京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]数学

理学研究科 数学教室

2018年2月3日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館 609号室

  • 当日の講師

    小西 由紀子 准教授
    菊地 克彦 助教

  • チューター

    甲斐 海人彦、村上 浩大

  • 実習の内容

    Three times pi^2/6の輪読を行った。
    Zeta(2)=pi^2/6の第三の証明について考察した。
    成果発表会用のパワーポイントの作成、発表の練習を行った。

  • Chapter9 セミナー発表の様子

活動を通して学んだこと

  • パワーポイントの図が薄かったので、うまく発表することができなかった。また、発表もまとまっておらず、時間を少しオーバーしてしまった。
  • バーゼル問題の3つ目の証明を学んだ。今までの2つと違い、広義積分などが出てこなかったので理解しやすかった。話を聞いた限りでは、論理にも穴がないように聞こえたのだが、ネットでは完全に高校数学のみを用いた証明は難しいと書かれているので、何か穴があるのだろうか。発表会の準備では、スライドの構成や話す内容についてアドバイスを頂いた。自分のように証明をしっかり聴きたい人ばかりではないという視点が抜けていたのだなとわかった。
  • ド=モアブルの公式を使ってバーゼル問題が初等的に示される事。スライドでの発表は一度に表示できる量が限られるので難しい事。
  • 今回は、バーゼル問題の別のアプローチの証明を聞いた。前に聞いた積分によるアプローチは、微積分学の深いところまで関係していて美しいと思ったが、今回聞いたアプローチも高校生でも十分理解できる方法でまた美しいと思った。
  • プレゼンに多くのことを詰め込もうとしてしまっていたのだが、詳しく伝えるためにはある程度のことは切り捨てなければならないということを学んだ。

2018年1月20日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館 609号室

  • 当日の講師

    小西 由紀子 准教授
    菊地 克彦 助教

  • チューター

    甲斐 海人彦、村上 浩大

  • 実習の内容

    Proofs from the BOOK 13章のThree applications of Euler’s formulaのPickの定理についての証明と補足として任意の多角形が三角形によって分割されることの証明が行われました。また成果発表会に向けてスライドの内容の構成について話し合いを行いました。

  • 発表の様子

活動を通して学んだこと

  • 自分の分野の発表がついに終わり、発表の準備をした。なかなか伝わりにくいものをどのように伝えるかと言うことを悩んだ。
  • グラフ理論の定理を使ってピックの定理のような幾何的な定理が示せること。
  • 今回はグラフ理論の応用例として、ピックの定理の証明を聞いた。この定理は前から知っていたが、グラフ理論と関係があることは初めて知った。また別の方面から証明できないか自分で、考えてみたい。
  • まず、準備をしっかりすれば発表も上手くいくということが身にしみてわかった。簡単な例を考えたいかなかったのは失敗だったが、全体的には上手く話せた。内容としては、ピックの定理の証明を学んだ。簡単な関係式をいくつか用いて、変形していくことで証明して行く過程は面白かった。一見オイラーの多面体定理とは関係なさそうな定理の証明に多面体定理が絡んでくるのも面白い。

2018年1月6日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館 609号室

  • 当日の講師

    小西 由紀子 准教授
    菊地 克彦 助教

  • チューター

    甲斐 海人彦、村上 浩大

  • 実習の内容

    Chapter13: Three applications of Euler’s formula の輪読を行い、ピックの定理に必要な補題を示した。
    2*2行列の計算の学習をした。

    Chapter 9 :Three times pi^2/6のAppendox(1),(2)の輪読を行った。
    またここから素数が無限個あることを確認した。

  • セミナー発表の様子
  • セミナー発表の様子

活動を通して学んだこと

  • ピックの定理が線型代数の知識を使って示される事がある事に驚いた。具体的な計算をすると計算量が多すぎるので、高次では抽象的な理論で済ませる事が出来たら楽だと思った。ゼータ4の計算で誤差が0に収束することを本では示していなかったが、自分ですぐに示せるようにしておくと読むのが楽になりそうだった。
  • 普段使っていたり、高校までの数学で厳密に定義せず感覚的に理解している概念を、一つ一つ定義を調べ見直してみることが大切だとわかった。具体的には、点対称ということは数式でどのように表されることかということで、今までそんなことは考えたことがなかったし、そもそも数式で表せるだろうかとも思わなかった。しかし、今回でベクトルを用いた定義を知り理解することができた。
    また、ある分野をより深く学ぶためには他の分野の理解が必要なこともあることを改めて認識した。
  • グラフの分野で、全く別分野である行列の知識必要とされ、その知識がなかったため、理解するのが困難だった。一見他の単元に思えても、密接他とつながっていることを感じた。これからの学習でも、そのとき必要な知識にとどまらず、幅広く学習することが必要だと思った。
  • 自分が証明した部分はある数学者の講演のノートだったので、証明が本に十分に記載されていなかった。どんな証明も自分で厳密かどうか考えて読むことが大切だと思った。
  • グラフ理論のほうは、だいたい理解できたが、バーゼルのほうは少し理解できないところがあった。特に積分学は積分範囲を慎重に扱わなくてはいけない点など、微積分学について興味が深まった。

2017年12月16日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館 609号室

  • 当日の講師

    小西 由紀子 准教授
    菊地 克彦 助教

  • チューター

    村上 浩大、甲斐 海人彦

  • 実習の内容

    Proofs from THE BOOKの輪読を行い受講生による3章のベルトランの仮説の証明の続き、13章に基づいたシルベスター・ガライの定理の証明についての発表が行われた。

  • 数学_実習風景発表の様子
  • 数学_実習風景発表の様子

活動を通して学んだこと

  • 自分の発表する分野では、感覚的に処理してしまった部分がいくつかありましたが、先生方に指摘されて論理的に処理しなければならないと思うようになりました。いざ説明をするとなるとどう説明したらいいか分からず、とても難しかったからです。また本に書いてあることに対して疑問を持って読むことが大切だと思いました。たとえば、なんでその条件(n=3など)をはじいているのかと言うことを議論することがとても重要な意味を持つことがあるからです。筆者の主張を本当に理解することは大変な作業だと感じました。
  • ベルトランの仮説が初等的に証明できること。グラフ理論と関係のないように見える平面と直線の問題も、球面上の大円についての問題に帰着してグラフ的に考えられる事。
  • 今回は、ベルトランの仮説の証明の最後まで終わり、グラフ理論のシルベスターガライの定理の証明を聞いた。特にベルトランの仮説では、主張は整数論の問題だが、テイラー展開など他の分野とかかわる部分も多く、大学数学の知らないことが少し出てきて、全部学んでみたいという好奇心が沸いた。

2017年12月2日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館 609号室

  • 当日の講師

    小西 由紀子 准教授
    菊地 克彦 助教

  • チューター

    甲斐 海人彦、村上 浩大

  • 実習の内容

    Chapter9: Three Times pi^2/6 の輪読を行った。
    第一回目に計算した積分を異なる方法で計算を行い、zeta(2)=pi^2/6 を示した。
    奇数の逆数の二乗和に着目して、級数を積分の形で書き直し計算し、zeta(2)=pi^2/6 を示した。

    Chapter13: Three applications of Euler’s formula の輪読を行った。
    Euler’s formulaを用いて、平面グラフに関する命題を示した。

    Chapter2: Bertrand’s postulate の輪読を行った。
    補題の二個目、prod_{p:prime & p leq x } p leq 4^{x-1} を示した。

  • Chapter9 セミナー発表の様子
  • Chapter13 セミナー発表の様子
  • Chapter2 セミナー発表の様子

活動を通して学んだこと

  • 人前で発表すること自体があまりない経験であるので、今回それができて非常に良い経験となったと思う。伝えるためには自分が理解していなければならないということがよくわかった。
  • 自分の発表では、他の人の前で話すと、こんなに時間がすぐ過ぎていくのかと驚いたことが印象に残った。自分なりに準備して、話すことも考えていったので、だいたい話したかったことは全て言うことができた。ただ、いくつかの質問に対してすぐに自信を持って回答できるほどにはなっておらず、そもそも準備段階でそんな疑問を持つことがなかったので、その点は準備不足だったなと反省した。
    他の人の発表では、バーゼル問題の二通りの証明を学んだ。どちらも二重積分をうまく変数変換して計算するものだったので、自分にはわからない部分もあり、流れを掴むことができたというくらいだった。特にヤコビアンについては自力で勉強しておきたい。
  • バーゼル問題の自分とは異なる観点からの証明方法を見て、同じ問題でも異なる視点から見ることで新しい解法が得られることが分かった
  • 今回は、非常に多くのことを学んだ。受講していて、自分の中に新たな知識が入ってくる感覚に言葉で言い表せない心地よさがあった。最初にバーゼル問題の二通りの証明を聞いた。ヤコビアンの変数変換や、三角関数の逆関数の微分など微積分学の知らなかったことを知ることができた。また、バーゼル問題は、リーマンゼータ関数のn=2の場合であったが、一般のnではどうなるのか考えたいと思った。次にオイラーの公式の応用例やその証明を聞いた。自分で別の応用例を考えてみるのも面白いと思った。
  • 変数変換をうまく使うと積分が簡単にできる事がある事。単純平面グラフの点や辺、面の数にはオイラーの公式のような関係があって、頂点の数から辺の数をうまく評価できる事。評価をより良くできないかと考えるのが面白い事。二項係数は正整数であり、母関数が(1+x)^nなので扱いやすい事。
  • 以前自分が発表するときは板書をあまりとらなかったが今日の先輩方や同級生はしっかりとっていてとても分かりやすかっった。僕が依然分かりにくい発表をしてしまった原因はそれだと思う。また定義などをはっきり板書しているのがとてもよかったので自分も真似したい。

2017年11月18日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科3号館 305

  • 当日の講師

    菊地 克彦 助教

  • チューター

    甲斐 海人彦、村上 浩大

  • 実習の内容

    Proofs of THE BOOKの輪読を実施し、9章(Three times π^2/6)の発表、2章(Bertrand’s postulate)の発表、13章の発表(Three applications of Euler’s formula)の発表が行われた。

  • 発表の板書
  • 発表の様子
  • 発表の様子

活動を通して学んだこと

  • 抽象的なものを扱うため、一つの式変形をとっても、はたしてその操作はして良いものなのかどうか吟味していかなければならないということをみにしみて感じた。もっと数字を大事にしていけたらと思う。
  • 数学の内容では、極限操作の順序変換には様々な条件が伴うこと、ベルトランの仮説の前提、オイラーの多面体定理の証明を学んだ。また、このような輪読では担当する範囲を相当深く読み込む必要があることがわかった。
  • 式変形一つ一つに気をつけること
  • まず最初に聞いた、バーゼル問題では、途中でΣと積分の順序交換が可能かどうか、シビアな検討がいる、ということを聞いた。高校数学でlimとlogの交換は断りなく使ってよいとは聞いたことがあったが、特に極限操作についてはそれだけ議論するにも広い世界が広がっている。大学数学の奥深さを実感した。次に自分の担当でもあるベルトランの仮設の別の人の発表を聞いた。素数が無限個あることの証明など自分より照明の質が高かった。最後は、オイラーの公式の証明の発表だった。一般に凸多面体について成り立つことは知っていたが、連結平面グラフまで拡張できることことを100年以上前に証明していたことにも驚いたが、グラフ上の面の部分にグラフを作って考える発想にも感動した。
  • 極限操作の順序を入れ替えるには一様収束性のような条件が必要である事。整数の議論で普段当たり前のように使っている素因数分解の一意性のような定理はそれほど明らかではない事。グラフの議論では極小性やサイクルが無いという条件がうまく生かせる事。
  • 自分で発表の準備をしているときは、気づかなかった問題点が先生の指摘を受けて気づくことができたことは嬉しかったです。自分の読み込みが甘かったことは反省したいです。また、常に疑問を持ちながら本を読むことが大切で、疑問点を解決することが輪読において大切なのだと分かりました。

2017年11月4日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科3号館 305

  • 当日の講師

    小西 由紀子 准教授、菊地 克彦 助教

  • チューター

    甲斐 海人彦、村上 浩大

  • 実習の内容

    教員による数学分野の紹介
    チューター、受講生の自己紹介
    テキスト(proofs from THE BOOK)の担当範囲の割り振り

  • 数学_実習風景担当範囲の割り振りの様子

活動を通して学んだこと

  • 様々な学校からelcasに参加している人たちと交流することができた。次回からの分担を決め、基礎的な記号の読み方や意味を学んだ。
  • 高いレベルの高校生、教員や大学生との交流の大切さ
  • 今回は役割分担を決めた。高校数学であまり見ない記号の説明が少しあった。しかし自己紹介や数学の話題を通じて多数の人と知り合えた。
  • 二項係数の上下からの評価を利用してほとんどの全ての場合にベルトランの仮説が示せる事。
  • 周りのレベルの高さは感じたので、自分も少しでも追いつけるように勉強したい。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート