京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[専修コース]建築物の挙動解析シミュレーション

工学研究科 建築構法学講座

2017年6月24日

  • 実施場所

    桂キャンパス C2棟310室

  • 当日の講師

    西山 峰広 教授
    野村 昌弘 技術職員

  • チューター

    井戸硲 勇樹、真下 智士、高橋 毅

  • 実習の内容

    (1)バネを用いてこれまでと異なる複雑なトラス構造を作成した。
    (2)それぞれのバネの荷重と伸びの関係を測定し、トラスに力を作用させた場合、力の作用点においてどれだけの変位が生じるか測定した。
    (3)上記トラスを構造解析ソフトウェアにより再現し、実験値と計算値を比較した。
    (4)さらに複雑なトラス構造をバネにより作成するとともに、構造解析ソフトウェアを用いて数値解析を行った。どのような構成がより剛性の高い構造となるのかを検討した。また、各部材が圧縮材となるか、引張材となるかを確認し、トラス構造の原理を理解した。

  • 建築0624-1(1)トラス構造を作成
  • 建築0624-2(2)作成したトラス構造に力を加え、載荷点の変位を測定
  • 建築0624-3(3)さらに複雑なトラス構造を作成
  • 建築0624-4(4)構造解析ソフトウェアによりトラス構造を再現し、荷重とたわみの関係を計算

活動を通して学んだこと

  • 今回もバネを部材として利用したいくつかの形状のトラスを作成し、節点に荷重を加えた場合の変位を測定し、構造解析ソフトウェアによる計算結果と比較した。その結果本ソフトウェアの精確性が再確認され、変位の小さいトラスの作成を実験の前にシミュレーションできることが分かった。
  • 今回は実際にバネでいろいろなトラスを組んでみて重りを下げたときの変位を測り、ソフトでのシミュレーション結果と比較した。結果が食い違うこともしばしばあり、板とトラスの間の摩擦やピンになっているところの自由度が理想的でないことなどが理由として考えられた。

2017年6月17日

  • 実施場所

    桂キャンパス C2棟310室

  • 当日の講師

    西山 峰広 教授
    野村 昌弘 技術職員

  • チューター

    井戸硲 勇樹、真下 智士、高橋 毅

  • 実習の内容

    (1)前回の復習を行い、想定した簡単なトラス構造を構造解析ソフトウェア上に再現し、数値解析をおこなった。
    (2)上記トラス構造をバネにより構築し、力を作用させた場合、支点にどのような力がどれくらい作用するのかを確認した。
    (3)ふたつのバネからなるトラス構造に力を作用させ、変形量を測定した。これを構造解析ソフトウェアにより再現し、実験値と計算値が異なることを確認した。
    (4)ふたつのバネにおける引張力と伸びの関係を測定し、これを用いて再度コンピュータ上で数値解析を行ったところ、実験値を高い精度で予測できるようになった。

  • 建築0617-1(1)トラス構造を想定し、力の流れを説明
  • 建築0617-2(2)想定したトラス構造をバネにより実現し、力を加え、支点反力を実感する
  • 建築0617-3(3)簡単なトラス構造に作用する力と変形の関係を求める
  • 建築0617-4(4)トラス構造を構成していたバネそれぞれの引張力と伸びの関係を測定

活動を通して学んだこと

  • 自分で好きな構造を作って解析した。ワーレントラスっぽい構造を作って上部に力をかけてみると、上辺のばねには力が全くかかっていなかったのが意外だった。また長方形に筋交いを組み合わせた構造は、力点と筋交いの位置によってかなり動きが違った。試しに筋交いを2本に増やすと、力をかけた時の変形が3分の1くらいに減った。最終的な変形だけでなくどの点にどれほどの力がかかったかも表示されたので、より深い理解ができた。三次元で実際の鉄橋などに使われている構造も作ってみたかったがさすがに時間がなかった。
  • 前回使ったSNAPを用いて予想した構造をモデル化し、実際に組んだ仕組みとの挙動の差を調べた。やってみると実際には力がかからず必要ない部材もいれてしまったり、ローラー機構が活かせていなかったりしたのでかかる力を先にしっかり考え無駄な構造を省いて効率化していかないといけないと思った。

2017年5月27日

  • 実施場所

    桂キャンパス C2棟310室

  • 当日の講師

    西山 峰広 教授
    野村 昌弘 技術職員

  • チューター

    井戸硲 勇樹、真下 智士、高橋 毅

  • 実習の内容

    (1)前回の復習を行い、応力とひずみについて解説した。材料の応力−ひずみ関係が部材、さらには、建物全体の構造シミュレーションにどのように関わるのかを説明した。
    (2)バネの引張力と伸びの関係を測定し、これをモデル化した。
    (3)建築構造解析ソフトウェアを使用して、実験で使用したバネをコンピュータ上で再現した。
    (4)簡単なトラス構造をソフトウェアにより構築し、力を加えたときの変形状態をシミュレーションした。

  • 建築0527-1(1)応力−ひずみ関係から材料特性、建物構造シミュレーションについての説明
  • 建築0527-2(2)バネの引張力と伸びの関係を測定し、モデル化
  • 建築0527-3(3)建築構造解析ソフトウェアを用いて、バネのモデル化とトラス構造の解析

活動を通して学んだこと

  • まずばねの伸びと力の関係が比例することを確認するための実験を(かなり精密な機器を使って)したが、実際グラフにしてみると普通の比例関係と相当かけ離れていたので驚いた。勿論もっと正確に実験をすればきちんと正比例の関係になるのだろうが、今回の場合ばねとおもりを繋ぐワイヤーと滑車代わりのパイプとの摩擦などが無視できないレベルだったようだ。少し残念でもあったが実験で思った通りの結果が必ずしも出ないということを体感できたし、また誤差の原因を考えて修正していく作業も楽しかった。最終的に摩擦力を無視すればだいたい比例関係にあることが分かったので、院生の方や教授などに教えてもらいながらも自分たちで考えた方法でソフトにばねのデータを入れてモデル化するところまでできた。
  • SNAPという構造解析ソフトウェアを使って実験で得たばねの伸び率からモデルを作りかかる力や変形をシュミレーションした。初めてのソフトを使い、なれないことも多く少し難しかったがPC上で建築物のシュミレーションをできるのは非常に便利だし、もっと大きな建物などを建てるとき必要になってくるとわかった。

2017年4月22日

  • 実施場所

    桂キャンパス C2棟310室

  • 当日の講師

    西山 峰広 教授
    野村 昌弘 技術職員

  • チューター

    井戸硲 勇樹、高橋 毅

  • 実習の内容

    (1)パワーポイント「物理で学ぶ建築構造」により、建築構造の基本を、バネの引張力と伸びの関係に関連づけて説明
    (2)建築構造実験室において、コンクリートシリンダーの圧縮試験と鉄筋の引張試験を実施。受講生自身がひずみ測定用の抵抗線ひずみゲージの貼り付けを行った。
    (3)コンクリートシリンダーの圧縮試験と鉄筋の引張試験から得られた荷重とひずみの関係から、それぞれの材料の応力−ひずみ関係を図に描いた。これに基づき、コンクリートと鉄筋の弾塑性性状を把握し、ヤング係数、降伏、破壊などについて学んだ。

  • 建築0422-1(1)「物理で学ぶ建築構造」による講義
  • 建築0422-2(2)建築構造実験室にて、鉄筋に抵抗線ひずみゲージを貼り付け
  • (3)実験で得られたデータから応力−ひずみ関係図を作成

活動を通して学んだこと

  • 「コンクリートや鉄筋などの構造はばねに置き換えられる」とは面接の時に初めて聞いたがなかなか理解しづらかった。しかし今回の実習で行った実験でそれを視覚的に理解できた上に、グラフを自分で描いてそれを確認することもできた。鉄筋の例が一番分かりやすかったが、鉄筋は力をかけて伸ばすと最初はばねと同じように力に比例して伸びていくが、ある点を超えるとばねで言う弾性限界が来て塑性化が起こり、破断する。実際に頂いたデータを家でグラフにしたりインターネットでより詳しい用語を調べたりと、専修コースらしい濃い学習ができた。
  • 建築におけるいろいろな力について学び、実際にコンクリートのシリンダーや鉄筋に力を加えて応力とひずみの関係を調べた。手書きでグラフを書き、材質ごとのヤング係数を求めた。

2017年4月15日

  • 実施場所

    桂キャンパス C2棟310室

  • 当日の講師

    西山 峰広 教授
    野村 昌弘 技術職員

  • チューター

    井戸硲 勇樹、高橋 毅

  • 実習の内容

    (1)講師、チューターの紹介と今後の講習予定の協議、日程調整
    (2)教科書「構造入門教材 絵で見るちからとかたち」「構造用教材 」により、固定荷重、積載荷重、地震荷重などの荷重や、構造部材の特徴と役割などの建築構造に関する講義
    (3)建築構造実験室において建築構造に関する研究の最先端を見学
    (4)折板構造を実際に折り紙で製作し、折板構造の原理や特徴を理解

  • 建築物の挙動解析シミュレーション_実習風景今後の講習予定の協議と日程調整
  • 建築物の挙動解析シミュレーション_実習風景建築構造実験室の見学
  • 建築物の挙動解析シミュレーション_実習風景折板構造を折り紙にて製作

活動を通して学んだこと

  • 建築構造の基本用語、実験施設の見学、今後の展望。
  • 今まで建物の強度を増すためには単に頑丈にすればいいと思っていたが、自重で崩壊してしまう可能性があるのでなるべく軽くする工夫も必要と知った。ただの紙を折り曲げて複雑な構造にすることによって何倍もの強度を得られたりと、強固さだけで堅牢な構造が形作られるわけではないということを、実際の工作を通して体感できた。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート