京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]非線形現象の数理

2018年1月20日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究10号館

  • 当日の講師

    柴山 允瑠 准教授(情報学研究科 力学系数理)

  • チューター

    山中 祥五、本永 翔也、山田 淳二

  • 実習の内容

    ビリヤードの軌道の理論を説明した。参加者にはコンピュータを用いて計算してもらったり、問題が解けた学生には発表してもらった。

  • ビリヤードの壁への衝突回数を計算
  • ビリヤードの衝突回数を用いて円周率を近似する方法について解説
  • ビリヤードの数学理論における未解決問題を紹介

活動を通して学んだこと

  • 最初、長方形と三角形のビリヤードの球の軌道を解析ソフトで見た。長方形の時には基本的に規則的な軌跡が現れた。三角形の時には角が有理数の時は規則的な形になって、そうでないときは煩雑な形が出た。そして三角形の時に何回反射すると出発した辺に戻って来るかという問題を解いた。一応解けたものの自分の解き方が愚直で他の人や先生の解法が綺麗で感動した。その次に2質点の運動という話を聞いた。一見関係なさそうな話だったのに変数をうまく設定することで、三角形のビリヤードの話になってさっきの何回反射するかという問題が使えることがわかって驚いた。その後、円のビリヤードを見た。軌道の通らない部分が円形になっていて綺麗だった。衝突と衝突の間の中心角が有理数の時に出発点に戻って来ることができて、無理数の時に戻ってこれないことの証明を聞いた。無理数の場合は元いた位置に戻って来ることができなくても元いた位置にいくらでも近づくことができるというのを連分数展開という考えを用いて証明していた。連分数展開はどんな無理数でも分数の中に分数を入れ続けることで表せるという考えで、√5や√23でやって見たが面白かった。その次に2のn乗で表される数に最高位が7なものはあるか、またフィボナッチ数列の場合はどうかという問題を解いた。自分は解析ソフトについていたmatlabライクな言語で探索させたので存在することがわかったが、円のビリヤードの問題に帰着させることでエレガントな証明が成されていた。そのあと、楕円や楕円の変形でのビリヤードを見た。楕円のビリヤードは美しい図形を描いていたが、ほかの種類の時にはすこと乱れていたように見えた。ビリヤードの焦線がぎっしりあるような図形は可積分である、という話を聞いたが可積分がよくわからなかったので調べておきたい。また、バーコフの予想というものがあって、全ての可積分なビリヤードは楕円であるという予想があるという話を聞いた。ビリヤードという一見単純に見えるモデルが実は深い分野になっていることに驚いた。
  • 今回は「ビリヤードの数学」を学んだ。ビリヤードといっても、球を落とすためには…という内容ではなく、ビリヤード台にボールが一つあり、それの軌道を考える、といったものだ。ここでは、空気や台の抵抗、落とす穴はないものとして考える。弾性衝突をする(入射角と反射角が等しくなる向きに同じ速さで跳ね返る)とする。まずは長方形の台で、縦と横の長さ、ボールの初期位置とベクトル、そして跳ね返る回数を調節し、軌道を見た。次に、三角形のビリヤードを考えた。三角形と円のビリヤードはコンピュータで軌跡のふるまいを見るだけでなく、理論も扱われた。問1は次に記したものである。「∠A=90°の直角三角形ABCのビリヤードを考える。ただし、K=180/∠Cは偶数であるとする。辺AB上の1点からその辺に垂直に動き出したビリヤードは、次に辺ABにもどるまでにほかの辺と衝突する回数をNとする。NをKを用いて表せ。」 この解答の考え方には驚かされた。頭の固い私には思いつけなかった。跳ね返る辺に対して△ABCに対称な図形を足していくというものである。ここでK=180/∠Cであるから、半径BCの半円状に△ABC及び△ABCに合同な三角形がK個できる。こうすることで、Nは初めの直線と辺ABを移動したものが交わるところまでのほかの辺との交点の個数であることがわかる。この交点の個数はK―1であるから、N=K-1である。また、ここでは記さないが、「問1と同じ状況で、ABがABよりもとても大きいと\frac{N\timesAB}{AC}が円周率に近いこと」や「直線上の2質点の運動の衝突回数」を確かめた。続いて、円のビリヤードを考えた。衝突から次の衝突までを円の中心から見た角度(回転角)は一定であり、その回転角を\thetaとおく。すると、円のビリヤード軌道は\thetaが有理数のとき必ずいつかもどってきて、\thetaが無理数のときもどってこないことを確かめた。また定理1「回転角が無理数のとき最初の位置のいくらでも近くにもどってくる」と定理2「回転角が無理数のとき円のどの弧をとってもビリヤードはその弧に衝突する」を証明した。また、定理2を使って2^nやフィボナッチ数列の最高桁目の数に7があらわれることを示した。最後に、楕円やスタジアム、マッシュルームという面白いビリヤードの軌道を見た。また、軌道の結果の隣に表示されるポアンカレ写像についても教えていただいた。これは衝突のときの位置と速度の向きをプロットしたもので、単純か複雑かの違いを明確に知ることができる。今回の理論も、随分難しかった。知らない公式、わからない式変形はやはり、使いこなせない。特に、円のビリヤードの定理2は理解が追い付かなかった。しかし、三角形のビリヤードでNをKで表す方法に感嘆したり、美しい規則的な軌跡に魅了されたりと最後の講義も楽しく終えることができた。これで、ELCASで受けられる講義が終了したというのはとても残念だ。次回と合宿では、より多くのELCAS生にこの非線形数理の楽しさを伝えられるよう、努力しようと思う。
  • ビリヤードの軌跡に関することを学びました。単なる応用の話かと思いきや、一つの分野として確立していることに驚きました。ここでのビリヤードは、球と台は完全弾性衝突をして、摩擦や空気抵抗がない理想化されたものを指します。前半は三角形のビリヤード台について、後半は円や楕円形の台について考えました。まずはその台でのビリヤードの軌道そのものについて考えます。例えば、三角形なら何回以内に一つの辺に戻ってくるかや、円形なら中心角が有理数なら軌跡は正多角形になって循環するが無理数ならば循環せず、しかし一度衝突した点に限りなく近い部分にいつかぶつかることについて数学を使って解明し、次にそれの結果がどう応用されるのかの演習を行いました。驚いたのは、例えば三角形の台で何回以内に戻るか、というのを全く無関係に見える物理の二物体が何回衝突するかを求めることに、また円形の台のことを2の累乗の最高位が7であるものがあることの証明に用いたことです。とても凄い発想だと思いました。
  • 今回から新しく始まった「ビリヤードの数学」。使われる考え方はすごいシンプルだけど、その挙動が形を変えることによって大きく異なっていて非常に面白かった。特に色々な定理などをビリヤードの考え方を用いて証明していくのがとても楽しかった。高校数学で解いたことのあるような最高位の問題などもビリヤードの考え方を用いることでも解けると分かって意外だった。これから色々な定理や現象などを考えるときには、このビリヤードの考え方を考慮してみたいと思う。
  • ビリヤードのふるまいについて、数値計算や数理モデルを用いて考察していったところがやりがいがあったなと思います。 また、ビリヤードの原理で、ボールを打った時に、スタート位置に戻ってくることはあるかという問いについて考察する上での、知識や考え方が役に立ったなと思います。
  • ビリヤード球の軌跡を追った。反発係数を1とした時の、長方形、三角形、楕円などの形のビリヤード台におけるビリヤード球の軌跡は、形によって異なっており、綺麗で面白かった。三角形のビリヤード台で、ある辺からビリヤード球を発射したとき、ビリヤード球がその辺に戻ってくるまでに何回反射するかを考えた。このとき、私はビリヤード球を動かして考えていたが、同じ分野の受講生の中に、ビリヤード台を動かして効率よく考えている人がおり、発想の転換が必要だと学んだ。

2018年1月6日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究10号館

  • 当日の講師

    矢ヶ崎 一幸 教授(情報学研究科 数理工学専攻 力学系数理分野)

  • チューター

    山中 祥五、本永 翔也、山田 淳二

  • 実習の内容

    ・一般的な1次元写像を取りあげ、不動点のサドル・ノード分岐、トランスクリティカル分岐、周期倍分岐についての理論を説明した。
    ・上記の理論を用いてロジスティック写像に対する解析を行ってもらった。
    ・エクセルを用いて2次元写像について数値実験を行い、1次元写像の場合と同様の分岐やカオス現象が起こることを調べてもらった。

  • サドル・ノード分岐とトランスクリティカル分岐に関する解説
  • ロジスティック写像に対するトランスクリティカル分岐の解析
  • 2次元写像の数値実験

活動を通して学んだこと

  • 今回は前回の話をさらに深めていくものだった。前回はロジスッティック写像についてのみ分岐点の違いを見ていたが、今回は二次関数の式をさらに一般化したものについても取り扱われた。下には計算結果のみ記す。
    〇k_p≠1のとき
    x=1/(1-k_p ) (l_0 Δa+ⅇ)+pが不動点

    〇k_p=1、k_p^’ l_0<0のとき x=±√(-1/(k_p^' ) (l_0 Δa+ⅇ)+p)が不動点 〇k_p=1、l_0=0、k_p^' l_0≠0のとき x=p,-1/(k_p^' ) (l_1 Δa+ⅇ)+pが不動点 x=pのとき  l_1 Δa<0のとき x=pは安定  l_1 Δa>0のとき x=pは不安定
    x=-1/(k_p^’ ) (l_1 Δa+ⅇ)+pのとき
      l_1 Δa<0のとき x=p+Δpは不安定  l_1 Δa>0のとき x=p+Δpは安定

    〇k_p=1、l_1+k_p^’≠0のとき
     (l_1+k_p^’ )Δa<0のとき x=pは安定  (l_1+k_p^' )Δa>0のとき x=pは不安定

     f_a^2 (x)+1/2 (l_0 Δa+ⅇ)-p-yをとくと求められる2つのyの値が不動点である。
     ここからf_a (x)が周期2の周期軌道を持つことがわかる。
    今回の内容は前回よりも一層難しいものであり、正直に言うとついていけなかった。その式が何を示しているか、なぜこのような式変形になるのかなどわからないところがいくつかあった。わからなくなり、冷静に考えられなくなったのも反省すべき点の一つだと思っている。チューターの方に教えてもらい、一応腑に落ちるところまではいけたが、再度考え直し、わからない点を整理する必要がありそうだ。ここまでの写像は1次元だったのだが、最後に少しだけ2次元写像についてExcelでその挙動を見た。理論まではやらなかったが、十分楽しかった。値が少し変わるだけで、こんなにも変わるものなのかと感動した。ELCASの活動の最後にある研究成果発表会では、後半の講義についての発表をやりたいと思っている。二次関数という身近なものが実はこんなにも不思議なものだということを、「非線形現象の数理」の講義に参加していなかった人にも知ってもらいたい。私が後半の講義の発表に携われるかはわからないが、そのために、今回わからなかったところは極力減らしておきたい。次回は講義としてはラストだ。わからないところがあったら恥ずかしがらないでチューターの方に質問して、存分に楽しみたい。

  • ロジスティック写像における分岐についての式変形を学習した。不動点を求める式と、不動点の安定性を求める式が似ていて何度か混同しそうになったが、式の意味を理解しながら解き進めて行くと、今自分が何を求めているかが明確になって、理解しやすくなった。3次以上の高次式の時に解けるようにするために二次式に変形して式の形が大幅に変わったのにも関わらず、結果が正しく導かれたのはすごいと思った。その後、微分を用いてとくと式変形を論理的に導けると聞いて納得がいった。
  • 前回の理論計算の続きから行ったが、前回での理解が甘く、今回理解するのに苦労してしまった。教えてもらいながら理解を深め、この計算がどのように役立つのかも知ることが出来た。わかりやすいところでは、値がどのくらい変化するとどのような誤差が出るか、どのような影響を及ぼすかを予測できるということだった。実際にExcelでグラフを書き、値を変化させた時、全く異なって見えるグラフが現れたのが面白かった。
  • 前回よりも増して数式を用いたように感じられた。ある特定のことを調べるために必要な箇所を求める。そうすることで例えば、「安定」か「不安定」か、どのように分岐するのかが分かってとても面白かった。また、今回では分岐の話も少し具体的になり、分岐の仕方のネーミングなどもとても興味深かった。いろいろな分岐のパターンを知りたいと思った。
  • 前回に引き続き、二次関数の分岐について学びました。色々と複雑な式が登場しましたが、関数の不動点が一定になるか、そうでないかは二次関数を少し変形させた式の係数を見ればわかる、というのが興味深かったです。また、その分岐の種類にも一つの不動点が二つに分岐するサドルノード分岐や一つの不動点がまた別の不動点に交代するように変化するトランスクリティカル分岐などの種類があり、それらの成立する条件もまた、また別の変形をさせた二次関数の係数によって判別できるというのも驚かされました。また、ロジスティック写像が途中でトランスクリティカル分岐をし、その後の地点で周期が2倍になる周期倍分岐を繰り返してカオスに至るということも学びました。
  • 微分の大切さ。微分を使うことで、表記がだいぶ簡単になることが身にしみてわかった。

2017年12月16日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究10号館

  • 当日の講師

    矢ヶ崎 一幸 教授 (情報学研究科 数理工学専攻 力学系数理分野)
    柴山 允瑠 准教授(情報学研究科 数理工学専攻 力学系数理分野)

  • チューター

    山中 祥五、本永 翔也、山田 淳二

  • 実習の内容

    ・ロジスティック写像と呼ばれる、2次関数で定められる力学系が取りあげ、スライドを使用して分岐やカオスなどの非線形現象について説明
    ・周期外力の作用する振り子、歩行ロボット、地球から月へ飛行する宇宙ロケットなど、さまざまな問題で同様の非線形現象が起こり得ることにも触れた
    ・エクセルを用いてロジスティック写像の数値実験を行い、分岐やカオスおよびバタフライ効果について調べてもらった
    ・一般的な1次元写像に対して不動点と安定性の理論について説明を与え、その理論を用いてロジスティック写像に対する解析
    ・1月20日の実習で使用するソフトウェアOctaveをインストール

  • 第4回から6回の実習の内容の説明
  • スライドを使用して分岐やカオスなどの非線形現象について説明
  • エクセルを用いてロジスティック写像の数値実験

活動を通して学んだこと

  • 非線形性を示すために,「安定」か「不安定」かを計算して示す。それがとても難しかったが楽しかった。なぜその計算式で「安定」なのか「不安定」なのかを示すことができるのか。どうしてその計算が成り立つのか。そのようなことを一つ一つ読み取って,解決していく。そういう過程もとても楽しかった。図示したものの正確性を自分の手で証明することがとても気持ち良かった。
  • 初めの40分くらいは矢ケ崎先生が会議出席中だったため、第6回目の「ビリヤードの数学」で使用するソフトをインストールし、少し数値を変えて、どのような球の軌道を描くかを見てみた。少しわかったところもあるが、エラーとなる理由がわからず、あまり使えなかったので、改めて第6回目で学ぶのが楽しみだ。矢ケ崎先生の講義では、まず非線形と力学系の導入の説明があり、その後非線形の実態をExcelを用いて見た。そして二次関数のロジスティック写像についての説明を受けた。そもそも、私たちが取り組んでいる非線形とは次のようなものだ。2つの物理量XとYについて、aを比例定数としてY=aXとなる比例関係となるものを線形、それ以外が非線形という。力学系とは、時間とともに変化する数学モデル全般およびそれらを研究対象とした数学分野である。自然科学や工学、経済学、社会科学などに応用でき、単純な仕組みでも複雑な現象が起こりえる。分岐ダイアグラムというグラフはaを04のときはy座標が1より大きくなってしまうためである。Excelではこのaの値を変化させ、そのグラフの変化を見たのだ。後半ではロンスティック写像f_a (x)=ax(1-x)に対して、
    1不動点 x=0 は 01のとき 不安定
    2不動点 x=x_a は 03のとき 不安定
    ということを式の変形を行って確認した。安定とはすなわち収束を意味し、不安定とは安定でない状態であることだ。ちなみに不動点とはx=x_f、f_a (x_f )=x_fを満たす点であり、a≠1のときx_f=0,(a-1)/aである。これを用いて先の1、2を確認するのである。
    講義の初めにしてくださった非線形の説明は丁寧でわかりやすかった。一応はわかっていたつもりであったが、正しく理解することができ、とても嬉しい。Excelで二次関数の不思議なふるまいを確認するのも楽しかった。後半の講義は随分難しかった。その式があらわすことがわからなくなり、目的が見えなくなることもあったが、講義後、チューターの方の協力を得て無事解決することができた。解決した時の達成感はやはりたまらない。次回は2つの変数を用いた計算があるそうだ。次も頑張ろう。
  • 今回はいよいよ数学的でした。まず、[0,1]の任意のxについて二次関数ax(1-x)に代入する計算をし得られた値をまたその関数に代入し……という単純な動作でも定数aの値によってはカオスの挙動が見られるのが興味深いと思いました。また定数aとxの収束値の関係をグラフにとったときその中にフラクタルのような構造が現れるのも驚かされました。自然界にこの関係が見られることにも数学と自然の間の繋がりを感じられました。ただ、二次関数における不動点定理の証明はなかなか思いつかない発想を求められて、最初は式を見ても何のことかわからないほど難解でした。
  • 実習は、非線形性の説明から始まり、ロジスティック写像・不動点から安定性を求めていく計算へと繋げていく流れでした。 その中で課題として与えられた、不動点x=0の時0<a<1で安定、1<aで不安定の証明では、fa(x)=ax-ax²の形で表すことによって示せるということを時間はかかりながらも、見つけることができたということが大きかったと思います。 また、もう一つの課題だった不動点x=xaは1
  • ロジスティック写像という写像に潜むカオスについて学んだが、比較的簡単な二次関数でも、予測できない挙動をすることがあることに驚いた。ロジスティック写像の分岐ダイアグラムのカオスの部分は一見全てカオスのように見えたが、よく見るとカオスではない部分が当てそれをより詳しく見ると、カオスの部分があって…というようにスケールフリーになっていた。次回はロジスティック写像に潜むカオスの分岐点について学ぶので、講義に遅れをとることなく話を聞きたい。

2017年12月2日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究12号館317号室

  • 当日の講師

    青柳 富誌生 教授(情報学研究科 先端数理科学専攻 非線形物理学講座)
    筒 広樹 助授(情報学研究科 先端数理科学専攻 非線形物理学講座)

  • チューター

    田尻 華奈、枡井 啓貴、堀之内 翔大、窪田 修 、千貫 裕紀

  • ボランティア

    今井 貴史

  • 実習の内容

    スケールフリーネットワークの数理モデルに関して python を用いて数値シミュレーションを行った。まず、最初に背景知識と python の簡単な説明を行い、配布したノートパソコンを用いて学生自身が初等的なプログラミングを体験した。さらに、数理モデルの数値計算して、結果をグラフや図に表す方法を学んだ。最後に、学生自身で数理モデルの変形を行い、チューターや教員のヒントも参考にしならがら、高校生主体でシミュレーションを行った。

  • 計算したネットワークを可視化・分析する
  • シミュレーションの方針を議論・検討する

活動を通して学んだこと

  • ネットワーク構成の数値シュミレーションを行った。このとき、元々の数値にどのような問題があるかを探した上で、どのような数値について調べる必要があるか、あらかじめ見当をつけておくことが大切だった。また、数値シュミレーションにより出てきた結果を見て、ほかの数値と比べて異なる点、際立った特徴などを見出す目とそれを伝える能力が必要だと感じた。
  • 実際にプログラミングしてみることによって、考えた内容や式が正確であるか、また、既出のものと合致しているかどうかなどを見極めることができるようになり、とても面白かった。また、条件を変えてみることによって、色々な変化が生まれるのを見ることもとても楽しかった。これからもPythonを使って,いろいろな物事を考えてみたいと思う。そして、そこから考えられることについても考えてみたいと思う。
  • プログラミングの基礎を学んだあと、社会のネットワークをプログラミングで作るという数理モデルの研究の疑似体験をした。実験としてはまず、前回手計算によって導き出した次数分布を、もとからプログラムしてくださっていた関数を使って両対数にあらわし、そのグラフにあった直線を引くことで、べき分布が3に近い値であることを確認した。その後、初期設定・パラメタ設定・接続確率q(k)を変更することで様々な数値実験をしてみた。つまり、枝の接続確率の変更で遊んでみた。これについては今回も2班に分かれて意見を出し合った。 私の班では、「多いグループには入りにくい→友達の人数(枝の数)が少ないほど新しい友達(ノード)とつながりやすい」「友達が少なすぎる人にも近づきにくいが、多いグループにも入りにくい→ある一定の友達の数(枝の数)に近い値をもつほどつながりやすい」という意見が出た。 その後のコンピュータを使った実験で、私は後者について考えてみた。まず、q(k)=a^(-(k-t)^2 )とし、適当な値a=2、t=100を代入したが、これはエラーとなってしまった。チューターの方のアドバイスによると端の値が小さくなりすぎたためらしい。次に、a=0.5(<1)とすることで(k-t)^2 の前の-を外して考えた。結果は、おおざっぱに見れば山なりのような形になった。ちなみに、これについてのより正しいと思われるチューターの方のグラフによると、山なりで、ある値以上のものは存在しなかった。(おそらく、それ以上になる確率があまりに低すぎるためであろう。)時間がなかったので、今日はここで終了した。 他のグループでは、「《もともと友達(枝)をもっていなかった場合、新しい友達(ノード)とつながる確率は0である。》という初めに提示されたモデルの不十分な点」と「mやk_0を変えたとき」について研究していた。ちなみに、前者はkをk+k_0とすることで解決される。後者は、γ=3+k_0/(m)であるから、mとk_0の両方に関係してくる。 今回は、たくさん反省すべき点がある。言い訳になってしまうが、誤って一部のcellを消してしまい、やり直しているうちに理解が追い付かなくなってしまったことだ。後で周りに聞いて少しわかったが、全てではない。次に、話し合いで意見を出せなかったことだ。積極性に欠ける。次回は、何も思いつかなくても、他のメンバーの意見には自分なりの意見を言えるようにしたい。とはいえ、プログラムによっていとも簡単に再現されるネットワークには感動した。そして、枝の接続確率のルール変更はとても楽しかった。この冬休みにもう一度やりたいと思う。
  • 前回に引き続きネットワークのことを学びました。前半はPythonというプログラミングソフトの練習を、後半はそれを使った実際の数値の計算や数理モデルの改良を行いました。皆でどこがおかしいか話し合っていたときは色々な意見が出て面白かったです。また、実際のデータを見て気づくこと、逆にモデルからわかることがあり、データも理論も大切なことがわかりました。
  • 今回学んだことの中で最も印象に残っていることは、べき分布をコンピュータを使って、数理モデルやグラフに表したことです。このスケールフリーを数式で表していく中で、時刻が経過していくにつれて新たなノードがつながる確率を様々な計算式で表して考えていったことが面白かったです。その計算式が、ノードが持つ枝の本数m=4において、q(ki)~ki+αのα値に様々な数を代入するというものでした。僕は、このαに10000,1,-3を代入してみたのですが、その結果がそれぞれ、傾きγ=4.3, 3.0, 2.4となりαの値が小さくなるにつれて、傾きが小さくなっていくのだなということに気づくことができました。また、m=4なので、αの値が-4以下になった時に確率が負の値になってしまい成立しなくなるということに気づけたことも、大きな成果だなと思います。さらに、同じ条件下で何度か実験を繰り返してみたところ、0.1~0.3ほどの誤差が生じるということに気づくことができました。この実験を全く同じ条件でやっているにも関わらず、実験結果が変わってくるという興味深い結果を得られたことが、僕にとっては非常に大きな発見でした。
  • ピークを持つ入力に対する応答が直感に反することであることに気づくことができた。また、ネットワークというのは現実問題と深く直結している話題であると再認識できた。
  • 前回数式を通して学んだネットワークの構造をプログラミング言語で記述したシステムを用いてシミュレーションするという回であった。様々な条件のもとでシミュレーションするという時間にグループで考えてから実行したが、その際情報交換や結果のまとめ方に苦労した。

2017年11月18日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究12号館317号室

  • 当日の講師

    青柳 富誌生 教授(情報学研究科 先端数理科学専攻 非線形物理学講座)
    筒 広樹 助授(情報学研究科 先端数理科学専攻 非線形物理学講座)

  • チューター

    田尻 華奈、枡井 啓貴、堀之内 翔大、窪田 修 、千貫 裕紀

  • ボランティア

    今井 貴史

  • 実習の内容

    社会や生命に見られるネットワークの特徴に関して一般的知識を講義し、その後、スケールフリーと言われる性質と、それを説明する数理モデルに関して、理論解析を行った。具体的には、2グループに分かれて、ヒントも参考にしならがら、高校生主体で解析を進めた。

  • スケールフリーネットワークを解析する漸化式の議論の様子
  • 数理モデルの考え方の議論の様子
  • 数理モデルの理論解析を高校生のグループで議論する様子

活動を通して学んだこと

  • ネットワークにおけるスケールフリーの特徴を数式を用いて理論的に示せたことがとても面白かった。受講生のあいだで意見を出し合い、結論まで導いていく過程で、一人一人が考え、間違いを恐れずに発言していくことの大切さを学んだ。
  • スケールフリーネットワークにおけるノードと次数の数を考えることがとても楽しかった。新しいノードが入ってくると枝がこうなるから次数がこうなって…のようにして順を追って段階的に解き進めていくのが面白かった。また,実際にネットワークを考えていくことで現代のネットワークについても考えることができた。次からもネットワークの生成をノードや次数の観点から考えたい。そのためにも「不要なものを切る度胸」を身につけていきたいと思う。
  • 生命や社会の「つながり」を科学する 社会や生物のネットワークの数理モデルの理論の基礎に触れた。つまり、様々なネットワークを抽象化し、それらに共通する特徴を調べるといったものだ。前半はMilgramの手紙渡しの実験や俳優のつながりの例を用いて、node(頂点)どうしのlink(枝)のつながり方に着目した。このとき、対数(log)を用いることによって増加の仕方が非常に緩やかになり、考えやすい。また、次数分布を両対数グラフで見た場合に見られる直線の傾きγの分布を見た。このようなべき分布のネットワークをスケールフリーとよび、スケールを変えても同じように見えるという特徴がある。べきの値は2~3にあることがほとんどだ。 後半は2つの班に分かれてγを実際に計算してみた。まず、ノードの総数N_tと次数の総数K_t、次にある時刻t+1にノードⅈに新たな枝がつながる確率q(k_i )を求めた。これを用いて時刻t+1のk本の枝を持つノード数の期待値の漸化式《n(k,t+1)=n(k,t)+Δ(k,t)-Δn_- (k,t)》をk>mのときとk=mのときに場合分けして考えた。
    k>mのとき n(k,t+1)=n(k,t)+(k-1)/2t n(k-1,t)-k/2t n(k,t)
     k=mのとき n(m,t+1)=n(m,t)+1-m/2t n(m,t)
    ここでP(k,t)=n(k,t)/tとすると
    k>mのとき P(k,t+1)=P(k,t)+(k-1)/2t P(k-1,t)-k/2t P(k,t)
     k=mのとき P(m,t+1)=P(m,t)+1-m/2t P(m,t) よって
    k>mのとき P_∞ (k)=2m(m+1)/k(k+1)(k+2)
     k=mのとき P_∞ (m)=2/(m+2)  ゆえに、時刻tのk本の枝を持つノードの割合は
     P_∞ (k,t)→P_∞ (k)∝k^(-3) (t→∞)  となる。
    私はネットワークの仕組みを計算で出すことができるというところに感動を覚えた。後半の計算は少々難しく、特に《tが非常に大きくなった時にほとんど影響のないものは考えなくてもよいものとする》という作業には戸惑った。わからないこともあったが、班のメンバーが優しく教えてくれたので納得して先に進むことができた。私はまだ自分の意見がちゃんと言えず、随分と弱気な発言になってしまったので、他のメンバーを見習ってもう少し堂々と話せるように努めたい。また、複雑怪奇なネットワークの謎を、今高校で習っているような計算を使い一つ一つ紐解いていくことにワクワクし、数学の素晴らしさも再認識することができた。
  • ネットワークについての基本的なことと、スケールフリー型の分布の特徴を理解することができました。また、スケールフリー型の分布を生み出すアルゴリズムの例を知り、そのモデルが本当にそうなっているかを確認しました。それは、「各時刻で決まったリンクを持つノードを追加してだんだん成長するアルゴリズムで、繋がっている枝の数に応じて新しく与えられたノードがリンクする」というもので、すなわちすでにたくさん繋がりを持っているものがさらに枝を得やすくなるというモデルなのですが、これが友達の数や所得、さらには体内の代謝ネットワークまでも大雑把ですが表しているので驚きです。アルゴリズムを解析して、実際にべき分布の式が出てきたときは感動しました。
  • ネットワークの理論解析をしていく上で、ステップを踏んで一つずつ取り組んでいくことの大切さを実感しました。あるノードに新たなノードがつながる確率を求める作業から、新たにk本の枝をもつ期待値、次数をk=mとした時のノード数の漸化式など徐々に複雑な計算をしていくことで、ネットワークの構成方法を分析していく作業が想像以上に難しかったです。
    また、スケールフリーネットワークや、べき分布など初めて聞く用語も多くあり、これら一つ一つがネットワークの構成に深く関わっているのだなということも強く実感しました。  さらに、感染症をはじめとする疫病や、脳・神経科学などにまでネットワークが影響しているということにも非常に驚きました。  このように、今回学習した内容はネットワークのモデルを考える上で、土台となる非常に大切な内容です。だからこそ、次回までに今回の実習内容を定着させて、数値シミュレーションの学習につなげていければと思います。
  • 今回はネットワークに関する二回の講義の一回目で、スモールワールドネットワークとスケールフリーネットワークの違いや、スケールフリーネットワークの特徴を数学的な観点から捉えるという講義だった。ネットワークには何種類かあると言ったことや、似たような例であっても注目する点によって様々な考察が得られることがわかった。数学的にネットワークの特徴を考察する場面では、学校の授業で一通り習ってはいたもののイマイチ使う場面をよくわかっていなかった数列をフル活用して問題を解いたので数列が実用的に役に立つことを初めて知ることができた。問題を解き始める前に提示されていた結果に対して数学的に問題を解き進めるに従って近づいていく感覚に感動した。次回はコンピュータのシミュレーションを用いてネットワークについて考察すると聞いてとても楽しみだ。

2017年11月4日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究8号館217室

  • 当日の講師

    宮崎 修次 講師(情報学研究科 先端数理科学専攻 非線形物理学講座)
    筒 広樹 助教(情報学研究科 先端数理科学専攻 非線形物理学講座)

  • チューター

    田尻 華奈、鉈落 佳奈

  • ボランティア

    小林 仁美

  • 実習の内容

    [全般的な話]
    配布資料の説明、 専用ホームページのURLの配布、 Einsteins Anekdote (相対論を一般の人にわかるように説明してもらえますか?と問われたアインシュタインは何と答えた?)、 情報学科の配当表(科目説明とこのコースとの関連)
    [プラズマ・分光]
    白熱電球,LED電球,蛍光灯,小ネオン管,スペクトル管の放つ光、回折格子を用いた簡易分光器の組み立て、電子レンジプラズマ(その光の正体は? どうやって解析?)、分光  
    [スーパーコンピュータとは?]
    心臓のシミュレーション(ビデオ上映)、自動車設計や天気予報などへの応用
    [同期現象]
    メトロノームの実験、様々な同期現象の説明、同期の解析(線形相互作用の場合)
    カオス・フラクタル、コメントペーパー記入、記念撮影
    表計算ソフトによるローレンツ系のカオスの時系列とアトラクタの描画の実習、鏡と電子レンジを用いたフラクタル放電痕の作成、海岸線や放電痕のフラクタル次元、二重振り子のカオスの観察

  • 非線形現象の数理_実習風景電子レンジで作成したプラズマ
  • 非線形現象の数理_実習風景回折格子を用いた簡易分光器によるスペクトル管の発光の観察
  • 非線形現象の数理_実習風景測定に用いた分光器
  • 非線形現象の数理_実習風景スーパーコンピューターに関する解説
  • 非線形現象の数理_実習風景複数のメトロノームの同期の観察
  • 非線形現象の数理_実習風景表計算ソフトによるローレンツ系のカオスの時系列やアトラクタの描画の実習
  • 非線形現象の数理_実習風景電子レンジと鏡を用いて作成したフラクタル放電痕
  • 非線形現象の数理_実習風景二重振り子によるカオスの観察

活動を通して学んだこと

  • 観察することから仮説を立て、検証していくことの大切さ、身の回りの不思議な現象を、物理的に証明していくことの面白さを学んだ。カオスの魅力についても触れることが出来た。
  • まず第一に基盤コース前期と大きく異なり非常に驚いた。一気に専門的になったように感じ,難しさも感じたが、それよりも面白さを大いに感じた。物質が出す光の色が原子や分子の種類によって異なることが非常に面白かった。スパコンが身近な生活に利用されていることにもとても驚いた。また、同期現象の例を用いた計算式も興味深く面白かった。身近な同期現象について調べてみたいと思った。特に印象に残っているのは「カオス」で、鏡を電子レンジに入れてチンする実験が面白かった。「非線形」独特の美しさに非常に魅力を感じた。
  • 後期の進め方や情報学科の基本的なことを聞いた後「プラズマ・分光について」「スーパーコンピュータとは?」「同期現象」「カオス・フラクタル」についての講義・実験をしていただいた。
    ~プラズマ・分光~
    私が一番興味を持ったのはこの分光の話である。特に水素・ヘリウムネオン・ヘリウムの発光の様子を分光器で見たときは大変面白かった。分光することで目ではわからない違いも成分まで分析することができるということは天体の観測にも応用されているらしい。作った簡易分光器で自分の家の電気を調べてみたり、ろうそくの火を分光してみたりと違いを楽しんでみた。ちなみに、普通のろうそくでは連続光だったが、炎の色が赤や青、緑といった特殊なろうそくはスペクトルの線がはっきりしていて、特にオレンジの線の強さが異なった。シャーペンの芯と針の電子レンジの実験は発光する成分が結局わからなかったのが気になる。
    ~スーパーコンピュータ~
    以前、スーパーコンピュータ『京』が完成したときだったと思うが、それについてのニュースを見たときは「へぇ、すごいなぁ」と何がすごいのかもいまひとつわからずに感心していた。が、今回の解説でその素晴らしさを今更ながら理解することができた。特に心臓の動きの再現では、スーパーコンピュータの性能をよく示されていると思う。今後の活躍も大いに期待できる。
    ~同期現象~
    メトロノームと糸に吊り下げた実験は以前にも聞いたことがあったが、心臓の収縮やアキネジアといった私たちの身近なところでも大きく影響を及ぼしていたのは知らなかった。拍手がだんだんそろってくるのも、他人への協調の心理と会場の音による振動の共振が関係しているのだろうか。同期の解析では特性方程式のところだけ理解が追い付かなかったが、このようにして同期の発生を示すことができることに、数学との関係の深さがうかがえた。さらに、今回の計算は板を介した相互作用がk(y_n-x_n)と仮定したときであって実際は違うという。より複雑な計算が必要なようだ。
    ~カオス・フラクタル~
    コンピュータを使ってグラフを作成し、カオスやフラクタルを見た。思いもよらぬ小さなハプニングがあったことと式の理解に長い時間が必要だったことにより、講義時間内には理解できなかった。しかし、出来上がったグラフは確かに魅力的な形だったので、お借りした「Python」とパソコン内のデータを使って、再度挑戦してみようと思う。
  • 非線形現象が様々な分野に影響を及ぼしていることです。今回の実習では、光のスペクトル、スーパーコンピュータ、同期現象とカオス・フラクタルについての説明を受けました。 光のスペクトルの話では、発光が原子の電子が元の位置に戻ることによってわかることや光のスペクトルを見ればどの原子が含まれているかを判別できることを学びました。 スーパーコンピュータの話ではスパコン京の説明とスパコンを使ったシュミレーションの例を知りました。 同期現象の話では、個々のリズムを持ったものがだんだん揃ってくる同期現象とそれには個々の相互作用が働いていることを学びました。 カオスの話ではExcelで微分方程式も解けることや、例えば気流の流れなどにカオスとフラクタルが垣間見えること、カオスとフラクタルは正反対に見えて同じところに出現することなどを知りました。
  • 最も印象に残った実習が、電子レンジプラズマと分光測定の観察です。シャープペンシルとまち針を電子レンジで温め、発光する様子を観察するという実験が非常に興味深かったなと思います。 シャープペンシルを温めたときに、あれだけ激しい光を発したことが非常に驚きで、どの物質がどのように光を発しているのかを見きわめるのが、とても難しい実験でした。  その後におこなった、原子の分光では、水素と水銀では全くちがう光の色を発しているのだということを学んだり、実際につくってみた簡易分光器でスペクトルを得ることができるということを確認してみたりと非常に内容の濃い活動だったなと思います。 これらの実験・観察・説明から、物質から出される光が、何の原子・分子に由来して出されている光なのかということを、突き止めることができるということを学べたと思います。また、より詳細に観察すれば、同じ物質でも、質量や体積、温度や水分量のちがいによって異なる光が発せられるのではないかなということも考察できました。 スーパーコンピュータの説明では、実際に実験することが難しい現象を、シミュレーションすることができるという点に魅力を感じました。 私は、京コンピュータを実際に見たことがあったので、イメージがわきやすく、あれだけ大きなコンピュータを動かすために必要なフロアや空調システムの重要性も、よく理解できたと思います。 この説明で、京コンピュータの性能を上回るスーパーコンピュータがつくられた時、未来がさらにひらかれていくのだなということを実感することができました。 同期現象についての説明は、不思議な現象が多かったなと思います。特に、バラバラだったメトロノームの動きがそろった時はとても驚きました。この不思議な現象には、糸や台など多くの要素が関係しあっていることを学んで、身近なところに同期現象が潜んでいたのだなということを気づかされました。 他にもホタルの発光タイミングがそろっていくことや、橋を渡る人の歩行リズムがそろう様子などを実際に映像で確認して、同期現象は、私たち生物の生活にも大きく影響しているのだなということを痛感しました。
  • 今回の実習で学んだことは2つある。1つ目は非線形の現象は身の回りに多くあるのに関わらず、高校の内容ではそれらが理想化、もしくは理想的な条件のみを考えているということだ。学校で勉強をしていると、理想的な条件に慣れてしまって身の回りの景色に目が行かなくなりがちになってしまうということだと思った。また、非線形の方程式は一般には解くのが難しいとなっているが、特殊な場合では厳密に解くことができるということなのか気になった。また、メトロノームの同期現象については実際に数値シュミレーションを行っている人がいることがわかったので、どのような立式をしているのか文献にあたってみたい。 2つ目は非線形現象を扱う際のコンピューターの重要性だ。複雑さ故に計算機なしでは研究ができない中で計算機の仕組みを理解することを怠ってはいけないことがわかった。実習でプログラムを組むこともあるということなので、予習しておきたい。
  • 後期の講義スタイルの雰囲気がつかめた。非線形現象については今まで全く知らなかったが、電子レンジプラズマや原子の発光の分光、メトロノームの同期現象を通じて線形現象と非線形現象の違いを何となくではあるもの理解することができた。メトロノームの同期現象を線形近似することで手計算で方程式が解けることと、エクセルを用いることで非線形的な方程式を解けることがわかった。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート