器具をたくさん使わせてもらったのはとても嬉しかった。
  • 今回は、フェロモン活性実験、総タンパク質・総脂質の定量を行った後、これまでの実験データの解析を行いました。脂質定量では、濃硫酸を用いたため、ピペットマンを今までよりも正しく慎重に使う必要がありました。この作業のおかげでピペットマンを使う技術が向上したと思います。データの解析では、様々なソフトを駆使して、ファクター同士の関係が一目でわかるグラフを考えていきました。単位面積あたりの表面積と乾燥耐性の関係のグラフが最も印象に残りました。いくつかの新しい発見を通して、解析の重要性がわかりました。

2016年8月5日 11:00〜17:00

  • 実施場所

    吉田キャンパス N-159 昆虫飼育室

  • 当日の講師

    松浦健二 教授

  • チューター

    藤田忠英、前田崇彰

  • 実習の内容

    本日はまず、9種のシロアリと、ヒゲジロハサミムシのリゾチーム活性を調べた。不備が見られたリゾチーム活性の定量法について議論し、実験法を修正した。 その後、各種の卵の、ヤマトシロアリに対する卵認識フェロモン活性を調べた。擬似卵に各種の卵から抽出した溶液を塗布し、ヤマトシロアリのワーカーに運ばせた。実験量が非常に多い本実験を通して、繰り返しをとる重要性や実験の大変さを学んだ。

  • 昆虫世界の謎解き_実習風景ペッスルでサンプルを砕く
  • 昆虫世界の謎解き_実習風景擬似卵をシャーレに並べる

受講生の感想

  • 今日は小さなビーズの数を測ったり、マイクロピペットで非常に少ない分量の液体を取り扱ったりと、細かい作業が多かったが、自分がかなり不器用で、手際が悪いということをひしひしと思い知らされた。このせいで実験が失敗したらと思うとぞっとする。今後改善していきたい。乾燥耐性の実験は当初数値が上がったりしたので、どうなることかと冷や冷やしたが、ちゃんとしたデータがとれ、そこからの考察もとても興味深かった。
  • 今日は、長時間集中して行う地道な作業が多かったのですが、研究の中心部分を体験することができ、とても楽しかったです。ただ、作業中の姿勢が悪いと背中が痛くなってきたので、これからの実験では姿勢に気をつけていきたいです。フェロモン活性試験の下準備として行った卵抽出液作りでは、マイクロピペットを使って正確に液量を測り、濃度を整えていきました。「μg egg /bead」など、他では見たことのない単位に驚きましたが、単語の並びなので、見ただけで何の単位かがわかりやすく、計算がしやすかったです。機能の乾燥耐性実験の続きのデータも全体の傾向がつかみにくく、疑問がより深まっていきました。リゾチーム活性測定の下準備のときに教えていただいた安価ペッスルの作り方など、これからの研究で役にたつ技術を学べて良かったです。

2016年8月4日 11:00〜17:00

  • 実施場所

    吉田キャンパス N-159 昆虫飼育室

  • 当日の講師

    松浦健二 教授

  • チューター

    藤田忠英、前田崇彰

  • 実習の内容

    本実習では、研究とはどのようなものかを知ることを目的とし、題材として、シロアリの卵形質の種間比較から卵の防衛戦略の進化を考察する。 まず、サンプリングの体験のため、シロアリの卵を実際に野外で採集した。このとき、比較対象の一つとしてハサミムシの卵も合わせて採集した。その後、採集したシロアリ、ハサミムシの卵、さらに、研究室にて保存していた別の8種のシロアリの卵について、卵の重量、体積、硬度、乾燥耐性を調べた。最後に、本日得られたデータについて、シロアリの進化の程度との関係を考察した。

  • 昆虫世界の謎解き_実習風景データ分析
  • 昆虫世界の謎解き_実習風景卵の硬度測定

受講生の感想

  • 測るデータがあまりにも多くの種類があって驚いた。何を測らなければいけないかと、それをどのようにして測ればよいのかということを、どうしたらそんな風に考えつくことができるのかと思った。データをとるのは細かい作業があったり、誤差が出たりと基盤コース以上に大変だった。研究のためにここまでの作業をすることへの熱意はどこからくるのだろうと思った。
  • 瓜生山でのシロアリ採集では、初めて野生のシロアリを見ることができました。鉈の使い方から木の中の卵のある部位の探し方まで、たくさん教えていただいたおかげで、素人の私でも少しはシロアリを見つけ出すことができました。自分の家の近くの山にも行って、シロアリの女王や王を見つけたいです。卵の形態や重量・硬度測定を通して、9種のシロアリと1種のはさみ虫の卵を観察することができました。種ごとの社会性の発達度合いと、硬度、乾燥耐性の傾向が一致しない種があることもわかり、ますますシロアリに興味を持ちました。明日からの実験の続きや関係性の考察が楽しみです。

2016年4月16日 14:00〜18:00

  • 実施場所

    北部キャンパス 農学部総合館2F

  • 当日の講師

    松浦健二 教授、土畑重人 助教

  • チューター

    藤田忠英、吉岡尚人

  • 実習の内容

    ヤマトシロアリの卵認識フェロモンであり、抗菌物質としても働くリゾチームをに着目し、多様な節足動物の卵内に含まれるリゾチームがヤマトシロアリの卵運搬活性にどの程度影響するのかを、疑似卵を用いたアッセイにより検証する。また、それらの生き物とヤマトシロアリとの系統間の関係と卵運搬活性を比較することによって、抗菌物質として働いてきたリゾチームがヤマトシロアリの卵認識フェロモンとしても用いられるようになった進化的起源についても考察する。初回である4月16日は、教授による実習についてのガイダンスを行うとともに、卵認識フェロモンを塗布した疑似卵とそうでない疑似卵のヤマトシロアリの運搬行動の違いを観察した。

平成28年度 実施レポート

過去の実施レポート