京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[基盤コース後期]宇宙地球

2018年1月20日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科6号館503実験室

  • 当日の講師

    河上 哲生 准教授(地質学鉱物学教室 岩石学講座)

  • チューター

    葛立 恵一

  • 実習の内容

    火成岩・変成岩の分類と成因に関する講義をした後、数100点の岩石試料を用いて、肉眼観察を行った。次に岩石薄片の作り方や偏光板の原理などを簡単に紹介した後で、偏光板を用いて薄片を観察し、干渉色がつくことを実習した。この干渉色が鉱物の複屈折の強さと関係していることを理解するために、方解石の単結晶を用いて実験を行い、簡単な結晶光学の講義とともに屈折率と光の速度の関係や複屈折について学んだ。これで偏光顕微鏡で得られる情報の一部を理解する準備ができたので、続いて火成岩の薄片観察を行った。途中、簡単な相平衡状態図をいくつか紹介し、岩石組織形成との関係を説明した。そのうえで、組織観察を綿密に行うために薄片下で見える岩石組織のスケッチ実習を行った。最後に相図を用いて岩石組織の解釈や成因を理解できることを指摘して、まとめを行った。

  • 偏光顕微鏡を用いた岩石薄片観察実習の様子
  • 偏光顕微鏡を用いた岩石薄片観察実習の様子
  • 偏光顕微鏡を用いた岩石薄片観察実習の様子

活動を通して学んだこと

  • まず始めに、火成岩・堆積岩・変成岩の違いと構造について学びました。これら3つが主となって地球の岩石成分は循環しているのだとわかりました。 その後は実際に岩石を触って見たり、偏光顕微鏡で観察したりしました。触っての観察の際には、聞いたこともない岩石がたくさんみられ、説明も熱心に聞けました。偏光顕微鏡での観察では、岩石が色を変えるためとても幻想的に映りましたが、スケッチは色の違いをどのように表現すれば良いかで悩みました。 離溶ラメラや鉱物生成の構造式など難しい内容もありましたが、それは今後機会があれば深めていきたいです。これからの自分に生かしていけたらいいと思っています。
  • ・火成岩を化学組成で分類するとき、酸性、中性、塩基性、超塩基性で定められていたが、それがpH値と混同しやすいため、近年では岩石中のSiO2の含有量を基準に珪長質、中間質、苦鉄質、超苦鉄質で決められるようになった。 ・深成岩は鉱物の割合で名付けられていくので、名前だけでそれがどんな岩石なのかすぐわかる。 ・結晶は原子や分子が空間的に繰り返しパターンを持って配列しており、その多くが光学的異方体、すなわちその中での光の速度が方向によって変わる。一方、水や空気などの非晶質は光に対して方位依存性を持たない光学等方体である。 ・光学異方体では一般的に以下の三つのことが見られる。まず、一つの光源から発せられた一方向に進む光が入射すると、速度の異なる二つの光に分かれる。これは、方解石でかざされた文字が二重に見えることで確認できる。次に、二つの光はいずれも偏光であり、進行方向は直交する。これは、偏光板を使って回してみると二重の文字が一重になり、また回した角度が90°になっていることで確認できる。最後に、光の速度、屈折率、吸収などが方向によって異なる。これは、方解石を色々な角度に変え文字を見てみると見え方が違ってくる点で確認できる。
  • まず岩石の種類の多さに驚きました。そして含まれる元素の含有量が少しでも違ってくるだけで、全く異なった色や模様に現れてくることを知りました。岩石を調べることでどのような環境でどのくらいの時間をかけて出来たかなど分かることも多いので、地球外の惑星探索の時に岩石を多量に採取することが可能になれば、他の天体に関する新たな発見がある可能性があるので、これからが楽しみです。

2018年1月6日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科1号館 462号室

  • 当日の講師

    風間 卓仁 助教(地球物理学教室 測地学研究室)

  • チューター

    市村 美沙

  • 実習の内容

    今回の実習では、まず前回終了時に紹介した測地学の教科書「地球が丸いってほんとうですか?」について、興味を持った点や気になった点を受講者自らが紹介した。その中で、地球の大きさや形を測定するためには地球の重力加速度を正確に測定することが重要である、ということを確認した。その後の講義では、重力加速度や万有引力の定義を理解し、重力が地球上のさまざまな物体の運動を支配していること、また物体の運動を観察すれば重力加速度を測定できることを学んだ。そして、ラコステ型と呼ばれる可搬型の重力計を受講者自らが操作し、理学研究科1号館の各階の間の重力差を測定した。その結果、上の階よりも下の階のほうが重力加速度が大きいこと、また各階間の重力差はわずかに異なることが分かった。その後、各班に分かれて測定結果について考察し、下の階で重力加速度が大きいのは地球の万有引力の影響であるということ、また各階間の重力差の違いは建物自身の質量分布の違いが影響しているという可能性が挙げられた。このような考察を受けて、重力観測が質量分布を把握するのに有効であるということを受講者たちは再確認し、実際の測地学の現場で地下密度構造や地震・火山活動時の質量移動を把握するのに重力観測が利用されていることを学んだ。

  • 理学研究科1号館における相対重力測定
  • 重力測定結果に関する議論の様子
  • 重力加速度に関する講義

活動を通して学んだこと

  • 今までの学習の中でも特に物理に近い、重力についての学習と実験を行いました。学校の授業で習うことの基礎になる内容から、発展内容まで、幅広く学習しました。実験では、5階から3階までの各階で重力加速度を計測し、グラフの予想や、その理由について考察しました。グラフの成り立つ理由の考察がほとんど合っていたのが嬉しかったです。また、重力から、地質や、地球の様子などを見ることが出来ると知り、驚きました。
  • 前回に引き続いて今度は重力測定でした。宿題の本を読み、重力は地球の全ての場所で一定なのではないことは知っていたので入りはよくわかりました。途中の重力加速度を用いた物理法則の式を挙げていく時には、物理を習っているにも関わらずあまり式が思いつかなかった自分が情けなく思い、物理が苦手であることを改めて実感させられました。とは言っても、内容としては物理の式を多用するものではなく、フィールドワーク(校舎内ですが)も含めた楽しいものでした。重力を測定する機械は、聞いたところによると1000万円もするとかで、なるべくぶつけないようにと最新の注意を払いました。また、計算に用いた京大生の必需品であるという関数電卓は、積分も求められるとても高性能なもので、ボタンもたくさんあり興味をそそられました。話を戻しますが、重力の測定もうまくいき、重力がどのような性質を持つかというところまで理解することが出来たと思います。これからの物理の学習に生かしていきたいと思います。
  • 建物の階段のロビー部分で重力値測定をしたのですが、他の建物の観測データを見たときに大きな違いが現れていました。このことにも言えるように、重力は周りの質量の影響を大きく受け、またデータの観測地点や状況次第でグラフ表すと大きく変動することがわかりました。
  • 地球を測るということを考えると単に地球の大きさや体積、密度などについて考えてしまうが、今回は重力という目に見えないものを測ることで地球を理解することを学んだ。実験に伴って、重力加速度の意味を学び、実際にLaCoste重力計を用いて地下からの高さと重力加速度の関係について考えた。結果について、重力加速度は確かに高い地点になるほど弱くなることは分かったが、その変化率については別地点で行ったデータとは異なったものとなった。この差異の要因として、質量分布と重力加速度の関係が考えられ、地球上の建物では建物の万有引力の効果によって重力が影響を受けるということがわかった。また、重力計はばねののびを利用したものだけでなく、超電導コイルや自由落下の現象を利用したものがあり、どれも多様な長所があることと、器械の取り扱いが難しいという短所をもっていることを学んだ。前回のGPSについての講義と同様に、重力も観測結果から地球上の諸現象を観測することが可能であることがわかった。GPS、重力測定のほかにも地球を測る方法について理解を深めたい。
  • はじめ重力測定が今回の実習であることを知った時、重力策定の持つ意義についてあまり思いつかなかった。しかし、宿題の本を読んだり実際に体験して見る中で、重力測定が活躍できる場がいかに広いものか実感した。高額で精密な機器が多い中、几帳面さや手先の良さは、かなり大きな意味を持ちそうだと思った。

2017年12月16日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科1号館 462号室

  • 当日の講師

    風間 卓仁 助教(地球惑星科学専攻 地球物理学教室)

  • チューター

    市村 美沙

  • 実習の内容

    宇宙地球分野のうち地球科学、特に地球物理学について学びました。実習の冒頭では講義を行い、「地球物理学は物理の知識を使って地球を研究する学問であること」や「測地学の手法を用いて地球物理学的な諸現象を観測・理解することができること」などを学びました。次に、測地学の実習の一環としてGPSを用いた測量を行い、京都大学北部構内を歩きながらGPSデータを連続的に収録しました。その後、講義室でこのGPSデータの測位解析を実施し、実際に歩いた場所が地図上に正しく表示されるかを確認しました。測位結果の考察の中では、「単独測位という測位解析では座標値の偶然誤差が大きい点」や「相対測位という測位解析では座標値の系統誤差が見られる点」などが指摘され、これらの誤差が生じる原因についても議論しました。最後に、GPSの技術を用いると地殻変動・電離圏擾乱・対流圏擾乱といった現象を観測することができ、かつこれらの観測事実から地球変動のダイナミクスを知ることができるということを学びました。

  • GPSに関する講義
  • 屋外におけるGPS測量
  • 上空視界の悪い場所におけるGPS測量を360度カメラで撮影した様子
  • 上空視界の良い場所におけるGPS測量を360度カメラで撮影した様子

活動を通して学んだこと

  • ・地震学や気象学では、断層のずれの大きさや大気の動きを表すのにそれぞれの方程式が用いられている。
    ・地球物理学の中、測地学はGPS、重力測定、人工衛星の観測により地球上の正確な位置とその時刻、地球の形や質量変動などを測る。
    ・国によって人工衛星の呼称が異なる。アメリカではGPS(Global Positioning System), ロシアのGLONASSとEUのGalileoをまとめてGNSS(Global Navigation Satellite System)と呼ぶ。
    ・二つの未知数を求めるのに二つ以上の方程式が必要なように、地震震源位置を決定するのにその緯度、経度、深さの三つの要素を三つの地震計で測ったり、地球上の受信側の位置を特定するのにその緯度、経度、海抜、時刻の四つの要素を四個のGPS衛星で測ったりする。
    ・マイクロ波は、上空60-800kmの電離層では電子による電波の遅延が生じ、それに対し二つの波長の搬送波を発することで補正する。上空0-11kmの対流圏では空気や水蒸気による遅延が生じ、それを補正するのに大気構造のモデルや事後解析を行う。
    ・位置決定方法は、一個だけの地上観測点による単独測位と、両観測点から得られた並の差により既知点に対する未知点の座標を調べる相対測位がある。後者の方が電離層や対流圏の遅延効果が出にくく、精度が高い。
    ・花折断層により、川の流れが逆になったら、時計台の生存が危うくなったりする。
  • 宇宙地球の地球の方を始めて習いました。これまでは主に太陽とその光についての講義を聞いていましたが、宇宙と同じくらい地球も分かっていないことが多いということで、範囲を狭めて習いました。初めのお話で、地球は半径が6000kmほどあるものの、まだ掘削できるのはその1パーセントにも満たないのだと聞き、驚きを感じるとともに、もっと知りたいという意欲が湧きました。 今回の内容は宇宙物理学ということで、フィールドワークを盛り込んだGPS測定を主に行いました。私はパソコンがうまく使えず、物理もあまり得意でないので心配でしたが、ペアの仲間と協力してなんとかできたと思います。屋外での作業では風邪をひいていたこともあり少し辛かったですが、自分にできることを精一杯取り組みました。 今回の講義では、私たちが普段何気なく使っているGPSがどのような技術を用いて解析されているのか、そんなことについて深く学べたと思います。これからの進路の参考にしたいです。
  • 今回はとても身近なGPSについて学びました。GPSの位置の観測方法が単独測位と相対測位の2通りあること、またそのそれぞれにメリットとデメリットがあることや、GPS自体のメリットとデメリットなど、とてもためになることを学びました。また、観測を元にした実験は、そのことをよく表していたので、とても分かりやすかったです。
  • 対象の分野が限られているものもあれば、色々な分野においてその知識が必要とされる場合があるということを知れて良かったと思う。今回は測地学について学んだのだが、測地学によって、火山や天候などについて分析、判明する事実があるということに驚きを覚えた。

2017年12月2日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学部研究科4号館 504号室

  • 当日の講師

    岩室 史英 准教授(宇宙物理学教室)

  • チューター

    和田 一馬

  • 実習の内容

    レーザー光源とレンズなどの光学素子を用いた光学実験。
    ガウスのレンズ公式の確認、回折と干渉の確認実験、干渉計実験など。

    詳細は以下の URL 参照。
    http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/~iwamuro/LECTURE/ELCAS/index.html

  • 3つの穴による干渉像
  • 干渉計を組み立てていくところ
  • 回折と干渉の関係の解説風景

活動を通して学んだこと

  • 今回は光やレンズについての実験を通じて光の性質を実感することができ、天文学の基本となる物理的知識を学ぶことができた。特に、望遠鏡の機器の仕組みについては概略的な原理は多少理解していても、その元となっている物理現象に関しては理解が足りていないのだと感じた。光の干渉や回折現象についてはまだ未習の範囲であり、望遠鏡の仕組みを学ぶ上であまり意識している部分ではなかったが、今回の実験で感覚的にはどういった現象、原理なのかを知ることができた上に、望遠鏡の性能を考えるうえで欠かせない要因であるのだということを学んだ。後期基盤コースではこれまで天文的な事象について学んできたが、天文を考える根底には物理学的な考え方が求められていくのだということを感じた。科学ではこれまで現象自体の原理などに目を向けることが多かったが、様々な原理を応用した機器が新たな現象の解明を支えているのだということを学び、今後科学的な事象や知識を学ぶうえでは、その検証に用いられた機器やその技術にも目を向けるべきなのだということを学んだ。
  • 今回の授業では、レーザーポインターを用いた光の回折・干渉とその天文学への応用について学びました。初めからハーフミラーや平凸レンズなどといった聞いたことのない器具が出てきて心配でしたが、先生のお話をしっかりと聞き、配置すべきところに器具を配置することで、その時々に合った像や影を作ることができたと思います。特に印象に残ったのは安全ピンで穴を3つ正三角形になるように開けた時の干渉による影の形です。三角形が何か関係しているだろうとは思っていましたが、正六角形の光がいくつも見えるようになるとは思わずびっくりしました。また、干渉の原理を応用すれば、同じ波である重力波の測定もできるのだと知りました。授業の最後には、先生が今日用いた機具の名前とお値段を表にされていましたが、11万円もかかるとても高い機材で実験していたのだと知り、改めて実験できる喜びを感じました。家に同じようなものがあれば(おそらくないとは思いますが)またやってみたいと思います。
  • レーザー光を使った干渉計を制作して観察し、天文学においてどのような場でこの技術が使われているかについて学びました。
  • 天体望遠鏡の縮小実験は初めて行ったので、とても楽しかったです。ホイヘンスの原理の素元波の考え方を用いた実験で、穴の数や幅、間隔などの調整が難しかったですが、上手くいって良かったです。フィゾー干渉計とマイケルソン干渉計の実験は、途中で出どころの分からない反射光があったのでそれが気になりました。

2017年11月18日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 理学研究科4号館 328講義室

  • 当日の講師

    浅井 歩 准教授(理学研究科附属天文台)
    石井 貴子 研究員(理学研究科附属天文台)

  • チューター

    岡田 翔陽

  • ボランティア

    一本 潔、鴨部 麻衣、寺西 正裕

  • 実習の内容

    花山天文台70㎝シーロスタット望遠鏡で観測された、太陽の鉄の吸収線データをもとに、太陽の自転速度を求めた。
    花山天文台別館ザートリウス望遠鏡により得られた太陽画像の時間変化から、太陽の自転周期を導出した。
    前回、ザートリウス望遠鏡を用いて計測した太陽の視直径の値と上記を組み合わせることで、太陽地球間距離を導出した。
    太陽を様々な波長で観測したときの見え方や得られる物理量、また太陽表面で起きている様々な活動現象とそれらの地球周辺環境への影響などを聴講した。

  • 観測データから太陽-地球間距離を導出しているところ

活動を通して学んだこと

  • 前半では主に観測データから地球と太陽の距離を求めるという目標のもと計算を行う行った。まず、太陽の自転速度を東のリムと西のリムの太陽大気の鉄のスペクトル線のずれを利用して求めた。次に、太陽の自転周期を黒点の動きの速さから求めた。自転速度と自転周期から太陽の直径が求められ、太陽の見かけの大きさから地球と太陽の距離を算出した。自転速度の計算ではドップラー効果は銀河の赤方偏移などのマクロなスケールだけではなくスペクトルにも表れ、計算に役立てられるということのような知識事項を学ぶことができたが、それ以上に、様々な計算の段階でほかの受講生の方々とと誤差が発生していることを実感しながら複雑な天体システムの理解をすることができた。今回の計算は桁数は大きかったものの比例計算が多く比較的立式は易しいものであったが、細かい誤差をなくすためにはもっと多くの視点からのデータや立式が必要なのだろうと感じた。後半では主に太陽の衛星写真を通じて太陽の時期に関して学習した。太陽磁気が人工衛星や航空機に影響を与えていることがわかり、宇宙天気予報の現状に関してより関心を払わなければならないと感じた。
  • 太陽についての情報測定が主な作業でした。測定については遅く来た割には先に作業をしていた人にも追いつけましたし、スムーズに行えました。ただ、他の班員と値が違う時もあり、計算については多少の不安が残りました。これからの勉強でより計算のスキルを上げ、より効率的な計算を心がけたいです。 最後の30分は「太陽とはどんな星か?」という座学でした。黒点はこれまで、ただ温度が低いだけのところだと思っていましたが、磁場が発生しているのだと知りびっくりしました。太陽は、異なる光線を通して見た時には違った様子を見せるということもわかりました。これからも学習していくので、まずはこの知識をしっかり頭に入れ、次に繋げられるよう努めたいです。
  • よく使う天文学的な数値を生のデータを使って自分で導出する上で、図り方の誤差で個々人でかなり最終的な数値が変わってきて丁寧に作業をすることはとても大事だなと思いました。太陽に関する座学も学べて良かったです
  • 前回のデータと用意されてあるデータから、太陽の自転速度、自転周期、直径、太陽と地球との距離など様々なものを計算しました。こういったものは今まで、ただ暗記するだけのものでしたが、自分で計算して求めることはやりがいがあり、とても楽しかったです。これからは、今回のように暗記しているものが成り立つ理由や過程などにも注目したいです。
  • データの扱いや、利用方法や場面などを場に応じて適切に判断する事の必要性を実感しました。

2017年11月4日

  • 実施場所

    理学研究科附属花山天文台

  • 当日の講師

    浅井 歩 准教授(理学研究科附属天文台)
    野上 大作 准教授(理学研究科宇宙物理学教室)
    石井 貴子 研究員(理学研究科附属天文台)

  • チューター

    町田 亜希、徳田 怜実

  • ボランティア

    一本 潔、鴨部 麻衣、寺西 正裕

  • 実習の内容

    花山天文台70㎝シーロスタット望遠鏡を用いた望遠鏡の解説、分光器の説明と太陽光スペクトルの鑑賞を行い、観測から物理量の導出について説明した。
    花山天文台別館ザートリウス望遠鏡を用いて、太陽黒点スケッチについて解説した他、太陽の思直径を計測した。
    花山天文台本館45cm屈折望遠鏡や歴史館を見学し、望遠鏡の仕組みなどについて解説した。

  • 宇宙地球_実習風景花山天文台70cmシーロスタット望遠鏡の仕組みを解説
  • 宇宙地球_実習風景花山天文台45cm屈折望遠鏡で土星を観望

活動を通して学んだこと

  • 花山天文台ではまず太陽館へ行き直径70㎝のシーロスタット望遠鏡の見学を行った。太陽館では屋外にある2つの鏡が太陽の光を受け館内の鏡に反射させること、また、大きな像を作るために部屋を大きな望遠鏡の鏡筒とすることによって焦点距離を大きくするなどの工夫を見て取ることができた。また、太陽光をスリットを通して分光器に当てることで肉眼で室内に入る太陽光スペクトルを観察することができた。また、分光器は1㎜あたり1200本の溝がある回折格子でできていることやその星の成分、密度、磁場、自転速度などの情報をスペクトルから得ることができることを学んだ。また、観察により天球上の太陽の大きさは0.5度であることがわかった。新館ではザートリウス社製の望遠鏡による太陽黒点のHα線写真で太陽表面のエネルギー放出を見た。本館では日本で3番目に大きい45㎝屈折望遠鏡を見て、筒の長さを短くして使いやすくする工夫や滑車と錘による重力時計の仕組みを学んだ。加えて、土星の観察も屈折望遠鏡で行った。
  • Ⅰ 太陽館  太陽光を捉えるのに5回以上その光を反射させなければならない。分光器室に入った光は太陽のスペクトルを見せてくれる。スペクトルは磁場や様々な元素の影響で欠けている部分が出てくる。
    Ⅱ 別館  ザ-トリウス18cm屈折望遠鏡はハレ-彗星を観測するために作られたそうだが、そのデ-タは残っていなかったという。黒点は暗部と半暗部から構成されている。黒点の移動を観測し続けることによって太陽の自転速度が測れる。太陽が5度動くのに2分10秒くらいかかる。
    Ⅲ 本館  45cm屈折望遠鏡の口径は日本国内で3番目に大きい。1番目は京大岡山望遠鏡、2番目は三鷹の国立天文台の望遠鏡。望遠鏡は重力時計を使い天体を追尾する。作られた当時から今になっても全ては手動。宮本正太郎博士がこの望遠鏡で火星を観測し、写真ではなくスケッチに頼ることで火星のクレ-タ-を見つけMIYAMOTO と名づけた。リフトを操作するのに免許が必要!本館の外側に眺望スペースがあり、美しい風景が見える。
  • 花山天文台の見学でたくさんのことを学びました。まず、望遠鏡には屈折望遠鏡と反射望遠鏡とがあることを知り、今日はそのどちらも見ることができたので光栄でした。古くから動き続けている屈折望遠鏡には、先人の方々の知恵や当時からこのような素晴らしい望遠鏡が存在していたことに驚きを感じました。また、部屋を一つ使って太陽の像を大きく映し出す反射望遠鏡は、初めて見たのですがスケールの大きさとたくさんある鏡の繊細な調節の困難や重要性を感じました。 望遠鏡の他にも、シーロスタット鏡やHa線、回折格子などといった初めて聞く単語が多く出てきたりしましたが、知らなかった研究に触れて興味がさらに湧きましたし、将来にも役立てていけるかもしれないと感じました。これからもこの向上心を生かしてがんばっていきたいです。
  • 曇っていたので思うように観測ができず、データも取れませんでしたが、望遠鏡のしくみや太陽のスペクトルから元素分析ができることを学んだり、土星の観察も出来て楽しかったです。
  • 僕が今までに経験したことがないような大規模な実験で、多くの知識を得ることが出来ました。特に、太陽の光を多くの鏡や回折格子を使って、色を見るという実験が最も印象に残りました。また、その色の割合で温度、密度、磁場、成分などの多くのことを知ることが出来ると聞いて驚きました。おおきな望遠鏡を生で見たり、実際に覗いたりすることはとても良い経験になりました。
  • 太陽観測実験で、条件がうまく揃わない状況でもじっと耐え続けるという忍耐力や、その後の天文台の観察で実験で得たデータを用いるためにきちんと保管することの大切さを学びました。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート