京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]植物細胞の構造と機能

農学研究科 樹木細胞学分野

2018年1月27日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 農学部総合館246など

  • 当日の講師

    高部 圭司 教授

  • チューター

    横山 誠人、麦尾 祥多

  • 実習の内容

    最初にNoble Research Instituteの中島仁博士より「宇宙の植物」と題して、スペースシャトルや国際宇宙ステーションで育てた植物の特徴に関し、講演していただいた。受講生からは活発に質問が出され、宇宙での植物のみならず、海外で研究することに関しても関心を持ったようだった。その後、透過電子顕微鏡を用いて、数種の植物の構造を観察し、受講者各自が顕微鏡写真を撮影した。

  • 透過電子顕微鏡観察1
  • 透過電子顕微鏡観察2

活動を通して学んだこと

  • 花粉と柱頭の関係を調べたことで、柱頭がネバネバする理由がわかった。
  • 中島仁先生の話を通して、研究の面白さや、新たな価値観を学んだ。透過型電子顕微鏡でオリーブ、ラン、コケ、サボテンの細胞を観察じ、その構造を学んだ。
  • 実際に活躍されいる研究者の方から話をきくことで、世界で今注目されている分野を知ることができ、自分の視野を広げることができました。
  • それぞれの細胞は異なった特徴があるとは思っていたが、実際に見てみると著しく顕著な差がありビックリした。サボテンの細胞を自分は観察したのだが、教科書の細胞のように綺麗な細胞が撮れて嬉しかった。当然のことではあるが、電子顕微鏡は電子線を出しているので、観察する切片に穴をかけることもあることを知れた。
  • まず初めに、オクラホマで植物の研究を顕微鏡を用いて行っている中島仁さんに様々なお話を伺った。中島さんは、ほとんど無重力である国際宇宙ステーションでも成長し、効率よくCO2を吸収したりO2を排出し、さらに食用にもなるような植物の研究を行っていらっしゃる方だ。アメリカの研究室には日本人は中島さん1人だけで大変なことも多いと聞いたが、様々な国の研究者と意見を共有できる環境はとてもいいと感じた。お話の中でも、根毛の先端にGFPを取り込んだシロイヌナズナを観察している動画でGFPの発光の強弱が根毛の先端部分で周期的に変化しているものは非常に興味深かった。それは、今までに植物が人間と同じように拍動しているなんて考えたことがなかったからだ。中島さんのように日々研究を重ねている研究者は、自分が研究していることが世界で初めての試みである可能性を秘めているという点においてとても魅力的な職業だと思う。また、中島さんはスペースシャトルが発射する瞬間の光に反応してシャッターを切れるカメラを用いて写真撮影も行っている。今回、スペースシャトルが地球から宇宙に出ていく瞬間をとらえた写真をいただくことが出来たので大切にしたい。その後、電子顕微鏡で、オリーブの葉とサボテンとコケを観察した。コケはあまりきれいに見ることはできなかったが、光学顕微鏡で見えたのとほぼ同じような構造が見られた。オリーブの葉を電子顕微鏡で見ると、海綿状組織と柵状組織の細胞の集まり方の違いを確認できた。また、サボテンでは、ずっと見たかった道管と師管(維管束)を見られて面白かった。そして、核・葉緑体・ミトコンドリア・液胞がすべてそろっている細胞がきれいにみられてよかった。
  • 中島先生に、海外で研究者として働くことの魅力や、人生の楽しみ方を学んだ。透過型電子顕微鏡の観察では、葉緑体の階層構造を実際に見ることができ、深く感動した。
  • 顕微鏡を使って植物を研究している中島仁さんのお話を聞いた。過酷な状況下でも育つ植物を研究されていて、NASAと共同して行う研究では宇宙で育つ植物を調べていると聞いた。話の中で、顕微鏡はただ拡大してみるだけでなく、レーザーで細胞を切るときに使ったり、PGFを使って物質の移動を観察したりもできることがわかってより興味を持った。また、中島さんが、人から頼られるというのはなによりもうれしいことだから、人から頼られるように努力するとおっしゃっていたのが印象的だった。私も人のために頑張れるような人になりたいと思った。
    今回の実験では、電子顕微鏡では植物の木口面を観察した。ランとコケは1つの細胞の端に葉緑体があって、その中にデンプンが入っていた。葉緑体が端にあるのは細胞の外からの空気と水を取り入れやすくするためで、葉緑体のそばには脂質体があることもわかった。サボテンは他の植物とは少し違い、内部がスポンジ状になっていて間隙組織があり細胞壁が薄く葉緑体は少なかった。それは、サボテンが乾燥地域で育つから水を吸ったり蓄えたりしやすく、スポンジ状のところを多くしており、他のものより茎が太いため、茎の中までは太陽光が届きづらいから葉緑体が真ん中にあまりなく、表皮に多くなっているのだと思った。細胞壁が薄いのはなぜかわからなかったので調べて見たいと思う。驚いたのは、道管には丸い輪が重なって細長い管になっているものとらせん構造のものがあることで、どちらも道管が成長しやすいように工夫されて作られていて不思議だと思った。

2018年1月6日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 農学部総合館S246他

  • 当日の講師

    高部 圭司 教授

  • チューター

    中村 雄太、麦尾 祥多

  • 実習の内容

    薄切片作製用のガラスナイフの作製方法に付いて説明し、実際に受講生に作製させた。その後、ウルトラミクロトームを用いてコケ、オリーブの葉の1μm厚さの切片を作製し、染色した後、光学顕微鏡で観察し、写真撮影をした。あらかじめ作製されたユリの花粉、柱頭の超薄切片を透過電子顕微鏡で観察し、写真撮影した。

  • 透過電子顕微鏡観察
  • 透過電子顕微鏡観察に関する説明

活動を通して学んだこと

  • 植物の細胞の中がどうなっているかを知りました。教科書では綺麗にうつった写真、整えられた図でしか紹介されないので、実際はこうなっているのか、という発見ができました。液胞の主張があんなに強いとは思いませんでした。
  • いろんな試料を樹脂に包埋して1μmの切片をつくって観察した。オリーブの葉は教科書にでてくるままの組織だった。実際に観察してみると、葉の表面の方だけではなく内部にも葉緑体が散らばっていたり、細胞を支える細胞があることも知った。また、染色液の染まり具合でリグニンの量の違いがわかることもわかった。コケの葉は、形が全く想像できなかったのだが、水に浮かぶハスの花と葉を切ったような形で、中には丸い細胞が一列に並んでいた。ハスでいう花の部分には維管束がみられた。次に、走査型電子顕微鏡を使ってユリの花粉と柱頭を観察した。花粉は内部に小さな丸い細胞がたくさんあり、染色された色の違いから3種類に分けられた。けれど、いくら拡大してもその中に何かあるようには見えなかった。柱頭は倍率を上げるにつれて細胞壁をつなぐ糸のようなものや、核の中のヒストン、葉緑体を持つミトコンドリアになる前の色素体というものまで構造がどんどん明らかになっていって楽しかった。特に、ヒストンは教科書で習ったが、実際に自分が見られると思っていなかったのでとても興奮した。最も驚いたのは花粉と柱頭のまわりにある粘性のある物質を観察したときで、ただのネバネバだから細胞は見られないと思っていたのが、1万倍くらいに拡大したときに小さな黒い点がいくつか見られた。やっぱり実際に観察しないと何があるかわからないのだと改めて感じた。今回観察して見つけたものがどういう機能を持つものかをもっと観察して考えたい。
  • まず初めにダイヤモンドのついたミクロトームで樹脂に包埋した試料を厚さ1μmに切り、切片を作っているところを見た。この前に自分たちでヒノキのプレパラートを作った時は20~30μmに切ったのだが、それよりも薄いので肉眼では水の中に何かが浮いている程度にしか見えなかった。次に、作っていただいたコケの葉やオリーブの葉のプレパラートを光学顕微鏡で見た。コケの葉とオリーブの葉の決定的な違いは、葉の内側の構造だ。オリーブは教科書などでよく見る構造で、葉の表から表皮→柵状組織→海綿状組織→表皮の順に並んでいたが、コケの葉は全く違っていて細胞1つ1つがむき出しのままだった。これは日光があまり当たらない場所でも効率よく光合成をおこなうための工夫ではないかと思う。光学顕微鏡でも、細胞の中にあるミトコンドリアや葉緑体も見えて感動した。しかしもっと感動したのは、最後に透過型電子顕微鏡で柱頭と花粉を見たときに、細胞質連絡や粗面小胞体までも確認することが出来たことだ。さらに、透過型電子顕微鏡では前回も走査型電子顕微鏡で見た花粉の凸凹の先だけが切られたところも見ることが出来たのだが、それは想像していたものよりもはるかにきれいな六角形だった。基盤コース前期の初めに聞いた講義のフラクタルの美しさを感じた瞬間だった。次回はサボテンやほかの植物も透過型電子顕微鏡で見ることが出来るので非常に楽しみだ。
  • 0.1μmに切ったオリーブ、ユリの柱頭、ユリの花粉、コケの植物細胞を光学顕微鏡で見た。電子顕微鏡の使い方。電子顕微鏡でユリの花粉、ユリの柱頭を見た。
  • ◯花粉 ・表面にある凸凹が見えた。・中には六角形のものもあった。・染色に違いがあったので中に含まれる成分に差があるように思われる。
    ◯柱頭 ・外側の方と内部で細胞壁の染色の染まり方が違った。(外側の方が濃く染まっていた)・柱頭の先端から分泌物があるのが確認された。・細胞同士の間に原形質連絡が見えた。・液胞、核、粗面小胞体、ミトコンドリアなども見えた。
    ◯オリーブの葉 ・維管束、柵状組織、海綿状組織が綺麗に見えた。・葉の裏側の方に気孔があった。
    ◯コケ ・形が予想外で驚いた。どうしてあのような形をしているのか不思議に思った。・オリーブのようにはっきりとした維管束は確認できなかった。
  • 電子顕微鏡で写真を撮るときは、何を撮っているかわかるように写真を撮ることが大切だと言うこと。
  • 透過型電子顕微鏡での、観察方法 ・花粉や柱頭の細胞の内部構造 

2017年12月16日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 農学研究科森林科学専攻 機器室

  • 当日の講師

    高部 圭司 教授

  • チューター

    櫻井 みづき、有泉 慧

  • 実習の内容

    凍結乾燥された試料を高分解能走査電子顕微鏡用のスタブの上に載せた。試料に白金をコーティングし、高分解能走査電子顕微鏡で観察して、写真撮影した。観察した試料は、ユリの花粉、ユリの柱頭、オリーブの葉、コケの葉、ランの葉、サボテンの維管束、サボテンのトゲである。受講生各自が2枚の写真撮影を行った。

  • 高分解能走査電子顕微鏡で試料を観察
  • 高分解能走査電子顕微鏡で試料を観察

活動を通して学んだこと

  • 普段見ている植物について今回は、電子顕微鏡で観察することができたので、までは見れない特徴がわかった。その中でも、花粉の形には驚いた。ラグビーボールのような形をしていて、その周りにはツブツブがいくつもついていて綺麗だった。特に花粉管が伸びているところを見られたのは大変良かった。
  • 見たり触ったりするだけでは気がつかない構造をたくさん知ることができた。 サボテンのトゲとトゲの間のツルツルしているように見えるところに小さなトゲがあったり、他の植物でも表面はふつうに見えるのに顕微鏡で見るとトゲトゲになっていたのには驚いた。花粉は表裏で形が違っていて片側だけ真ん中がへこんでいた。これは花粉管が伸びるためのところなのか、柱頭に花粉をつけやすくするためなのかを疑問に思った。また、今まではくちびるのような形しか見たことのなかった気孔の違う形のものを今回の見つけたが、この気孔の構造の違いはどこから生じるのかを疑問に思った。 今回の活動では、植物は人間にわからないくらい小さな規模で外敵から身を守るためであったり、うまく身を守る工夫がされているということがわかった。
  • 肉眼で見ていたときは気にならなかった部分まで観察することができたので、植物が複雑な構造をしているということを改めて実感することができました。
  • ◯走査型顕微鏡の試料の作り方 ①観察物(乾燥させる)を乗せる台の上に導電テープを貼りくっつける。②くっつかない時や導電性が低い時は導電ペーストを使う。③真空に近い状態にして均一に白金でコーティングさせて完成。
    ◯百合の花粉と柱頭 ・花粉の表面には突起物が規則的に並んでいる。 ・柱頭の細胞には粘性のある物質が付いている。 ・柱頭の細胞の間を縫うようにして花粉管が伸びている。
    ◯サボテン ・トゲの付け根には細かなトゲがいっぱい生えている。 ・トゲの先端は返しが付いていて一度刺さったら抜けにくい構造になっている。 ・サボテンも維管束を持っているが気孔らしきものは見つからなかった。
    ◯オリーブ、ラン、こけの葉 ・オリーブの葉にあるのはよく知っている形の気孔ではなく、もっと派手な形のものだった。 ・ランの葉には気孔があり、表より裏の方がその数は多かった。 ・こけの葉は小さなトゲを持っていた。
  • ユリの花粉、ユリの柱頭、ラン、オリーブ、サボテン、コケの植物細胞を走査型顕微鏡で見る
  • 今回は、事前に自分たちが顕微鏡で観察してみたいと言っていたほとんどすべての植物を走査型電子顕微鏡で観察し、写真を撮ることができた。まず初めに、電子顕微鏡で観察する下準備として、観察物を高真空の中に入れて全体に白金を付着させる作業を見た。白金を付着させる際に部屋を暗くさせると、白く光って見えた。これは、蛍光灯が光って見える原理と同じそうだ。次に走査型電子顕微鏡の中に観察物を入れて観察した。ユリの花粉や柱頭、サボテン、コケなどを見た。観察してみると、どの植物も想像できないような構造が見えてきたが、一番私の想像を超えていた植物は自分が一番見たかったサボテンのとげの部分だ。サボテンのとげは肉眼で見ると、とがっていて痛そうに見えるが800倍に拡大して見てみると、とげの先が曲がっていて全くとがっていなかった。これは、空気中に存在している中で何かの物体に衝突して角が丸くなっていくと聞いた。先はとがっていなかったが、釣り針の返しのようなものがついていて、一度刺さると外れにくいような構造になっていた。また、花粉も電子顕微鏡で見てみると想像以上に凸凹していて、おもしろかった。柱頭を拡大して見たときに、花粉が柱頭につき受粉した状態で固定されていたので、花粉管が伸びているところを観察できた。 光学顕微鏡で見た像がコンピュータ上に出てくるのと、電子顕微鏡で見える像がコンピュータ上に出てくるのでは、電子顕微鏡で見るほうが細かいところまではっきり見えるので、像が浮き上がってくるときは、非常に興奮した。

2017年12月2日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 農学部総合館S246他

  • 当日の講師

    高部 圭司 教授

  • チューター

    櫻井 みづき、高居 知弘

  • 実習の内容

    前回作製したヒノキの永久プレパラートを用いて、各自が光学顕微鏡写真を撮影した。サボテンの凍結切片を作製し、プレパラートに載せて、光学顕微鏡写真を撮影した。あわせて、ユリの花粉、コケの葉も光学顕微鏡写真を撮影した。

  • 光学顕微鏡写真の撮影
  • 光学顕微鏡写真の撮影

活動を通して学んだこと

  • 前回作成したプレパラートの観察、及び、サボテン、花粉、苔の観察を行った。プレパラートについては木口面が綺麗でなかったのは残念であった。後者の観察はどれも美しく興味深いものであった。特に花粉は綺麗であった。次回はこれらを電子顕微鏡で観察するので、さらに楽しみだ。
  • ヒノキの断面とコケ、サボテン、花粉を顕微鏡で観察した。そこで、まず驚いたのがヒノキに道管はないということだ。仮道管という1つ数ミリ程度の細根から先までずっとつながって水を運んでいるのだと知った。どの細胞も見たことないものばかりでとても新鮮で楽しかった。特に今回興味を持ったのがサボテンで、サボテンは砂漠の植物だから乾燥するし、気候も違うのでいつも見る植物とは違う細胞があるのかなと思っていたけれど、意外にもあまり変わらず維管束も存在した。それなら、どうやってサボテンは砂漠の中を生きているのか、とても気になったので調べてみたいと思う。様々な植物細胞を見てみて、同じ機能を果たす細胞でも植物によって形や作りが違っていたりして、植物が進化の過程で生き抜くために変化してきたことを感じた。植物によって違う細胞の構造をもっと観察していきたい。
  • 樹木だけでなく他の植物も観察することで、植物細胞は意外と違いがあったり、それでもちゃんと理にかなった構造をしているということを知ることができました。
  • ①プレパラートを顕微鏡で観察して、顕微鏡写真を撮る
    ・木の色の薄い部分から濃い部分までが1年分の年輪になっている。・晩材の細胞は大きく、早材の細胞は詰まっている。・仮道管は短いものが多数が繋がっている。
    ②サボテンをカットして試料を作る。
    ・サボテンのように柔らかいものをカットするときは、機械の台を冷やして固めて切る。
    ③花粉やコケを光学顕微鏡で観察する。
    ・花粉の表面は凸凹になっている。・コケの葉緑体は規則的に並んでいて綺麗。
  • ヒノキの細胞の構造
    コケ、サボテン、花粉の細胞の構造
  • 自分たちが前回、顕微鏡で観察してみたいといったものの中から先生が用意してくださった『ユリの花粉』『サボテン』『コケ』と前回作った『ヒノキ』のプレパラートを光学顕微鏡で観察することができた。まず『ヒノキ』を見たが、1つの器官でも3つの側面から見てみると全く違うように見えた。ヒノキは針葉樹林だから細胞が比較的まっすぐに並んでいて、分かりやすかった。次に自分が見たかった『サボテン』の凍結切片を作り観察した。ヒノキをミクロトームで切るのと少し感覚が違い、凍っていたのが溶けてしまうと切ることはできないうえに、切るとクルッと丸くなってしまうことが残念だった。しかし、実際に光学顕微鏡で見てみると、維管束を確認することができた。初めてサボテンの維管束を見られて感動した。最後に『ユリの花粉』と『コケ』を見た。花粉は想像していた以上に周りがトゲトゲしていて、ものにくっつきやすい構造をしていた。これは、子孫繁栄のためにできるだけ多くの花粉を遠くまで運びたいという目的があると分かるが、コケの葉の側面もギザギザになっていたのが不思議だった。

2017年11月18日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 農学部総合館S246、S247

  • 当日の講師

    高部 圭司 教授

  • チューター

    中村 雄太、横山 誠人

  • 実習の内容

    高部教授より、実習の概要説明、ならびにミクロトームを用いた切片作製法と永久プレパラートの作製方法の説明があった。その後、受講者各自が、あらかじめ用意されたヒノキのブロックを用いて、30μm厚さの横断面、接線面、放射面切片を作製した。引き続き、切片にサフラニン染色を行い、水洗、脱水、透徹処理を行った後、カナダバルサムを用いて永久プレパラートを作製した。

  • スライディングミクロトームを用いた切片の作製
  • 切片を用いて永久プレパラートを作製

活動を通して学んだこと

  • プレパラートといえば、ただ、資料に気泡が入らないようにカバーガラスをかけるだけのものだと思っていたが、しっかりとしたもの(永久プレパラート)を作るのはいくつか手間があるのだということを実感できた。
  • 今までは、植物には道管があって葉緑体では光合成をしていて…といったことに対して、そうなんだ、ふーんというくらいにしか思っていなくて、植物の構造などにも全く興味を持ったことがなかった。今回、自分で木を切ってプレパラートにして観察してみて、それまでは植物の細胞が教科書の図のように並んでいるのが当たり前だったけれど、実は細胞は出来るだけ効率よくうまく物質を運んだりできるように工夫されていて、どの細胞の構造やはたらきにも意味があったんだと改めて気づいた。同じように細胞を顕微鏡で見るのでもいろんなことを深く追求しながら観察できるようになった。
  • 実際に自分でプレパラートを作り電子顕微鏡で観察することで、樹木の組織がどのようになっているのかを三次元的に知ることができました。
  • ・永久プレパラートはうまく保存すると10年20年も使える ・プレパラートを作る時、細かい作業を丁寧にすることが大事 ・手順 ①切片を作る(小口、板目、横目) ②染色する ③蒸留水を使って洗浄する ④エタノールを用いて洗浄、脱水 ⑤キシレンを用いて切片を透明にする(この時脱水が不十分だと白濁する) ⑥スライドガラスに切片を載せる ⑦封入剤を載せ、気泡が入らないように気をつけながらカバーガラスを被せる
  • 永久プレパラートの作り方
  • 光学顕微鏡用の観察試料(保存版)の作り方全て
  • 今日は初めてヒノキの木片のプレパラートを作ることができた。中学校や高校の簡単なプレパラートしか作ったことがなかったので、思った以上に必要な手順が多くて驚いた。プレパラートを作るときに難しいと感じた作業は2つある。1つは、木片をミクロトームを使い厚さ30μmに薄く切ることだ。慣れてくると、素早く切ることもできるようだが、初めは両手を駆使して木片が曲がらないように伸ばしながら切るのが大変だった。もう1つは、カバーガラスを気泡が入らないようにゆっくりとかぶせる作業だ。これは学校でもしたが、今日はあまり上手くいかず、少し残念だった。プレパラートを作り終えてから、時間が少しあったので、ヒノキを3つの側面から切って作ったプレパラートを、光学顕微鏡で見ることができた。薄く切り、上手く染色できていたので、細胞壁の粗密や光合成で得たスクロースなどが通る管も見ることができて、顕微鏡では二次元的に見えるけれども、頭の中では三次元的に想像することができて面白かった。あと、先生が6,7月にある若い竹を切ると甘い蜜が出てくるとおっしゃっていたので、試してみたい。また、自分は顕微鏡で見たい植物として『サボテン』を挙げたが、『イシクラゲ』も観察してみたい。

2017年11月4日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 農学部総合館S246

  • 当日の講師

    高部 圭司 教授

  • チューター

    辻野 賢太、横山 誠人

  • 実習の内容

    自己紹介のあと、透過電子顕微鏡と走査電子顕微鏡の原理についてパワーポイントと資料を用いて説明を行った。その後、専攻内に設置してある電子顕微鏡、ウルトラミクロトーム、共焦点レーザー顕微鏡、蛍光顕微鏡、紫外線顕微鏡などを見学し、それらを用いた観察法について講義した。

  • 植物細胞の構造と機能_実習風景ミクロトームの説明
  • 植物細胞の構造と機能_実習風景透過電子顕微鏡の説明

活動を通して学んだこと

  • 光学顕微鏡の結像の仕方が復習でき、電子顕微鏡の結像の仕方・電子の動き・力のかかり方がわかった。また、見たことのない装置をいくつも見ることができて楽しかった。特に、資料の切り出しはとても精密でびっくりした。
  • 電子顕微鏡にはいろんな種類があり、像を拡大するのにも凸レンズや電子を使ったりする様々な方法があると知った。電子は磁界によりくるくると回りながら進むと知った。しかし、見ることのできない電子の動きをどうやってわかったのか疑問に思った。観察試料は薄く切らないといけないため、樹脂に埋め込んで固定してからダイヤモンドナイフで切る。私が面白いと思ったのがこの試料の取り出し方で、薄いため試料がよれないようにナイフの手前に水を張ってその上を切ったあとの試料が浮かぶようにしている。また対物レンズには試料とレンズの間に油を挟み、分解能をより高くして見ることができるものもある。このようにしてもっと倍率を高めて見るのがいいと私は思っていたが、低倍率で見たいところを見れるのが顕微鏡において最も重要だと知った。
  • 電子顕微鏡には様々な種類があり、用途によって使い分けていることを知りました。また、実際に実験器具を見ることで最先端の研究をする実験室を肌で感じることができました。
  • ●電子顕微鏡(透過型、走査型)の構造 顕微鏡がどのような仕組みでその試料を見ることができるようになっているのかを知ることができました。
    ●初めは低倍率で綺麗に見る 最初から高倍率で見ても何を見ているのかわからないので、まずは低倍率で自分の見たいものを確認することが大切だとわかりました。
    ●顕微鏡きはいろいろな種類がある 透過型、走査型、レーザーを使うもの、光学顕微鏡など多くの種類があり、用途によって違う(二次元的なデータ、三次元的なデータなど)とわかりました。 原子の分布がわかる顕微鏡もあると知り驚きました。
  • 顕微鏡の種類、電子顕微鏡の仕組み
  • ・電子顕微鏡(透過型電子顕微鏡.走査型電子顕微鏡)の仕組み  -性能を表す分解能とは何か  -電子レンズの仕組み
    ・観察試料の作成方法 
  • 顕微鏡で最も大切なことは分解能であると分かった。分解能とは、2点が2点として識別出来る限界の距離のことである。分解能が小さくなればなるほど、詳しいところまではっきりと観察できるということだと分かった。 今日は初めに光学顕微鏡と電子顕微鏡の仕組みを教えていただいた。光学顕微鏡の分解能が250㎚であるのに対し、電子顕微鏡の分解能は0.36㎚である。つまり電子顕微鏡のほうが、10000倍も詳しく観察できるということだった。また、電子顕微鏡の仕組みに、フレミングの左手の法則が使われていたことに驚き、初めにフレミングの左手の法則を利用しようと考えた発明家はすごいと思った。 次に、実際に実験室を見せていただいた。桁違いの高性能の顕微鏡がたくさんあり、それぞれの顕微鏡に特徴があって、それらを使って研究できることに非常に憧れを感じた。1つ1つの顕微鏡について詳しく教えていただけて、とても興味深いものばかりだった。元素の割合まで分かる顕微鏡は、私が1番興味を持っている物の1つだ。 次回から実際の体験が始まるので、自分が興味のある植物を探しておこうと思う。 

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート