京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]地球環境学III(廃棄物をどう使い、どう処分する?)

2018年2月3日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究14号館会議室

  • 当日の講師

    高岡 昌輝 教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    大下 和徹 准教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    乾 徹 准教授(地球環境学堂社会基盤親和技術論分野)

  • チューター

    三浦 拓徒、堀 睦

  • 実習の内容

    これまでの実習で実施した実験(下水汚泥の発熱量評価、廃棄物処分場遮水粘土層の材料特性評価)について、分担して作成した発表スライド案を持ち寄り、スライドの修正を行った。その後、発表内容の討議を行い、各自一度発表練習を行い、相互に問題点の指摘を行った。さらに、発表練習時に抽出した課題を確認した。

  • 発表練習
  • 発表資料の準備

活動を通して学んだこと

  • 前回から引き続き発表資料づくりをしました。それぞれ宿題としてスライドを作ってきました。みんなのものをまとめてみると、それぞれでスライドのテイストが異なっていたり、内容が間違っていたり、綺麗に見えるように修正が必要だったり、課題は多くありました。汚泥と粘土に分かれて、作業を進めていきました。私は汚泥班にいましたが、グラフの見直しや、難しい用語の解説、それらを伝えやすくするためにはなど、途方もない作業でした。それでも頑張れたのは、自分の中の「みんなで頑張ってやった実験の成果をみんなに伝えたい!」「同じように理解して、面白いと思ってほしい!」という思いが強かったからです。発表の練習をしてみて、なかなか上手くことばがでてきませんでした。あと2週間で、しっかり完成形に仕上げていきます!
  • 全員が担当したパワーポイントの合体作業と大まかな発表の流れを一応確認した。私は粘土の分野を受け持つことになった。乾先生に伺いながらであったが、内容をわかりやすく説明するのは難しかった。スライドは言葉をかなり削ってその分図やグラフにあてているので、言葉を補足することをとにかく意識した。まず専門用語の説明は不可欠だ。粘土分野なら透水係数や分配係数、間隙比など、内容に深く関わるが説明なしでは分からない単語がいくつかある。それらを曖昧に流すのではなく確実に聞き手に伝えることで、全体の内容がずっとはっきり理解できるようになると思う。ひと通り発表をしてみて、一番難しいと感じたのは分配係数の説明だった。辞書的に解説するだけではさっぱりイメージがつかめないので、実験に即して「粘土にどのくらいの有害物質が吸着されるかの割合」とするとやや掴みやすくなった。この部分は聞き手の反応を見ながら適宜言葉を補うことになるかもしれない。また事前に確認しておいたにもかかわらず、グラフの縦軸と横軸の説明を飛ばしてしまったので、忘れずに言いたい。 地球環境学の他分野の発表を聞いて、面白いと感じたところもあり、自分たちの発表の参考にできたところもあった。より良い発表が次回の合宿でできるように頑張りたい。
  • 前半、みんなで作成してきたスライドの合体作業を行い、今までの実習内容をうまく関連させることができました。スライド全体の内容を確認し、自分が担当したスライドの内容について訂正しなければならない箇所があったので、理解していた「つもり」でもまだまだ理解不足だなと感じました。この作業を通して、今までの実習の実験過程や結果、それに対する考察を一通り確認し、誤解して内容を捉えていたり曖昧だった箇所をきちんと正しく理解できたので良かったです。リハーサルでいざ発表になると、伝えたいことが頭の中にあってもなかなかうまく整理して話すことができず、各スライドの中身を順序立てて説明することができませんでした。そしてなにより実習内容を理解したうえで発表すると、どこまでが聞き手と共通認識することのできる内容・用語で、どこからが聞き手が普段耳にしないような難しい用語だったり、すぐに理解することのできない内容なのかが分からない状態になってしまうので、専門的な知識を知らない聞き手の立場に立ってスムーズに情報や内容が入ってくるようなプレゼンを心がけようと思いました。そのためにただスライドに書かれたことを読み上げるのではなく、きちんとなぜそのような実験を行ったかの流れの説明や補足をつけ足したり、専門的な用語を分かりやすく簡単な言葉に言いかえる、実際に体験・実感したことも適度に加えながら、身近な内容から実習内容へと発展させて説明できるようにしたいです。また他の分野と合同で発表リハーサルを行ったことで他の分野の興味深いプレゼンが聞けたり、実際に発表することで自分たちだけでは気付けない、同じ高校生の客観的な意見や感想を聞けたりととても良い刺激を受け、有意義な実習になりました。
  • 汚泥についてはある程度まで理解出来ていたが、粘土についてはまだまだ理解が甘かったこと。 間違っている点も多々あって、自分の理解の弱さを思い知らされた。また、ほかの班の発表から、ここをこう話すべきか、などと自分たちに生かせる点も沢山学べた。
  • 休んでいる間にみんながとても分かりやすいスライドを作ってくれていて、感謝の気持ちでいっぱいになった。私もパワーポイントを使いこなせるようになる必要があると思った。
  • 説明するには自分が1番理解しないといけないことが本当によく分かった。理解出来ていないと、説明しようにも何が重要で重要じゃないかが分からなくなって、聞いていただく方たちに親切な説明ができなくなってしまうからだ。ちゃんと知識を得ようと思った。

2018年1月20日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究5号館講義室

  • 当日の講師

    高岡 昌輝 教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    大下 和徹 准教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    乾 徹 准教授(地球環境学堂社会基盤親和技術論分野)

  • チューター

    三浦 拓徒、青木 亮太

  • ボランティア

    清水 巧巳

  • 実習の内容

    これまでの実習で実施した実験(下水汚泥の発熱量評価、廃棄物処分場遮水粘土層の材料特性評価)について、再度内容をレビューした上で質疑応答と成果発表の流れについてディスカッションを行った。続いて地球環境学I、地球環境学IIと合同で学術プレゼンテーションの作成方法について講義を行った。最後に、受講生毎に成果発表資料の準備に向けた課題を課し、その実施方法について説明を行った。

  • 成果発表資料作成に向けたディスカッション
  • 実習内容のレビュー、質疑応答

活動を通して学んだこと

  • 今回から、合宿の日の発表に向けてのまとめに入りました。改めて、今までの実習の内容を振り返ってみると割と忘れてしまったいることが多くて、少し焦りました。みんなと復習をすることができたので、なんとか発表の資料づくりができそうです。相変わらず、先生も御三方ともいい先生で、さらにチューターの方もとてもフレンドリーでとても安心感があります!周りの人に恵まれて、エルキャスに参加できてるなと改めて思いました。また、より伝わりやすいパワーポイントのスライド作りを教えてもらいました。確かにと思うことばかりで、「思いやり」と先生はおっしゃっていましたが本当にその通りです。いいお話を聞けました!
  • これまで講義ごとに行った内容をざっと通して見返した。一連の研究として見ることで実験同士の関係も把握しやすかった。 まず廃棄物処理の段階については、粘土の層が廃棄物処理施設の構造において重要な役割を果たすことから話が始まる。粘土の層が施設の最下層にあることで、上に溜まった雨水を一度に通さず、また水に溶けている有害物質の拡散も抑えられる。実験内容は、サンプルの土がどの程度この粘土層に適しているか調べるものだ。機械で透水係数と分配係数を計ると、水の通しやすさや有害物質の吸着のしやすさを求めることができる。それらの数値が、自然環境の許容範囲内かどうかが最終的な考察となる。 そして廃棄物からエネルギーを取り出す段階では、下水汚泥からエネルギーを取り出せること、それが世界のエネルギー事情を改善する可能性をもつことが始まりになる。多くの種類の汚泥を分析にかけ、そのエネルギー効率の傾向が分かれば、汚泥それぞれから効率的にエネルギーを取り出すことができる。実験では、詳しく比較するために汚泥の含水率、有機分率、元素組成、発熱量などを機器により測定した。データのままでは見えにくいが、いくつかの項目に注目したり抜粋したりしてグラフ化すると汚泥の特徴と発熱量の関係が見えてくる。 これらの内容をきちんと消化して自分の言葉で説明できるように頑張りたい。スライド作成でも、全体の流れが明瞭なプレゼンになるよう意識したい。
  • “結果が一番” 活動の一番はじめに先生がおっしゃっていたことです。これまで私は、結果がどうであれ、それまでの過程が最も大切だと思っていました。でもお話を聞いて、自分のしたことの伝え方で人に自分たちがどれだけすごいことをしていきたかがより強調されて伝わって、結果として自分の成果に繋がり、自分の地位や経歴に関わってくるので、結果は本当に大切だと思いました。 また、パワーポイントの上手な作り方も学びました。細かいところ(例:文字の書体、色の使い方)までこだわることで、人への伝わり方が全く違ってくるのだと思いました。ほかにも、プレゼンする時は、人に伝えてやるという思いではなく、人に聞いていただくという「おもいやり」の心をもって、行うということもしれました。 今回、実習で研究内容を学ぶことが大切だと思っていたけど、それだけでなく、研究したことを伝えるということも大切なんだと思えました。
  • 汚泥の数値の違いについて考察を深められた。また、直接関係はないものの、パワーポイントでの良いプレゼンの仕方、スライドの作り方についても学べた。
  • 成果発表会に向けて、発表内容の構成の仕方とプレゼン資料の作り方の2つのことを学びました。これまでの後期5回分の実習を振り返って、各実習では見えなかった実験内容のつながりが今回のまとめで見えてきたうえ、改めて実験の意味やデータをどう読み取るかについて考えることができました。実際に内容を理解している側ではつい知識を知っているという前提で発表しがちだけれども、聞き手に何も知識がない状態でどうやって実習内容を短時間で伝えられるか、きちんと用語の説明から実験の目的、方法など、膨大な情報とデータからどの部分をどう使って実験プロセスを説明するかという、僕が普段あまりしないことをしました。やみくもに情報を入れ込むのではなく、きちんと整理して伝えたいポイントを絞る、プレゼン内容を考えるにあたって今の僕に欠けていることでした。単なる数値の羅列のデータでも、グラフにすることで2つの要素の関係性を見出したり、他の要素と比較してみるなど様々な考察する観点があり、視野を広げて結果を読み取る、ここから何を主張して何を伝えたいのかをきちんと導き出すということが重要だと感じました。またプレゼン資料を作成するにあたって、きちんと聞き手の立場になり、いかに余計な部分が入ってくることなく素直に情報を吸収できるプレゼン資料を作ることができるかという、忘れてしまいがちだけれどもとても重要なことを学びました。さらにフォントの種類や行間で見やすくする、グリッド線を活用して図や文章をそろえるといった、これまで意識したことがなかったような作成のテクニックを学ぶことができたので、成果発表会に向けてのパワーポイントの作成はもちろん、普段からこの知識を活かして聞き手に「おもいやり」のあるプレゼン資料を作れるように意識したいと思いました。 発表準備にあたって、話し手の立場に立つのではなく聞き手の立場に立ってプレゼンの内容を考えていくことが、聞き手にうまく伝えることのできる最善の方法だと全体を通して学べました。
  • 結果をまとめるために今までの実験の内容を復習して、今回の実習に参加できた。
  • 実験した事に関連した書籍を読み知識を深める事ができた。考察の計算が難しくてわからない部分が多々あった。
  • 実験を見直していたので、まとめをする際理解しやすかった。

2018年1月6日

  • 実施場所

    桂キャンパス Cクラスター 312会議室、地下実験室

  • 当日の講師

    高岡 昌輝 教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    大下 和徹 准教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)

  • チューター

    三浦 拓徒、青木 亮太

  • 実習の内容

    1.大下准教授より、今回の実験の説明(発熱量測定)
    2.下水汚泥に含まれる発熱量の測定、随時研究室や実験室の見学
    3.これまで3回のデータ整理と、次回の説明。

  • 分析装置の操作方法の説明
  • 分析装置の酸素ガスの調整
  • 地球環境学Ⅲ(廃棄物をどう使い、どう処分する?)_実習風景本研究室の水銀関連の実験設備を見学

活動を通して学んだこと

  • 今回はひとつだけ新しいデータを計測しました。あまり難しい行程は無かったし、京大生の人たちがそばでサポートしてくれたので、無事に結果を出すことができたと思います。待ち時間には、他の研究室に案内してもらって、どんな研究をしているのか、この機械でどんなことができるのか、研究にまつわるエピソードなどいろいろな話をしてくれました。データ整理も無事に終えることができました。
  • 汚泥の固形分ベースでの発熱量をボンベ熱量計で計測した。容器の内部で汚泥を燃焼させ、外部を満たす水の温度変化から発熱量を計る。中学校の理科の実験でも水の温度変化から発熱量を求めたが、同じような原理で研究のデータまで求められると知り、そのつながりに驚いた。 初沈汚泥の発熱量が一番大きいと予想しており実際そうだったのだが、その場合は汚泥の処理段階が進むほど発熱量が小さくなるのではないかと思う。よりエネルギーを取り出したいとなると、汚泥を処理しない方が効率的であり、初沈汚泥を可能な限り多く取り出す必要がある。さらに、各段階で効率的にエネルギーを取り出す方法を考えることで、全体としてより無駄なくエネルギーを得られる。 途中、周辺の様々な実験室で機械や器具を見学することができた。いくつものデータを一つの機械が出すこともできるけれど、データそれぞれに最も適した機械を使い分けることが実験で不可欠なのだと感じた。また、水銀や灰についての実験も行われていると分かり、廃棄物処理分野は予想よりもつながりや広さがあると思った。 次回からはいよいよデータ整理、発表準備となる。分かる範囲でしっかり考察を深めたい。
  • 今回は、前回TG-DTAを用いて大雑把に測定した発熱量について、正確に測定することのできるボンベ熱量計を用いて測定しました。汚泥の質量を計測したところまでは前回と同じだったけれども、破れやすい雁皮紙で試料を包んだりニッケル線で取り付けたり、また酸素を慎重に封入したりと細かい作業が多く、大掛かりな機械を扱う時でも繊細で丁寧な作業が必要なのだと思いました。その際実験として扱う資料が想像以上に少量で良いことにとても驚きました。また、結果が出るまでの時間に色んな研究室を見学し、どれほどの有害物質を体内に取り込むと悪影響が出るのかや、過去に公害をもたらした水銀について、うまく処分するために球状の物体にする研究など、環境についての研究でも色んなアプローチの仕方があり、様々な現象を違った視点や何かに着目して探究をしていくことに面白みを感じたとともに、興味深い研究がたくさんありました。実際に実験結果が出てきて、今までの実験のデータを基に有機分率や発熱量などの計算をし、汚泥種によるそれらの違いが数値として表れたので、その違いは一体何によるものなのか非常に気になり、興味の抱いた部分でした。
  • 採集場所や処理方法によって、水分量や含む有機分の割合、また、その汚泥が発する熱量などに大きな差があること。
  • 機械が試料の成分を検出している間に、研究室の設備をいろいろ見学させてもらった。同時には開かない扉や、変な匂いの大きい冷蔵庫、ものすごく高価な機械など、珍しいものがたくさんあって、おもしろかった。他の研究室も見てみたいと思った。
  • 今回は汚泥のエネルギーの測定と実験室などを見学しました。まず、汚泥のエネルギーの測定では、実際に汚泥を燃やしてそこからどのくらいのエネルギーが得られるのか、というものでした。各汚泥の種類によって、持っているエネルギーが異なっていて、どの汚泥を使えば効率よくエネルギーを得られるのかということを判断する材料のひとつになっているのだということが分かりました。見学では、汚泥だけではなく、焼却の際に排出されるダイオキシンの量がどのようなものかや焼却した際にでる有害物質が環境にどのような影響を与えるのかなど様々な研究が行われていて、これまで私が思っていたのとは違う面も環境デザイン科は持っているのだと改めて思いました。

2017年12月16日

  • 実施場所

    桂キャンパス Cクラスター 312会議室、地下実験室

  • 当日の講師

    高岡 昌輝 教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    大下 和徹 准教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)

  • チューター

    三浦 拓徒、青木 亮太

  • ボランティア

    塩田 憲司

  • 実習の内容

    1.高岡教授より本日の実施内容の説明
    2.下水汚泥中の炭素、水素、窒素の分析、および熱重量・示差熱分析
    3.これらのデータ整理
    4.大下准教授より、今回のおさらいと、次回の説明

  • 各機器の前で、操作方法について説明
  • 精密天秤での試料の秤量
  • TGへのサンプルを準備する場面

活動を通して学んだこと

  • 熱を加えると、その組成や含まれる物質が判明することがわかった。とても難しい機械が使われているように感じたが、そのメカニズムは意外と簡単なことがわかった。
  • 機械の操作をやらせてもらったが、どちらもmg単位で試料を量らなくてはならなくて、研究は大変だなと思った。結果を分析するのに積分を使ったりして、意味ないと思っていた物理が生活の役に立つかもしれないんだと改めて知った。
  • 今回は始めから色んな実験をして、それらの実験から学ぶことが非常に多かったです。廃棄物(土泥)にエネルギーがあったとしてもごくわずかだろうなと思っていたけれども、実際には石炭を燃やすのと同等のエネルギーが得られると知ってとても驚きました。また乾燥汚泥の質量を量るとき普段の学校の実験とは大きく違い、0.1mg単位で量ることに、研究に対する1つ1つの精密さを感じました。以前まで、必要としない、不要であると認識していた廃棄物から、エネルギー源を生み出して利用するということは正直半信半疑だったけれども、TG-DTAを用いて温度の上昇による廃棄物の質量や発生する熱変化のグラフを見て、エネルギー源となるまでのプロセスがなんとなく見えてきて、廃棄物のエネルギー使用としての可能性をとても感じました。ただ、水分を含んだ汚泥を脱水するという工程を挟むことによるエネルギーのロスというものも考えないといけないので、なかなか簡単には解決できるようなものではないと思いました。汚泥でも、最初の沈殿物なのかそれともそれを食べた微生物を含んだものなのかなど、汚泥性状の違いによって1gあたりの発熱量がどんな要因によってどう変わるのか、データ処理の際のそれらの結果が楽しみです。
  • 汚泥における有機物の組成を計測した。前回調べたX線を使った方法では、比較的軽いC、H、Nといった元素は正確に測れないそうだ。そこで今回は、乾燥汚泥を燃焼させて前述の元素をCO2やH2Oの状態にすることで、それらを正確に測った。また、TG-DTAという実験も行った。使用した機械は、汚泥をただ加熱するだけでなく、一定のペースで温度を上げていくことができる。これにより、有機物が燃焼するうちに汚泥の質量がどう変わっていくかグラフ化することができる。どちらの実験でも人が作業するのはほんの一部で、機械が全自動で動く。しかし、機械の中でどのように汚泥が処理されているのか想像しつつ結果を待つ過程は面白く、少しではあるが実験の本質に触れられたような気がする。さらに、出た結果から考察をするのがやはり人の役割といえるので、実験内容をきちんと消化することで分析に繋げられればいいと思う。 次回以降のデータ分析では、自分のデータから深く考察し他のデータとも比較して読み取れるようにしたい。

2017年12月2日

  • 実施場所

    桂キャンパス Cクラスター 312会議室、地下実験室

  • 当日の講師

    高岡 昌輝 教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)
    大下 和徹 准教授(地球環境学堂 資源循環科学論分野)

  • チューター

    三浦 拓徒、青木 亮太

  • ボランティア

    塩田 憲司

  • 実習の内容

    1.高岡教授より日本・世界の廃棄物の状況について講義
    2.大下准教授より、今回研究・実験対象となる下水汚泥について、日本の現状と具体的な実験方法の説明
    3.下水汚泥に含まれる水分の測定、有機分の測定、X線を用いた元素分析
    4.これらのデータ整理と、次回の説明

  • 実験・分析の説明を実験室にて受けているところ
  • 汚泥の有機分測定のため、マッフル炉にサンプルを入れているところ
  • 汚泥中元素の蛍光X線による分析のため、前処理を行っているところ

活動を通して学んだこと

  • 初めて廃棄物をエネルギーにどう変えるのかということをした。最初、ゴミをただ燃やしてエネルギーにするかと思ったが、汚泥の中に含まれている1パーセントほどの廃棄物を取り出してエネルギーにするというもので、私は全くそのような発想がなかったのですごいと思った。大学でエネルギーについて学んでみたいと強く思った。
  • 汚泥がほぼ水分で出来ていること、また処理過程、処理場の違いによって大きな差が生じること
  • 今回は前回までと比べて自分で実験をすることが多かった。実験では、とても精密な電子天秤を使ったりして、丁寧にやらないと数字が変わってしまうようなこともあった。人によって調べる試料が違うので、責任を持って慎重に実験したいと思った。
  • 廃棄物についての講義と下水の処理の過程で、発生する、汚濁成分の集合体である下水汚泥にあるエネルギーを探るため、汚泥の中の水分(含水率)と固形分(家計武運割合)を求めて、汚泥固形分の有機分を求めて、汚泥固形分の中の元素の種類や量を蛍光X線分析装置(XRF測定)を用いて求めた。それぞれ、求める汚泥がメンバーで分担された。汚泥性状の違いを考察するためだ。僕は、下水処理場(鳥羽)の最初沈殿池にたまった後、重力濃縮された初沈濃縮汚泥を担当した。サンプルを測るとき、その汚泥は想像以上の激臭であった。あの臭いは忘れられません。次に乾燥機110℃の入れた後、その重さを測り、また340℃と熱い温度で有機分が飛ぶまで、灰ができるまで、燃焼し、その重さを測定した。また、XRF測定では前回の原子吸光分析とは違い、X線を汚泥に照射することで元素の種類(定性)やその量(定量)を測定した。人間に見えない小さなスケールで元素の種類や量を測定できることが分かってとても今の最先端技術に関心した。手伝ってくださった修士課程の学生さんたちが汚泥への愛を語ってくれて自分の好きな研究ができてうらやましく思えた。
  • 廃棄物(汚泥)の成分を分析した。廃棄物は、もちろん私の生活に身近な存在ではあるのだが、構造を理解したり分析をしたりする対象ではなかった。また、実際汚泥を見たときにも“どろ”という印象で、どこにエネルギーが含まれているのか想像出来なかった。しかし講義の中で汚泥は水分、有機物、無機物に分けられることを知った。目に見えないだけで、廃棄物にも利用できる成分が含まれているということを感じ、廃棄物を見る目が変わった。 実験では、処理場の汚泥から水分を飛ばし、有機物を燃やし、残った無機物をX線を用いて分析した。違う場所の汚泥や異なる処理段階の汚泥では、含まれる元素の割合が違っていた。また、水分を飛ばした後の状態は思いのほか体積が小さく、計算した結果汚泥のほとんどが水分であることが分かった。 活動を通して、様々な機器を見たり扱ったりすることができ面白かった。また、見た目に反した事実や結果に触れ、実験の大切さも感じることができた。

2017年11月18日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究14号館207号室、総合研究4号館実験室

  • 当日の講師

    乾 徹 准教授(地球環境学堂 社会基盤親和技術論分野)

  • チューター

    Lincoln Gathuka Waweru、堀 睦

  • 実習の内容

    前回の実習で実施した廃棄物処分場の遮水工となる粘土層の透水係数の評価試験について、結果の整理と透水係数の評価手法を解説し、その工学的意義を説明した。続いて、地盤中における有害物質の移動特性を概説し、本日実施する粘土による有害重金属の吸着特性の評価試験について説明をおこなった。実験室での実習では、粘土による重金属等の吸着試験、原子吸光光度分析による液相中の重金属濃度測定、計測結果を利用した粘土の重金属に対する分配係数の算出を行い、本日の実習を終了した。

  • 実習内容の説明
  • 粘土による重金属吸着特性の評価を目的とした実習

活動を通して学んだこと

  • 廃棄物処理の際に使用される粘土がどのくらい廃棄物からでた有害物質を吸収できるかについて学びました。前回、粘土はマイナスのイオンをまとっているということを知った上で今回はこのマイナスの電気を用いて、粘土に有害物質を電気的にくっつけて、有害物質を外に出さないようにしているということを聞いて、前回は粘土が電気もっててなにに使うんだろうと思ってたけど電気絶対持ってて正解だ!と思いました。そして、この吸着性をはかる実験もしました。実験をする前にすごく高い機械を使って実験しているということを聞いていたので実験中はずっと器具を壊さないかなとハラハラしながら実験してました。(とても余談なのですが…)最初、粘土と有害物質(ヒ素)の入った水をよく混ぜ合わせて遠心分離させ、水の中のヒ素が粘土にどれだけうつるかをみるということは理解していたのですが、高い機械を使うところだけ理解できませんでした。しかし、説明していただいて、こういうことか!と理解することがてきたので、実験しながら説明していただくのが一番理解しやすいと思いました。今回は最初は理解し難いことばかりだったのですが、徐々に理解でき、楽しかったです。次回からは廃棄物からでたメタンなどを用いて、エネルギーを作り出すことを題材とする実習で、私はエネルギーについて興味があるので次の実習とても楽しみです。
  • 粘土の使用が廃棄された汚染物質から地球環境を守ることの出来る一つの手段であること。また、それはなかなか現実性の高い方法であること。
  • 正しい実験結果を得るためには、実験を慎重にやらなければならない(同じ記録を3回とる、器具をあらかじめ洗っておくなど)ということを学んだ。また、実験をやって終わりではなくて、なぜこの実験をするのか、結果から分かるのはどういうことかをしっかり考える事が大事だと思った。
  • 土壌に含まれる汚染物質の移動を抑制する土の機能を知り、粘土による有害物質(今回はヒ素)の吸着する量を測る実験方法を学んだ。実験の方法としては、まずヒ素(As)の溶液に粘土を入れ機械で混ぜて遠心分離を行い、粘土と溶液に分け、その溶液中のヒ素濃度を原子吸光分析によってAsの吸着量と実験後の溶液の濃度を測り分配係数(どれだけAsを吸収するか)を求めた。実験室に入った時、さまざまな装置が動いていてとてもわくわくした。教科書に出てきた遠心分離の機械を実際に使った。1分間に3500回転し、Gが2000Gを超えていた!特に、原子吸光分析に使った機械は全自動でデータもコンピューターが測定してくれていた。「すごい!」と思った。値段も先生から聞いたが…すごかった。最後に、自分は最初、「すごく細かい世界である、土壌に含まれる有害物質の含有量なんて測れるわけがない」と思っていたが、ちゃんとしたアプローチの方法があり、すごい機械を使って実験して数値も出せることを知って、とても視野が広がった。原子を測るところが一番の驚きであった。
  • 前回、土にはどういう水の通しやすさを持っているのかについて学び、今回その水の通しやすさについてどうやって表すかのモデル化が複雑で難しかったけれども、より詳しい理論を学ぶことができました。また、前期A群でのトンネル建設の環境問題で、土にどのくらいヒ素をとめる能力があるのかを講演の最後に少し触れて興味を持っていたので、今回その内容について深く掘り下げて学ぶことができてよかったです。粘土とヒ素がどのくらい吸着性があるのかについて、出てきた水のヒ素の濃度を測定する過程は単純な作業だと思っていたけれども、原子吸光分析で測定元素を原子化して濃度を測定し、計算で溶液中の有害物質の濃度を求めるということに驚きました。有害物質をどう抑制するのか、その働きやしくみについてどのように実験をするのかについて実習を通して詳しく学ぶことができました。
  • 前回は粘土における水の流れやすさについて知った。その延長として、今回は粘土が水に含まれる有害物質をどれだけ吸着するか実験した。粘土粒子の表面がマイナスの電気を帯びていることは伺っていたが、それでは陰イオンとして存在する有害物質を吸着できないのではないかと疑問だった。しかし、陽イオンが表面についた状態の粘土粒子なら陰イオンを吸着することができると分かり、とても納得がいった。すべて、粘土に電気的な偏りがあるからこそ起きるので、改めて他の粒子とは違うのだと思った。実験では、ある粘土がどの程度ヒ素を吸着するかを計った。粘土の重さ、ヒ素水溶液の体積、そしてそれらの混ぜ方など、とにかく精密に測定した。実験なので当たり前ではあるが、環境学という大きなテーマでも精密さが大切だと学んだ。結果を見ると、予想以上に粘土はヒ素を吸着することが分かった。廃棄物処分場に利用されるのも道理だ。身の回りでさほど珍しくない粘土の有用性を感じた活動だった。

2017年11月4日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究14号館207号室、総合研究4号館実験室

  • 当日の講師

    乾 徹 准教授(地球環境学堂 社会基盤親和技術論分野)

  • チューター

    辰巳 鴻介、堀 睦

  • 実習の内容

    はじめに講義形式で、我が国における廃棄物の利活用、埋立処分の状況について解説を行い、本実習の目的および予定の説明を行った。その後、廃棄物埋立処分場に要求される機能と土を活用した環境対策の概要の説明を行い、遮水工として利用される粘土層に要求される遮水性能について解説をおこなった。続いて、粘土層の透水係数を計測の原理および実験手法の説明、実験室での粘土の透水係数測定の実習を行い、本日の実習を終了した。

  • 地球環境科学III_実習風景実習内容の説明
  • 地球環境科学III_実習風景粘土の透水係数計測を目的とした実習

活動を通して学んだこと

  • 廃棄物処理の問題について私は日頃から考えたことがなかった。でも処理する場所がなかったり、処理しても有毒なものが外に出てはいけなかつたりと、大変なことばかりだと思った。
  • 粘土が水を通す速度を測る実験をしました。肉眼ではほとんど沈み方が変わっていなかったけど、測定値からは全体の5%ほど水を通すことが分かりました。実験においては微々たる量ですが、実際のゴミ処理場で考えると結構な量の水が流れているのだと分かります。実験を通して、器具の使い方や測定の方法なども学べて、楽しかったです。
  • ・実際に京大の施設や実験室を見て「かっこいいな~」と思った ・廃棄物の処理の現状について学んだ ・廃棄物と粘土に関係があることを初めて学んだ ・実習で土(粘土)の水の通りやすさ(透水係数)を測る圧密試験を学んだ ・修士課程の手伝ってくださった大学生と教授の距離が意外に近かった
  • 実習をする前は廃棄物処理と粘土は一見何の関係もないように思っていたけれども、この講義や実験を通して、より廃棄物の処理について粘土の役割が大切になるということを学びました。まずあらゆる物を作るという過程で、投入量の3分の1もの廃棄物が発生しているという現状に驚きを隠せず、また循環利用もただ捨てていないということをほぼ意味したり、不法投棄がされているといったことも現実であることにしっかりこの課題も考えていかなければならないと思いました。また廃棄物と聞くとあまり良いイメージを持っていたわけではないけれども、メタンガスを回収することができたり埋め立てて土地として利用できたりと、様々なことに活用できるということを知って廃棄物に対する見方が大きく変わりました。遮水工を粘土で作るのにあたって、ベントナイトとカオリンで同じ量の蒸留水を加えても鉱物の違いによって粘り気や水の吸い方に大きな差が開くとは思いもしませんでした。実際にベントナイトに蒸留水を加えながら混ぜるとあっという間に水を吸って混ぜにくくなり、よく見かける粘土状になったので、粘土の吸水力を実感しました。また、粘土はマイナスの電気を帯びている板状で引き寄せた水分子がまとまりくっつき、表面積が1gに300㎡という大きさでこれらがたくさん付着し、このような現象が起こるというミクロな世界にも興味を持ちました。さらに水の通しにくさの実験で、実際に測定を行って視覚的にしくみが分かり、廃棄物の埋立処分についての知識が深まったとともに実験結果でどのようなことを示すのかが楽しみです。
  • 主に粘土に関して活動が展開した。廃棄物の処理についての講義で粘土が出てくるとは思っていなかったが、思わぬ重要な役割を担っていることが分かり驚いた。そもそも、粘土とは砂が小さくなったものという認識でしかなかった。しかし、その粒は板状で表面積がとても大きい。しかも、表面は電気を帯びているそうだ。これらの特徴から粘土は水を通しにくく、廃棄物処分場から有害物を漏らさないために利用される。はじめに粘土を利用すると聞いた時には、どうして化学的に作ったシートで有害物をブロックしないのだろうと思った。だが、長いスパンで考えた廃棄物の処理において、劣化しにくい粘土の層を用いることは理にかなっていた。また、後半に行った圧密実験では、高校で使うことのできない器具を使えたので面白かった。また実験を通して他のメンバーと交流できたことも大きな成果だった。
  • 廃棄物と言ったらごみを連想しがちだけど、実際は違ってエネルギーなどのことだということを聞いてとても驚きました。また、時間が無くて簡易な実験だけでしたが、京大の実験設備はとてもお金がかかっていて充実していることにも気づきました。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート