京都大学ELCAS(エルキャス)

実施レポート

[専修コース]地球環境学II〈地盤環境〉

地球環境学堂 社会基盤親和技術論

2017年6月17日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究3号館環境分析実験室

  • 当日の講師

    乾 徹 准教授、勝見 武 教授

  • チューター

    Lincoln W. Gathuka、堀 睦

  • 実習の内容

    地盤中における砒素(砒酸)の移動特性を評価するための基本パラメータの取得を目的として、前回実施したバッチ吸着試験の検液の分析を実施した。実験方法の説明の後、原子吸光分析による検液中の砒素濃度を定量した後、実験ケース毎に吸着等温線をプロットした。その結果に基づいて、pHや反応時間、不溶化材の添加が試験結果に及ぼす影響を検証し、妥当な結果が得られていることを確認した。

  • 地球環境20617-1原子吸光光度分析
  • 地球環境20617-2実験結果の整理、検討

活動を通して学んだこと

  • 前回やった土や水溶液のpHなどの条件を変えることによってどれだけの土への吸着の違いがあるかの実験の結果が出ました。実際には土1kgに吸着、水1Lに残った砒素の量に換算して、水から砒素に移動した砒素の割合をそれぞれの条件で出しました。そしてその割合を比較することで、どの条件で土が砒素を吸着しやすいかがわかりました。 前回実験を行ったけど、もしかしたら作業で大きくミスったりしてて上手くいっていないかもしれないなぁ、と結果が出るのを恐れるくらい結構心配だったので、先生がなかなかいい結果が出たよと言ってくれたのがすごく嬉しかったっです。ということで、論文の一部として(予定?)載せてもいいくらい上手くいったようなので、成果がちゃんと伝わるようにこれから頑張って伝えようと思います。
  • 実験の結果が概ねうまく出て嬉しかった。やはり、不溶化材を混ぜたサンプルではそうでない場合に比べ、数倍もヒ素の拡大を防ぐことが分配係数を表したグラフで確認することができた。また、これらの結果をExelにまとめ、グラフを作るのがとても大変だった。

2017年5月27日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究3号館地下土壌物理実験室

  • 当日の講師

    乾 徹 准教授、勝見 武 教授

  • チューター

    Lincoln W. Gathuka、辰巳 鴻介

  • ボランティア

    堀 睦

  • 実習の内容

    地盤中における砒素(砒酸)の移動特性を評価するための基本パラメータの取得を目的として、表層風化土を対象に砒素のバッチ吸着試験を実施した。実験方法の説明の後、試料の調整、バッチ試験の実施、試験後の固液分離までの実習を行い、次回の砒素濃度の測定準備を行った。

  • 地球環境20527-1吸着試験の試料調整
  • 地球環境20527-2実験指導のようす

活動を通して学んだこと

  • 今回から実験を始めました。目的は、自然の土壌中に含まれる砒素は有害物質とされ、水の流れによって移動して分散したりするのですが、土によって吸着されヒ素の移動が遅くなったり止められるので、土によってどれだけ水溶液中のヒ素が吸着されるかを調べることです。土への吸着の量は土の種類・水溶液のpH(ヒ素の粒子の電荷が変化)・ヒ素の濃度・時間などなど他にも周りの環境とか多くの要因によって変化をするのですが、今回の実験では上の4つの条件を変化させて調べました。
     まずはヒ素を含む溶液の準備から始まったのですが、1000ppmを作ってから1ppm、0.1ppm、5ppm、0.2ppm、0.5ppmに希釈していくのが簡単そうに見えて意外と時間がかかって大変でした。実は私の学校では高2から化学の授業が始まったので、まだ原子記号やイオンどうにか原子量とモルを習ったという状態で、モルの授業で「このメスフラスコで1モルが正確に作れますよ」と一昨日ぐらいに習ったばっかりだった。今日は実際に原子量を使ってどの量を入れたら1000モルになるかの計算からはじめてメスフラスコでその溶液を作ったので、まさに!今習った!という感じがして難しかったですがやり甲斐があって楽しかったです。化学は少ししか習っていないのですが、去年や前回のELCAS では分からなかったことも次々と分かるようになっていくのが嬉しいので、もっと化学をしっかりと学ぼうと思います。こう思えるのもELCAS のおかげだと思っています。
     結果は時間が足りなくなってまだ出ていないのですが、先生も今回使ったヒ素の種類ではやったことがないそうで、もしかしたらあまり大きな違いがでないかもしれないし出るかもしれないそうなので、どちらにしろ楽しみです。
  • 実験の原理自体は簡単だったが、サンプルの数が多く、用意するのが大変だった。実験で実証してみることの大変さに触れた。予想通りの結果が出てほしいなと思う。

2017年4月15日

  • 実施場所

    吉田キャンパス 総合研究14号館207号室

  • 当日の講師

    乾 徹 准教授、勝見 武 教授

  • チューター

    堀 睦、辰巳 鴻介

  • 実習の内容

    ガイダンスを実施し、スケジュールの調整、実習に使用する防護具の確認、実習実施にあたっての注意事項の説明(実験ノート記録、安全教育)を実施した。その後、講義として①土の微視的構造、②土における水・化学物質との界面反応、③次週以降の実習内容の学術・社会的意義、④実験概要の説明と取得するパラメータの物理的意味について解説を行った。

  • 地球環境学II〈地盤環境〉実習風景ガイダンスの実施
  • 地球環境学II〈地盤環境〉実習風景講義の様子

活動を通して学んだこと

  • まず土というものがどういうものかを学びました。基盤コースでは土に住んでいる微生物に注目して炭素・窒素循環を学んできて、全く土がどのような構造(原子など)をしているのかを知りませんでした。今回は土を化学的・物理的な目で見たので、土そのものを知ることができました。土を構成しているものや性質などを知り、地面の下では-の電気を持っている土が+の電気を持つ物質を引き付けるなどして、物質や周りの環境によって土の中での物質の通過の仕方は変化するとわかりました。 トンネルを作るときなどに取り除いた土は有害物質(自然の)が含まれていていい加減にほったらかすことはできず、人の生活によくない影響を及ぼさないために正しく処理をしないといけない。そこで土の性質により有害物質を引き付けたりすることで、有害物質が雨などの流れで移動して広がるのを出来るだけ小さくする。そのためには有害物質を引き付ける土がどれぐらい必要でどのように自然のなかに配置するかを考えなければいけない。その前にはそれぞれの有害物質が周りの環境(pH、水の流れの速さ複数のイオンの相互関係など)によってどのくらい土に引き付けられるかなど、多くの色々な条件を調べて組み合わせて考えなければいけない。
    工事をするのにも、力仕事や機械で行うだけでなくて科学的にも非常に労力がかかっていることが分かり、しかもそれ無しでは工事を行うことも危険であるので、この研究や調査の大変さと重要さを感じました。これから専修コースではこの汚染土壌の処分の仕方を物質と土との関係を調べた上で考えていくので、とても複雑で大変そうだと思いますが、結果まで出せるようにがんばります。
  • 地盤環境における、有害物質の拡散の仕組みを土の粒子のレベルから学んだ。また、淡水ではすぐに水が濁る原理が個人的におもしろかった。

平成29年度 実施レポート

年度別の実施レポート